共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

美しき円周率の旋律 Song from π!

2015年03月19日 13時45分40秒 | 日記
数学が得意な方に、その魅力を尋ねると「優れた数式は美しい」と仰ることが多いのです。確かに、ピシッと答えのでる公式や理論というものは美的なものであろうと思います。それを楽しく解けさえすればですが…。

さて、そんな数学の世界で未だに、そして永遠に答えの完結しないものとして有名なのが円周率=πです。ゆとり教育時代にはπ=3という暴挙とも言うべきものに成り果てかけましたが、通常はπ=3.14での計算となることはご存知の通りです。しかし実際にはπ=3.1415926…と延々と続く数値が並びます。スーパーコンピューターで計算すると何兆、何京桁という途方もないものになるらしいのですが、そんなもの想像すらしたくありません。

せめてもう少し楽しく円周率に親しめないものか…と思っていたら、世の中にはすごい人がいたもので、なんと円周率の数値を音符に置き換えて作曲してしまった人がいました!0から9までの全ての数字に、1をA(ラ)の音として順番に音符を充てて演奏されたこの曲は、かなりのところの桁まで音楽で再現しているのです。

この曲のミソは、0と7のところにG(ソ)ではなくG#(ソ#)を充てていることです。これによって属和音の形成が可能となってうまい具合に主和音や下属和音に自在に転調ができるので、ただ音が羅列しているだけのものではなくきちんとしたメロディラインを成立させることが出来ます。実によく考えられているのです。

はじめにこの曲をフェイスブックで知った時には、あまりの突拍子の無さに仰け反りました。それと同時に、非常に美しい旋律線に感動すら覚えました。「優れた数式は美しい」という意味が、ちょっとだけ理解できるような気がします。

先ずは動画を御覧になってみて下さい。そしてリンクページでは、なんとこの曲の楽譜をダウンロードできるようになっていますので、もし腕に覚えのある方がいらしたら挑戦してみては如何でしょうか。

Song from π! (with Sheet Music/HQ Download)
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哀悼

2015年03月18日 21時02分58秒 | 日記
昨晩、随分と連絡をとっていなかった知り合いからメールが届きました。こういう時はあまり良からぬ知らせだったりするものですが、果たせるかな私が昔所属していたオーケストラでお世話になった方の訃報でした。もう随分と御無沙汰してしまっていましたし、どうしようかと思ったのですが、割と我が家から近い斎場で通夜と告別式が執り行われるということでしたので、お通夜に参列してきました。

祭壇に飾られた遺影は、私の存じ上げているその方の印象とは程遠いくらいに痩せた姿でした。20年の前の話ですから無理もありません。喪主の奥様もお歳を召されて一回りほど小さくなられたようでした。それでも私のことを覚えてくださっていたようで、「わざわざ有り難うございます」と仰って下さいました。長の御無沙汰をお詫び申し上げて通夜式に参列して御焼香し、式後の精進落としもそこそこに失礼致しました。この年になると結婚式よりもお悔やみの知らせの方が多くなってくるものなのでしょうが、やはり永のお別れというものは切ないものです。

会場内には故人の好きだった音楽が流されていましたが、その中でも印象的だったのがマーラーの交響曲第5番の第4楽章アダージェットでした。甘く、時に激しくうねる旋律は、故人の人生と何処か重なるところがあるようにも思えました。そんな思いを故人にお送りするべく、当ブログにもゲルギエフ指揮の動画を転載しました。これで、故人の野辺の送りに代えさせて頂きたく存じます。合掌。

Mahler Symphony No.5, 4th Mvt "Adagietto". World Orchestra for Peace - Valery Gergiev
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ようやく咲きました

2015年03月17日 21時31分13秒 | 日記
昨日の夜からの雨が上がって陽が射し始めたら、ものすごく暖かくなりました。何も考えずに普段通りジャンパーを着て出かけてしまった私は、後でその処遇に苦慮することになります(汗)。

この暖かさに誘われたのか、つい先日まで固く蕾を閉じていた駅近くの公園のコブシの花が、御覧のように一気に開き始めていました。写真だと分かりにくいのですが、咲いた花の中をメジロか何かが盛んにつついていました。

着実に春の訪れを感じさせられますが、朝夕との気温差で何を着て出かければいいのか悩ましい季節の到来でもあります…。
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『おだちか』がっ!

