恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

1/23(土)矢来町土曜早朝寄席 三遊亭ふう丈

2021年01月23日 | 噺とか
神楽坂の新潮講座神楽坂教室で土曜に行われている落語会です。
その存在は知っていたのですが、9時半開場という微妙な時間から、
今まで足を運ぶことはなかったのですが、
落語協会の定席がすべて休席になっていることに加え、
午後から仕事があるというスケジュールもあり、足を運んでみることに。
開場時間からちょっとしてから入場するとすでにそれなりの人になっており、
最終的には30人程度は入っていたかという盛況ぶりでした。
ふう丈さんのファンと思しき人と、落語好きの人、
さらには初めて落語を聞くという人もいるなんとも不思議な空間でした。

さて、ふう丈さんは新作の会や連雀亭などでたびたびお見掛けします。
新作をやるかと思えば、古典もしっかりやられているイメージ。
兄弟子の天どん師匠もそうですけどね。
今日の演目は、
「ターミネーター初天神」
「時そば」
「子別れ」
でした。

落語が初めて、という人がいたこともあってか、
小噺で「みそ豆」を演じたのと、
「ターミネーター初天神」の前に通常版の「初天神」も。
たしかに「ターミネーター初天神」は元ネタ知らないといけないですからね。
この噺、昨年に連雀亭で聞いていますが、
どちらかといえば落語をそこそこ知っている人が笑える作品ですし、
暗に小三治師匠や一之輔師匠をいじるあたりも、なかなか。
若手が「初天神」で笑いを取りに走りたがる、そんな裏事情もしれっと入れてある。
学校寄席で「初天神」をやると飴の部分が全くウケない、というのもなるほどなぁと。
破壊力のある作品ですが、そんな落語界の裏事情を俯瞰するあたりも面白いですね。

その後スタンダードに「時そば」を演じた後で、仲入り。
仲入りのあとには「子別れ」を演じられました。
得意ネタの新作で笑いを取り、定番の古典もやる。
最後にほろっと来る「子別れ」を入れてくるのもいい構成ですよね。
この噺、久しぶりに聞いたような気がしますが、
ふう丈さんの「子別れ」も大変に良い出来でした。
約30分のサイズでしたが、時間を感じさせない、そんな一席でした。

午前中の早い時間、しっかりと3席やって楽しませてくて木戸銭1100円。
これだけの人が集まるのもうなずけますね。
そして、何よりふう丈さんの技量の高さも光りました。
コロナ禍で高座が少なくても、YouTubeなんかも精力的にやってますもんね。
今後も注目していきたいと思います。

恐懼謹言。

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