早いもので立春。
とは言え、それはあくまでも暦の上の春で
さらに、明日からはこの冬最強の寒波がやってくるという。
だが、そうであっても「春」という言葉を聞くだけで心は軽くなる。
話は二日前の日曜日に遡るが...。
この日、ずっと曇るはずだった金沢では
予報に反して朝から抜けるような青空が広がった。
冬の北陸にしては珍しく、
しかも、その青空は夕方まで続いた。
この冬いちばんの空模様。
そして、もちろん絶好のカメラ日和。
陽気に浮かれて市内散策へと繰り出した次第だ。
ところで、2月になると思い浮かぶ言葉がある。
何年か前、ある新聞のコラム欄で紹介された「光の春」だ。
ロシアでは2月のことをそう呼ぶそうだ。
そうは言っても、極寒のロシアではまだまだ冬。
1年でもっとも寒い時期かもしれない。
けれども冬至からひと月あまり。
日照だけは確実に長くなっている。
次第に強さを取り戻す光に
ひと足早い季節の到来を重ね、
希望を込めて「光の春」と呼ぶのだろう。
あらためて昨日のこと。
広がる青空を何度も見上げ、
そのたびごとに、明かるさになれない目を細め、そして思った。
立春よりも早く光の春がやって来た、と。