2015年03月16日 19時30分25秒 | 日記
小田原駅に着いて教室に向かうのに、いつもは最短距離の階段を降りているのですが、今日たまたま三井住友銀行に用事があったので、ものすごく久しぶりにバスロータリーの方に降りてみました。すると階段を降りた先に、更に地下へといざなう見覚えのないエスカレーターがあったので、興味本位で降りてみました。そうしたら、こんな広々とした光景が広がっていました。

ここには昔『アミーおだちか』という地下街があって、薄暗い通路の両側に煤けた店が点在しているようなところでした。トイレも何だか汚くて、できれば使いたくないところでもありました。

東日本大震災の後くらいから『アミーおだちか』が閉鎖になって、何らかの工事をしていることは知っていました。そのうち、私がこちら方面に用事がなくなってしまってすっかり御無沙汰していた間にすっかり小洒落た空間に大変身を遂げて、名前も『HaRuNe(ハルネ)小田原』と改まっていました。

新しくなったHaRuNe小田原の中には、小田原の名産品店は勿論のこと、カフェやマツモトキヨシ、Vie de Franceといった様々なショップが軒を連ねています。気になるお店もあったので、いずれ入ってみようかと思います。
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ミニライブ

2015年03月15日 17時55分33秒 | 日記
厚木は今日も冷たい風が吹く一日となりました。昼になっても最高気温は12℃…今週は暖かくなるという予報が出されていますが、果たしてどうなりますやら。

そんな中、買い物がてら厚木のニューカマー《アミューあつぎ》に立ち寄ったら、どうも館内のBGMがおかしいのです。何だか一遍に二つの音楽が流れているような…と思ったら、どうもその一つが生声のようだったので何だろうと思ったら、地下一階から吹き抜けになっているスペースでギター弾き語りのライブをやっていて、その歌声が天井のスピーカーから流れるBGMとは別に直接聞こえていたのでした。

このライブは今月から毎月第三日曜日にアミューあつぎで開催されることになったのだそうで、今日が記念すべき第一回目だということでした。三組の歌い手さんが参加されていたのですが、特に写真に撮ったこの主催者の男性の声がものすごく力強くて、マイクが無くても吹き抜けを通して上の階までビンビン聞こえるくらいの迫力のある歌声の持ち主でした。

確かにここは吹き抜けで天井も高いですし、冷暖房も完備されていて観客が座れるベンチやミニテーブル席も沢山ありますから、こういった音楽イベントには打ってつけといえる場所です。そういった意味ではいい場所を見つけたなと思います。今後ここでこういったライブ活動があるということが発信されて、市内外からいろいろな歌い手さんが参加されるようになると、厚木も少しは音楽的に賑わうようになるのかも知れません。
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大丈夫かしら…?

2015年03月14日 22時26分22秒 | 日記
最近厚木市内の公共スペースに行くと、こんなポスターが貼ってあるのが目に留まります。この内容を鵜呑みにすると、本厚木駅の南口を再開発する予定があるらしいのです。

完成予想図を見ると、今あるバスロータリーをいくらか拡張して、ロータリーの向こう側に商業施設とマンションの入った高層ビルを建てて、南口からそのビルやバス停にかけての歩道橋を架けるという、そこそこな規模のもののようです。恐らくいろんな意味で隣の海老名市に遅れをとっていることにようやく気付いて、うちはロマンスカーが停車する駅だ…などと胡座をかいてもいられなくなったのでしょう。今更感が漂いますが、それでも気付いただけまだマシと言うべきでしょうか。

