東十条探偵団2

明日は何を撮りに行こうかな?

夏は来ぬ

2018-05-14 | 季節の花
  昔、資生堂のCMで「夏は絹」なんてのがあったけど
  "絹"じゃなく"来ぬ"の方ね、難しい言葉の使い方。
  やっとウツギが咲いてきた、卯の花ね。
  ♪ 卯~の花の 匂う垣根にホトトギス早も来鳴きて、、、の花。


  

     ウツギもたくさんの種類がある、
     でも咲くのはきっと本家本元のこのウツギが一番遅いのだろう。
     咲いたとなるとそこら辺がウツギだらけ、こんなにあったんだと驚くほど。




  

     旧暦4月を卯月と呼ぶのは「卯の花の咲く季節」の意であるとされる。
     ちなみに今年は明日15日が旧暦卯月朔日となる、
     ちゃんとこのころに咲く、世の中すべからく上手くいってるみたいだ。




  

     卯の花の、匂う垣根に
     時鳥(ほととぎす)、早も来鳴きて
     忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬ

     さらに歌っていくと

     五月やみ 蛍飛びかい
     水鶏(クイナ)なき 卯の花咲きて
     早苗植えわたす 夏は来ぬ

     わずか三行でこの時期の田舎の光景を抒情豊かに唱っている、
     私が子供のころの田舎の光景が全部詠み込まれている。
     クイナこそいなかったが田植え機なんて無粋なものはなく
     大勢が一列に並んでの田植え、
     そのあと日が暮れれば蛍がたくさん飛び交っていた。

     そして五月雨というと聞こえはいいけど、「卯の花腐し(うのはなくたし)」という長雨は
     せっかく咲いた卯の花が長雨のためそのまま腐ってしまうと名付けられた。
     「花の雨」、「卯の花腐し」、「五月雨」、そして「梅雨」へと続く雨の呼び名、
     空を見上げて嘆くばかりではなく先人たちはこんな名前を付けて雨を愉しんだのかもしれない。

     ここのところ雨が多い、これを書いている今も雨が降っている、
     嘆くばかりではなくな何か愉しみを見つけなければならないのかな。

          data: 撮影5月11日 向島百花園
          

コメント (6)
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