共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

哀悼

2015年03月18日 21時02分58秒 | 日記
昨晩、随分と連絡をとっていなかった知り合いからメールが届きました。こういう時はあまり良からぬ知らせだったりするものですが、果たせるかな私が昔所属していたオーケストラでお世話になった方の訃報でした。もう随分と御無沙汰してしまっていましたし、どうしようかと思ったのですが、割と我が家から近い斎場で通夜と告別式が執り行われるということでしたので、お通夜に参列してきました。

祭壇に飾られた遺影は、私の存じ上げているその方の印象とは程遠いくらいに痩せた姿でした。20年の前の話ですから無理もありません。喪主の奥様もお歳を召されて一回りほど小さくなられたようでした。それでも私のことを覚えてくださっていたようで、「わざわざ有り難うございます」と仰って下さいました。長の御無沙汰をお詫び申し上げて通夜式に参列して御焼香し、式後の精進落としもそこそこに失礼致しました。この年になると結婚式よりもお悔やみの知らせの方が多くなってくるものなのでしょうが、やはり永のお別れというものは切ないものです。

会場内には故人の好きだった音楽が流されていましたが、その中でも印象的だったのがマーラーの交響曲第5番の第4楽章アダージェットでした。甘く、時に激しくうねる旋律は、故人の人生と何処か重なるところがあるようにも思えました。そんな思いを故人にお送りするべく、当ブログにもゲルギエフ指揮の動画を転載しました。これで、故人の野辺の送りに代えさせて頂きたく存じます。合掌。

Mahler Symphony No.5, 4th Mvt "Adagietto". World Orchestra for Peace - Valery Gergiev
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