ただ、この計画通りに事が進むのだとすると、現在ロータリーの向かい側に建っているビルは丸々取り壊さなければ着工できません。となると、今あるビルの1階には私がたまに立ち寄っている《壱八屋》というラーメン屋さんがあるのですが、いずれはこの計画のために閉店立ち退きを余儀なくされることになってしまうのです。

まあ、実際に着手するのはいつのことになるのか知りませんが、実質始動してお店が無くなってしまわないうちに、ちょこちょこ寄ってみようと思いました。
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今日の《cafe32゜F》

2015年03月13日 21時52分09秒 | 日記
梅の花も終盤戦に差し掛かろうというのに、相変わらず風の冷たい日が続いています。当初は今月末に発表会の頃に桜が開花するかも知れないと思っていたのですが、こう寒いとそれも怪しくなってきました。

今日は発表会の講師演奏の合わせがあったりしたので、中途半端な時間に簡単にランチを済ませてしまったので、夕方のレッスンが終わって次の生徒が来るまでの間にお邪魔して、カフェモカをお願いしました。夏場にアイスのカフェモカをお願いすることはよくあるのですが、ホットのカフェモカは久しぶりです。エスプレッソの向こうからほんのりとチョコレートの甘味と苦味が追いかけてくるカフェモカを頂いて、暖まることができました。

先週、音大受験に送り出した生徒から連絡がありました。結果は残念ながら不合格で、彼を含めてヴィオラ科の受験生の合格者はゼロという、大変厳しいものだったそうです。年明け早々からの突貫工事ながらものすごく頑張ってくれたので、先週の最終チェックを終えた時には私なりに『イケる!』という手応えがありました。それだけに、結果を知って愕然としました。

何がいけなかったのか…それは審査をした大学の講師陣に聞かなければ分からないことですが、偏に指導者としての私の力不足に他なりません。その意味で生徒やお母様には大変申し訳ないことをしてしまったと、自責の念にかられています。
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愛らしい作品たち

2015年03月12日 21時53分15秒 | 日記
今日、教室に向かう途中でたまたま立ち寄った文具店に、こんな可愛いらしいポストカードがあったので、思わず購入しました。

これはイラストレーターの山田和明さんという方の作品です。この方の作品には楽器や音譜が織り込まれたものが多くて、個人的に気に入っています。実は我が家の今年のカレンダーも山田さんのイラストのものです。

このポストカード、左側は『チェンバロおもちゃ箱』、右側は『ヴィヴァルディのうさぎ』というタイトルが付けられています。『チェンバロおもちゃ箱』の方は、水永牧子さんというチェンバリストが録音したCDのジャケットにもなっている作品です。『ヴィヴァルディのうさぎ』は、うさぎが回す手回しオルガンから花が舞い上がっている何とも可愛いらしい作品だったので、写真に撮って携帯の待受画面にしてみました。

山田さんの作品については『画家 山田和明』で検索すると、いろいろなサイトで見られます。同姓同名のミュージシャンがいるので『画家』と付けて下さい。
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東日本大震災…あれから4年目の3・11

2015年03月11日 16時46分50秒 | 日記
今日は3月11日、4年前に、後に東日本大震災と名付けられた巨大地震の発生した日です。まだ4年、もう4年…体感された方それぞれに思いはあるかと思います。

あの日は金曜日、私はあざみ野の教室に出勤していました。私は一足先に午前中からレッスンをしていて、午後から他の講師も出勤して来た頃でした。しばらくして一人のピアノの講師が「…揺れてません?」と言って、みんなが「へ?…」と動きを止めた次の瞬間、言葉では表せないような低周波の地響きと共に、建物が激しく横に揺さぶられました。

パニックに陥りそうになりましたが、大きな横揺れだったことから直下型ではなく遠いところで発生した地震だと確信したので、揺れ続ける廊下に出ると何はさておき全てのレッスン室の防音扉を開け、唯一の出口になるだろう玄関口を開けました。そして、全員に廊下に出るように呼びかけながら、入り口にぶら下がっていた二つの小型シャンデリアが激しく振れていたので、事務机に飛び乗って何とか墜ちてしまわないように両手で掴んで揺れに耐えていました。今考えても、よく一遍にあんなことが出来たものだと思います。

