はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

2016夏山 蝶ヶ岳のんびり登山(蝶ヶ岳へ2)

2016-08-11 18:00:00 | 山歩き
今日は、山の日ですね。今日も、8/4~8/6に歩いた蝶ヶ岳登山の記録を綴っていきます。

横尾の分岐から、いよいよ蝶ヶ岳めざして急坂を登っていきます。地図のコースタイムによると、横尾から稜線まで3時間20分となっています。これは休憩時間を含まない時間なので、実際はもっとかかります。しかし、最近の私は、コースタイム通りに歩けたことがありません。だいたい1、5倍かかっています。(ちなみに田中陽希さんは、コースタイムの半分くらいの時間で歩いていますが…)

ここから稜線までは、写真があまりありません。登りに専念するためにカメラもザックの中にしまい込みました。1枚目は槍見台に着いたところからです。


その名の通り、槍ヶ岳が見えました。ちょっと雲がかかっていますが、すばらしい眺めです。槍のアップです。


屏風岩も見えます。迫力のある岩壁ですね。こんなところを登るのが好きな人もいるんですよ。


そこから30分ほど歩いて休憩したときに写した写真です。私は、30分に1回、休憩を取りながら登っています。お水もしっかり飲むようにしています。


こんな樹林帯が延々と続きます。上を見上げると、どこまでも上り道がつづいています。


このルートは確かに急坂ですが、道がよく整備されていて歩きやすかったです。登山道を整備されている方々に感謝感謝です。
この時点で、このルートを歩いているのは私一人だけのようでした。途中誰にも抜かされなかったからです。(抜くことはないので)下りてくる人には8組くらい出会ったでしょうか。みなさん口をそろえて「今朝の槍・穂高は最高でした!」と言っていました。朝の天気を考えれば、多分そうなんだろうと思います。私は、「明日も絶対にええ天気や!」と、心の中でつぶやいていました。

登りだして3時間40分、やっと樹林帯を抜けました。(文字で書いたら簡単に登ってしまいますね)


樹林帯を抜けたらハイマツ帯です。残念ながらお花畑はありませんでした。このルート、槍は見えますが、お花がないのが少しさみしいところですね。


そこから少し登ると稜線です。ここまで来たらもう大丈夫です。蝶ヶ岳の山小屋までは30分です。やっと、カメラをザックから出して心おきなく撮影が出来ると思ったのですが、山の天気は正直です。お昼になると雲が多くなってきました。


昨日、今日と歩いてきた梓川が遙か下を流れています。


稜線上ではガスが激しく流れていきます。


こんな天気の時に出合うものと言ったら、そうです雷鳥さんです。親子で5羽がお散歩?していました。


さすが親鳥は、岩の上で警戒をゆるめません。いつまでも元気に生き残ってほしいものです。


高山植物にも出合えました。イワツメクサですね。コマクサのようなピンクの花も見えましたが、道から外れているので撮るのはあきらめました。


12時30分、蝶ヶ岳ヒュッテに到着です。今日の目的地です。山では3時までには山小屋に入っておくのが鉄則なので、悠々の到着でした。


宿泊手続きを済ませたら、山小屋のすぐうえにある頂上に向かいました。今回の目標である蝶ヶ岳の頂上に無事に立つことができました。のんびり登山ですがなんとか蝶ヶ岳の頂上(2677m)までやってきました。
頂上からの蝶ヶ岳ヒュッテです。雲が多くて、この日は槍・穂高の展望はかないませんでした。


ヒュッテにもどって、自分のご褒美にカレーと生ビールをいただきました。
あとは、蝶ヶ岳からの槍・穂高の大展望を望むだけです。あした天気に、なあれ!

