連日猛暑の北陸。
こう暑くてはカメラを持って出かける気にもならず
「お蔵」から多少とも涼を感じる写真を引っ張り出してみた。
橋立港(石川県加賀市) 2016.07.31 Sony α99 F2.8G/70-200㎜
北陸というと夏はなんとなく涼しげに思われがちだが本当のところは暑い。
各地で軒並み体温を超える暑さとなっていることに加えて
石川県の小松市、そして当ブログでもおなじみの三国港(福井県坂井市)で
39℃超える最高気温を記録している。
その原因となっているのがフェーン現象。
日本列島に南からの湿った風が吹き込み、
その風が列島中央部の山岳地帯を駆け降りるとき高温となって
北陸など日本海側の地域の気温が上昇するというものだ。
しかし、そもそも風が山を越えることでどうして気温が上昇するのだろう?
そのメカニズムを調べてみた。
『チコちゃん』流に表現するなら、「湿った空気と乾いた空気の温度変化に差があるから」ということなのだが
まずは気象庁のホームページから拝借した模式図をご覧いただきたい。
図の右、太平洋側から25℃の湿った風が2000mの山を越え
図の左、日本海側に33℃の乾いた風となって吹き込む様子を表している。
空気は標高が上がると冷やされ、逆に標高が下がれば温められる。
ところが、空気が含む水分量によってその温度変化は異なってくる。
湿った空気の温度変化は標高100mごとに0.6℃だが乾いた空気は1℃である。
したがって、25℃の湿った空気は2000mの山頂付近では13℃に冷やされるが
それが駆け降りることで33℃に温められる。
この条件での気温差は8℃。自然のヒートポンプともいえるメカニズム。これがフェーン現象だ。
さて、台風6号が九州南部に近づいている。
この位置に台風が来ると北陸には強い南風が吹くそうだ。
そのせいか、この先一週間は体温並みの気温が続くという。やれやれだ。