ものすごく長い時間に感じられましたが、やがて徐々に揺れが収まってきてから全員の無事を確認しました。しかし、センターが停電してしまっていたのでブレーカーを戻しに行くと、室内のブレーカーは入ったままでした。これは建物全体のブレーカーが落ちたなと思ってビルの共有廊下にある分電盤のところに行くと、既に他のテナントの人達も集まっていました。

すると誰かが「あれ?何だかそこいら中が停電してない?」というので表の通りに目を向けると、信号機が消えていて、各店舗が真っ暗になっていました。そこで初めて、街中が停電していることに気づきました。取りあえず何が起こったのか情報を得ようとしたのですが、電話はつながらない、携帯もつながらない、何故かワンセグも点かない、停電しているから当然テレビは点かない、ラジオは入らない…かくしてあざみ野は完全に陸の孤島となってしまったのでした。

それからは何をどうしていいのか分からず、ただそこに居た講師や受付スタッフと途方に暮れていました。しかしそれから2時間ほど経った頃、一駅隣のたまプラーザの駅周辺は電気が点いているという情報が入ってきたので、あざみ野のセンターを戸締りして、そこに居た講師全員でたまプラーザにある楽器店の本店に移動しました。

たまプラーザに到着すると、はたせるかな駅の周辺のある一角だけが、まるで切り取ったかのように煌々と明かりが灯っていました。本店に着いてそちらに出勤していた講師達の無事を確認してから、今日は帰れないと判断して、取り急ぎ全員で手分けして、電気の点いていたイトーヨーカドーと東急のデパ地下に食料を確保しにいくことにしました。その時点では16時過ぎくらいでしたので、店にはまだ幾何かの食糧品が並んでいたので、何とか一晩越せるくらいの買い物をすることが出来ました。そして、テレビモニターのある第センターに移動して荷物を広げてから、ようやく世の中で何が起きていたのかを知ることができ、圧倒的な津波の映像を目の当たりにして全員言葉を失っていました。

それから夜になって、横浜市営地下鉄や東急田園都市線が運転再開したのを機に帰れる講師が次々と帰っていきましたが、JRと小田急線は早々に音を上げてしまったので夜明けの復旧を待たなければならず、私を含めたそちら方面の講師は会社が開放してくれたセンターで一夜を明かしました。それでも、後でニュースで見た帰宅難民の人達に比べたら、電気は点くし、教室は暖かいし、水は出るし、温水トイレは使えるし、食べるものは確保できたしと、相当いい環境で避難生活を送ることができました。そういった意味では会社と亡くなった先代の社長には感謝しています。

あれから4年、未だに二千五百有余人もの行方不明者がいるという現実が、あの震災の被害の甚大さを物語って余りあるものがあります。幸い私の身内では直接震災で犠牲になった者はいませんでしたが、福島県で被災した母方の親族は、今もなお不便さと風評被害に苦しんでいます。

この場をお借りして皆さんにお願いしたいことがあります。『福島(県)』というワードを聞いただけで、放射能の話を前面に押し出して眉をひそめたり、農産物の不買をしたりするのを、そろそろ止めていただけないでしょうか。確かに福島県で原発が爆発するという前代未聞の事故が発生してしまいましたが、福島県というのは横長な土地なので、福島市等のある中通り地区や、二本松市等のある山形県と接した会津地方は原発のある浜通りとは正反対の場所にあるので、特に穀倉地帯には何の問題もないのです。まして日本というところは大抵風が西から東へ吹きますから、西側の農産物には何ら影響はありません。震災からもう4年も経つのですから『福島県』というだけで徒に一緒くたにせず、そろそろ正確な知識を身に着けて頂きたいと思います。

今日は東京の国立劇場で天皇・皇后両陛下御参列による慰霊祭が執り行われ、各地で14時46分に黙祷が捧げられたということです。私もささやかながら亡くなられた御霊を御供養すべく、今年はアメリカの作曲家サミュエル・バーバーの《弦楽のためのアダージョ》を基にした合唱曲《アーニュス・デイ》を転載してみました。

