吉田博展 in 東京都美術館

九州男児の反骨精神は半端ねぇな！と感じざるを得なかったです。
しかも有言実行。国際感覚を持ち、欧米人好みの絵（版画）を制作してます。
それは、大気がカラッとしていて、色鮮やかなところ。
しかも、晩年は、大気のモヤモヤさと朧げな光の表現を版画で表現するに至る、究極技巧に達します。
1899年、自費で渡米。フランスでないところが当時の画達とは違います。
デトロイト美術館で「日本画家水彩画展」を開催。教師の年収13年分の売り上げを計上します。
その後の、お金持ちぶりがそこはかとなくにじみ出てくる展示会でもあります。
黒田清輝率いる白馬会に反旗を翻し、太平洋画会を結成。
洋画家と大成し、49歳にして版画制作を開始します。この展示会は、その版画作品が中心です。画家として満足しないところがまたパンクです。
欧米での知名度が高い吉田博は、戦後、自身のアトリエが進駐軍の芸術サロンとなります。英語が話せる希少な画家として。
故ダイアナ妃が執務室に吉田の版画を掲げるのも何ら驚くことではない、ということですね。

ヤバいエモいラヂオ展 in NHK放送博物館

メカは友達。男の子、胸熱の展示会です。
もう、エアチェックですね。急いで下校して、RECボタンを押す指先に全集中したのは。
それはそれとして、ラジオは歴史と文化を作ってきました。裏も表も。
それは、デジタル時代の今でも消えることはないでしょう。
災害時に強いのはアナログです。というか、その時はアナログしか通用しないわけですから。
ホント、心の友と呼ぶにふさわしい機器です。

院展 in そごう美術館

由緒正しい院展。
力作ぞろいです。ごちそうさまでした。

とは言え、一つ気になる事が。
現代の日本画、女性の顔が同じ作風に見えるのですが・・・
気のせいでしょうか？

Face展2021 in SOMPO美術館

SOMPO美術財団が行っている公募展です。
「Face」と名乗るだけあって、他の公募展と比べ、朗らか～、とした絵が多いように感じられ、毎年楽しみにしています。
今回は、いつにも増して抽象画が多いなぁ、と感じました。
それと、公募展を見るたびに思うのですが、女性作家の作品の方が、オリジナルを作ると言う創造のエネルギーを感じるんですよねぇ。男は装飾的と言うか、ピンと来るものもありますけどねぇ。

小村雪岱スタイル in 三井記念美術館

小村雪岱（こむらせったい）私は、この人を「和風アールデコ」と呼んでいました。
しかし、それが浅はかであったことが分かりました(笑)
三井記念美術館と日比谷図書文化館において、彼の手書きの絵を見て、「人は複雑だなァ」と感じました。
挿絵だと、他人の手がかかってしまい、作者の思いがそう感じられないのですが、やはり手書き違いますねェ。