恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

1/5(土)黒門亭第3257回(主任:三遊亭天どん)

2019年01月05日 | 噺とか
一昨日に続き、こんなに短いスパンで黒門亭に足を運ぶのも珍しいのですが、
まだここでは正月の特別興行の空気が残っていて、抽選会がある、と。
で、どういうわけか1部も2部も新作派の師匠がトリをとる。
前半1部のトリが天どん師匠で、2部は彦いち師匠。
椅子席でないため、かつて通しを経験して、思いのほか腰をやられた記憶はあるのですが、
ここは!とばかりに木戸で「通しで」といって2000円を支払いました。

【1部】
市 朗「手紙無筆」
市 童「高砂や」
三 朝「厄払い」
-仲入り-
時 蔵「居酒屋」
天どん「効くやつください」
-抽選会-

市朗さんは「手紙無筆」をゆっくりと。
文蔵師匠や一之輔師匠はかなりスピードあるんですよねぇ。

市童さん、なんと前に上がった弟弟子の市朗さんがめくりを間違えて、
「小ごと」になっているのに気づかず、高座へ。
お客からの指摘で気が付いて、自分でめくりを変えるという。
まぁまぁこういうこともあるんでしょうが。
「高砂や」は師匠の市馬師匠で聴いたことがあります。
正月ならではのおめでたい噺。表情も豊かで楽しいですね。

三朝師匠の「厄払い」は初めて伺いました。
年末のお話なんでしょうけどね。
三朝師匠の演じる与太郎さんも愛嬌があって何ともいい感じ。

時蔵師匠、今日は番頭を志ん陽師匠に任せて仲入り後の高座へ。
忘年会新年会にまつわる話から、昨日のしん平師匠の新年会に乃ゝ香がいないことに落胆。
先ほどの出番で顔を合わせた際に小言を言ってやったとか。
なんにせよ芸人さんの世界もいろいろですねぇ。
酒の話から「居酒屋」へ。寄席ではあまり聞かないですよねぇ。

天どん師匠はプークで行われた新作寄席に関してあれこれと。
このことについては関係各所のブログ等で事情は拝見していて、
ご本人から語られるとは少々意外でした。
天どん師匠からネットに書かないようにと言われているので、詳細は控えます。
とはいえ私見を少々述べれば、
喬太郎師匠の入りが21時になるということがわかっていて、
他の人はそれなりに早く降りてしまってしわ寄せが天どん師匠に来たわけで、
つなぐために噺を3本、都合50分の高座を務めた天どん師匠は、
褒められこそすれ批判されるものではないのでは、と思うのですが。
運営でない天どん師匠をあれこれいうのもちょっとかわいそうかなという気はします。
無論、プークの狭い椅子で目当てでない人の話をみっちり聞かされたら、
という聞いた人の気持ちもわかるのですが。

で、そこからイマイチ体調が乗らないという天どん師匠が、
大学時代に発熱したときにネギを使った民間療法を試した話へ。
まぁ、もうここからはハチャメチャですね。
お知りに太陽の絵を貼らせて柏手を打たせたり、もう好き放題。
そんなのが大好きなんですけどね。
本題は「効くやつください」という病人と訪問販売に関する話。
んー、こういう噺も大好きですね。

その後の抽選会は、志ん陽師匠のほんわかした進行もあって、
のんびりと楽しく終了。
さっさと帰りたい天どん師匠は、高座の横で着物をたたみ始めて着替えていましたよ、と。
三本締めの際には長襦袢姿になっていて、まるで寝巻のお殿様のようでした。
何とも自由な、そんな黒門亭第1部でございました。

第2部については別記事にて。

恐懼謹言。
コメント
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