昨日、新たに女子中学生の犠牲者の遺骨が見つかったというニュースがありました。4年目の節目を前に、どうしても家族の元に帰りたかったのでしょう。そういった方がまだまだ沢山おいでになります。そういった方々が一日でも早く、一人でも多く見つかりますように、そして犠牲になられた方々の御霊安かれと、バーバーの名曲に乗せて御祈念申し上げます。

Dona eis requiem, sempiternam requiem….

Barber - Agnus dei (with sheet music)
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西湘の春ドリア

2015年03月10日 18時43分57秒 | 日記
昨日の夜半から降り出した雨も、今日の午前中にはすっかり上がりました。しかし雨が連れて来た寒気は上空に居座ったままだったようで、太陽が顔を覗かせた後も肌寒い風が収まりませんでした。

二宮町の教室に行く前に、、今日は変な時間に朝食を摂ったためにお腹が空いてしまったので、遅めのランチを頂くべく二宮駅南口の喫茶店《山小屋》にお邪魔しました。

お店に着いたら、入口扉の前に美味しそうなサンプルが飾ってあってそそられてしまったのでお願いすることにしました。それがこの『菜の花としらすのドリア』です。二宮町の吾妻山公園に咲く菜の花と相模湾でとれたしらすが入った、西湘地区の味覚を詰め込んだようなドリアです(『あれ?昨日もそんなようなもの食べてなかったっけ「(゜ペ)?』と思った方、それは気のせいです)。

熱々のチーズの下に、やや大振りにカットした菜の花と、これまた大振りにカットした椎茸がゴロゴロとごはんの上にのっています。噛んでいると、サイコロ大の椎茸から旨味が染み出してとても美味しい…のですが、もうひとつの主役であるしらすが見当たりません。

さて、何処に隠蔽されているのやら…と思っていたら、何とごはんの下にありました!しらすが醤油で煎り付けられているので、焦がし醤油の香ばしい香りと相俟って、和風感が一気にアップします。食後に美味しいコーヒーも頂いて、ひと時温まることができました。

教室近くの山肌には満開になった河津桜がありましたが、上着が要らなくなるくらいの陽気になるのは、果たしていつになりますやら…。
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西湘の春パスタ

2015年03月09日 20時36分54秒 | 日記
冷たい雨のそぼ降る午後、何とも寒々しい小田原の駅に降り立って、足早に教室に向かいました。つい先日、桜の金平糖を頂いて『春めいてきた』などと言っていた陽気は、一体何処へ行ってしまったのでしょうか…。

教室を終えて小田原駅に着いて、エスカレーターを上がって小田急線の改札口に向かおうとしたら、JRの改札口の隣にある《Tre Tatte》というイタリアンカフェの前に美味しそうな日替わりパスタの看板があったので、吸い寄せられてみました。

オーダーしたのが『菜の花と海老、しらすの柚子胡椒パスタ』です。二宮町の吾妻山公園に咲き誇る菜の花と、早川漁港で水揚げされる相模湾のしらすを使った、西湘地区の春を詰め込んだようなパスタです。

オリーブオイルベースに玉ねぎとバターの香りがする甘めのソースに、刻んだ菜の花とパプリカ、海老、しらすが細目のカッペリーニの上に散りばめられ、その上からあさつきと刻み海苔がふりかけられています。巻き取って頂くと、オイルソースの向こうからほんのりとした柚子胡椒の風味が鼻に抜けていきます。菜の花やパプリカの苦味も効いた、春の味わい満載の美味しいパスタでした。

実は今までも月曜日の教室の行き帰りに横目で見ながら通り過ぎていた店だったのですが、小田原の特産物を使ったメニューなどもあるようですので、折にふれてまた入ってみようと思います。
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深い青

