恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

黒門亭 第3049回・3050回

2017年12月10日 | 噺とか
池袋で行われている橘之助師匠の披露目に行こうかとも思ったのですが、
諸般の事情により黒門亭へ行き、一部・二部と通しで居座ることに。
考えてみると黒門亭で通し券を買うのはこれが初めて。
椅子席ではないことと、時間帯的に昼食をとるタイミングが難しいのがネックですが、
はてさて、どうなりますやら。

【一部】
小ごと「道灌」
花ん謝「湯屋番」
文 雀「ふぐ鍋」
-仲入り-
馬 遊「鮑のし」
白 鳥「恋する蛇女」

開場直後に満員札止めとなったようです。
会場は熱気があふれておりました。

・花ん謝さん、岐阜県多治見市での落語講座の話がマクラ。
 予想以上に希望者が集まってしまい、発表会の持ち時間が1人3分に。
 その中で、どうしても「幾代餅」をやりたいという70代女性が現れて、
 説得するのが大変だったのだとか。どんな世界も大変です。

・文雀師匠、今日が年内の仕事納めだとか言っていましたが、本当かしら。
 寒いこの季節、鍋の噺をやられるとどうしても食べたくなってしまいます。 
 できることなら、ふぐの入った暖かい鍋料理を。

・馬遊師匠は池袋で見かけて以来かなぁ。
 椎名町馬遊会でのエピソードが思い出されますが、
 今日も羽織を2階の楽屋に置いてきてしまい、黄色のまぶしい着物で高座へ。
 そして、トイレに並んでいるお客さんを見て自分も尿意を催す、という、
 何とも言えない脱力エピソードで客席を沸かせました。
 噺は「鮑のし」ですが、この甚兵衛さんのキャラが何ともマッチしていて可笑しかった。
 寄席でもっと出番があってもよさそうな方です。

・白鳥師匠はネタ出しで「恋する蛇女」。これは白酒師匠との二人会で聞いて以来。
 馬遊師匠のことを盛大にいじりつつ、安定の白鳥ワールドへ。
 前回聴いた時よりも距離が近く、迫力があったように感じます。

【二部】
小ごと「たらちね」
朝之助「壷算」
龍 馬「佐野山」
-仲入り-
楽 一「紙切り(橘之助師匠・討ち入り・スターウォーズ・小ごとさんの横顔)」
喬之助「錦の袈裟」

一部と変わって客席は10人に満たない数。
こんなにも違いが出るのかーとも思いつつ、のんびりと鑑賞。
ちなみに、前座の小ごとさん、仲入り後のめくりを変え忘れるというしくじりを2回も!

・龍馬師匠、相撲の騒動から富岡八幡宮の事件まで、相撲にまつわる話をマクラで。
 落語協会の分裂騒動にも言及しながら、「佐野山」をたっぷりと。

・楽一さん、人数の少なさもあっていつもとは違ったエピソードを。
 こんなに注文の出ない紙切りを見たのも初めてかも。

・喬之助師匠は「錦の袈裟」を演じられました。
 しかしまぁ、この噺を聞いて思うのは、与太郎でも妻を持っているんだなぁということと、
 この時代は夫が吉原に遊びに行くのを、妻も目くじらを立てないというおおらかな時代なんだなーということ。
 いろいろと考えさせられます。

4時間以上座布団に座り続けましたが、そこまで腰にはダメージは来ていないようです。よしよし。

恐懼謹言。
コメント
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