2015年03月08日 22時00分48秒 | 日記
今日は愛川町在住のシンガソングライターみらいあいこさんのライブサポートで、久しぶりに厚木の《ぎゃらりー喫茶なよたけ》に来ました。

お店に着いてコーヒーをお願いしたら、スタッフの方から「カップどうされますか?」と聞かれました。

ここはいろんなカップ&ソーサーがあって、客が好みで選べるシステムになっています。実はここには、かつてここで行われた陶器の展示会で気に入って購入したものが私のマイカップが置いてあって、いつもはそれを使うのですが、今日はちょっと違うカップでいれて頂くことにして、カップのチョイスはお店にお任せしました。

しばらくして「お待たせしました」と出てきたのがこの一揃いでした。写真だと分かりにくいと思いますが、外側が濃い鈍色で、内側が緑青色という、何とも美しい色合いのカップ&ソーサーです。出された瞬間「わぁ、綺麗ですね!」と言ったら、スタッフの方が「マイカップと同じ、益子焼作家の吉田丈さんのものですよ」と教えて下さって驚きました。

私が購入した吉田さんのカップ&ソーサーは割と初期の作品だったようで、もっとどっしりと厚手で、色も白一色のすっきりしたものでした。それから吉田さんは何度かこのカフェで展示会を開いたのですが、その度にどんどん作風が変化していって、全体がどんどん薄手で軽くなり、無地だった表面にドット模様が入ったポップな感じになったこともありました。そこからまたしばらく拝見していなかった間に、こんなにも深く複雑な色合いの素敵な作品を作るようにまでなっておられたようです。

まだ一度もお目にかかったことのない作家さんなのですが、いつかチャンスがあればお目にかかって、いろいろとお話を伺ってみたいなぁ…と、改めて思ったのでありました。
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いつか演奏してみたい…

2015年03月07日 17時50分38秒 | 日記
今日は珍しく特に用事のない日だったので、目覚めに寒かったのを言い訳に、つい床に長居してしまいました。

昼近くになってやっと重い腰を上げて、暇に飽かしてCDラックを整理していたら、随分と聴いていなかったCDがいろいろと出てきました。嘗ては通勤の行き帰りにポータブルCDプレイヤーをカバンに仕込んで聴きながら電車やバスに揺られていたのですが、数年前にポータブルプレイヤーがおシャカになってしまってからは、それも久しくしていませんでした。当初は耳寂しかった(?)ものの、慣れてしまえばそんなもの…と思えるようになってしまっていたのです。

あれこれと整理していたら、高校生当時に買ったマーラーの交響曲のCDが出てきました。ちょうど私が高校生の時にマーラーのブームのようなものがあって、連日連夜FMラジオから様々なマーラーの作品が放送されていて、個人的に特に声楽を伴う作品を入り口にしてかなりハマッて聴いていました。交響曲はバーンスタインの全集を、高校生の小遣いで買える範囲で一枚ずつ買って少しずつ揃えていました。

その中でも特に好きなのが交響曲《大地の歌》です。嘗てサントリーローヤルのCMで第3楽章『青春について』の一部が使われていたのを聴いたのがきっかけでしたが、ドイツ語訳の漢詩を元に作曲されたこの作品に漂う何とも言えないエキゾティックな響きが好きで、全曲で1時間以上かかる長大な作品にもかかわらず、高校生時分からよく聴いていました。

通常はテノールとメゾソプラノ2名の歌手と大オーケストラで演奏されるものなのですが、何年か前に19世紀末の十二音音階の巨匠アーノルド・シェーンベルクによる室内楽版なる音源が発売されて話題になりました。もっともシェーンベルク自身は完成させることが出来ず、後にリーンという作曲家の手に寄って新たに補筆されて完成に至ったものです。

歌手2名の他には弦楽五重奏と木管五重奏、ピアノ、ハルモニウムという足踏みオルガン(最終楽章でチェレスタ兼任)、打楽器奏者3名という編成です。コントラバスに至るまでの全パートがソロですし、フルート奏者はピッコロ、オーボエ奏者はイングリッシュホルン、クラリネット奏者はバスクラリネットと持ち替えが必要で一人二役だったりしますし、ホルンは高い音を一人で吹いていなければいけなかったりするので、個々の負担は半端ではないと思います。でもその苦労のおかげで、これだけの小編成ながら大オーケストラに引けをとらない演奏効果をあげています。

あちこち探してみたら、全楽章演奏している動画があったので転載しました。もし叶えばですが、いつかやってみたい曲の一つです。でも、まず日本でこういう声質のヘルデンテノールと、幅広い声のメゾを見つけるのが大変そうです…。

Das Lied Von der Erde. La Canci�・n de la Tierra. G. Mahler. Oliver D�・az. OSIGi
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今日の《cafe32゜F》

2015年03月06日 21時05分38秒 | 日記
今日は暦の上では啓蟄のはずですが、昨日と違って朝から妙に肌寒い日となりました。ここ最近のヌクヌクした陽気に慣れかけていた身には、ちょっと堪えます。

そんな中で今日は、ヴィオラで音楽大学を受験するために1月末から通っている子の、入試本番前最後の突貫工事レッスンをしました。

彼は長くヴァイオリンを習っていたこともあって基礎は出来ていたのですが、ヴァイオリンからヴィオラに転向して受験するのを決意したのがかなり間際だったのと、重度のアトピー性皮膚炎を患っていたのとで、かなり大変な突貫工事を必要としていました。いろんな先生に断られて他に行き場のないような状況下で、たまたま昔、私が彼のお母さんのヴィオラのレッスンを受け持っていた経緯もあって、私のところにレッスンを依頼して来られたのです。

始めは正直迷いました。『いくら基礎があるとは言え、今からやり始めて3月頭の実技試験に間に合うのかな?』という懸念がありましたし、アトピーも顔や首筋の皮膚が赤く剥けて、耳たぶの根本が切れて血が滲むほど酷い状態でしたから、その症状の重さも考慮しなくてはなりませんでした。

でも、短期決戦に備えるに当たって、敢えて当人にかなり厳しい条件を付けました。始めの2週間は絶対に本番のテンポではなく、かったるいくらいにゆっくりのテンポで練習すること、一日当たり6時間は練習すること、暗譜する際には、覚えたつもりになって楽譜の見間違いや思い違いをしていないかどうか穴の空くほど楽譜を読み込み直して、一言一句正確に覚えること…他にもかなり細かいところまで指定したのですが、当人がそれを了見してかなり本格的に頑張ってくれたので、こちらの指導にも熱が入りました。

後は日曜日の本番に向けて、風邪をひかないこと、転ばないこと、刃物を持たないこと、あらゆる怪我をしないこと、そして、本番の朝に寝坊しないことを注意して送り出しました。あれだけやったのだから、後は運を天に祈るのみです。

こちらもある程度頭を使って疲れ気味でしたので、今日はホットケーキのセットをお願いしました。銅板でふっくら狐色に焼き上がったホットケーキにバターを行き渡らせて、御主人には申し訳ないのですが少々メープルシロップを多めにかけて頂いたら、胃も心もホッとしました(?)。美味しいコーヒーも頂いてリフレッシュして、夜のレッスンに備えました。

来週、吉報が舞い込むことを祈念しようと思います。
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何故に倒置法…?

2015年03月05日 21時28分34秒 | 日記
今日、たまたまランチをしに入ったお店でカウンター席に通されたら、目の前にこんな紙が貼ってありました。

まあ、言わんとするところは分かるし、一応意味はちゃんと通じますからいいと言えばいいのですが、通常であれば『ご迷惑をおかけいたします。』が後に来る場合が殆どでしょう。それを、敢えての倒置法で書かれているあたりに、言い知れぬ斬新さを感じてしまいました。

と同時に思い出したのが…はいご存知の方は声に出してどうぞ!!

『見せてもらおうか!連邦軍のモビルスーツの性能とやらを…。』

…いや、言いたかったのはそれだけです。多くは突っ込まないで下さい。
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