2016夏山 蝶ヶ岳のんびり登山(蝶ヶ岳へ1)

2016-08-10 18:00:00 | 山歩き
8月5日の朝が来ました。5時過ぎに目を覚まし、外を見てみると、素晴らしい天気ではありませんか。これは行くしかありません。

雲ひとつない青空に前穂高岳が聳えています。


前穂高岳です。


明神岳です。


昨日の歩きでザックが重く感じたので、荷物を再度チェックして、少しでも軽くすることにしました。三脚(600g)と広角レンズ(235g)は置いていくことにしました。(あとで後悔しましたが、その時はちょっとでも軽くしたかったので…)その他に非常食や携帯充電器なども徳沢園に預かってもらうことにしました。(また、必ずここに戻って来るからです)

徳沢を出発してしばらく行くと、梓川にかかる新村橋があります。パノラマコースや奥又白に向かうクライマーが渡って行く橋です。


そうそう、蝶ヶ岳には徳沢から長塀尾根を行くルートと、横尾まで行き、そこから急坂を登るルートがあります。今回は、後者を選びました。急坂はきつそうですが、時間が短いことと、長塀尾根は過去に2回登っているという理由からです。
横尾に向かって気合いを入れながら歩きます。昨日のダラダラ歩きはもう許されません。
穂高の表情もだいぶ変わってきました。


前穂の上に少し雲が出てきたようですね。それにしても圧倒される前穂の岩壁です。


今日も朝日がキラキラとまぶしいです。


横尾へと急ぐ登山者たち。横尾山荘が見えてきました。


徳沢から1時間で横尾に到着です。


ここで腹ごしらえです。徳沢園で作ってもらったお弁当をいただきました。


横尾大橋です。穂高岳に向かう人は、この橋を渡っていきます。槍ヶ岳に向かう人は、このまま梓川にそって真っ直ぐ進みます。


そして、私は進路を右手にとって蝶ヶ岳をめざします。


さあ、いよいよ本格的な登りがはじまります。


2016夏山 蝶ヶ岳のんびり登山(横尾街道)

2016-08-09 18:00:00 | 山歩き
河童橋ともお別れをして徳沢をめざします。焼岳にも雲がかかってきたようです。


小梨平キャンプ場の手前に清水川という清流が流れています。


透明な流れの下にバイカモが咲いていました。(見えませんね)


トリカブトです。


河童橋から横尾に至る道は、横尾街道と呼ばれたり槍ヶ岳街道と呼ばれたりもします。槍ヶ岳をめざす人や穂高岳をめざす登山者が多く行き交う道です。(この登山者は下山組です)


これは?スグリ?


私は、この林間の道を歩くのが好きです。これまでも穂高や槍ヶ岳に向かうときに何回も通った道ですが、本格的な登りに入る前の序章という感じがする、わくわくロードです。


河童橋から1時間で明神に到着です。河童橋を出発した登山者がたくさん休憩をしています。せっかくなので、梓川を渡って明神池の方に行ってみましょう。正面に明神だけが聳えています。


橋を渡ると嘉門次小屋があります。岩魚の塩焼きが名物です。嘉門次は、このあたりの猟師でしたが、「日本アルプス」の名を広めたウェストンを案内したことでよく知られています。嘉門次小屋は、彼のひ孫にあたる四代目が経営しているそうです。


その奥には、穂高神社奥宮があります。ここで登山の無事をお祈りしました。ちなみに奥穂高岳山頂には嶺宮が祀られているんですよ。


さあ、先に進みましょう。明神を過ぎると、観光客もほとんどいなくなり、山やさんの世界になります。


小さな沢が流れ込んでいます。


やっと今日の目的地の徳沢に到着です。河童橋から約7キロ、ほとんど平らな道でしたが、けっこう疲れました。日頃の不摂生、トレーニング不足のせいでしょう。
徳沢のキャンプ場は、緑にかこまれた、真っ平らの草地にあります。昔は牧場だったそうですよ。奥に見えている赤い屋根が今日お世話になる徳沢園です。


徳沢園に着きました。たくさんの登山者が休憩しています。(写真では一人だけですが…)


徳沢園は2度目の宿泊ですが、素敵なお宿ですよ。ホテル?旅館?山小屋?どう説明したらいいのでしょう。私は相部屋に泊まりました。料金は1万円(山小屋は9500円)ですが、食事にステーキも出ましたよ。相部屋ですが隣の人との間には簡単な仕切もあるのです。お風呂も入れますよ。「のんびりプラン」にピッタリの宿です。


部屋の窓から穂高岳(前穂)を見上げると、頂上は見えますが、やはり雲の多い天気です。


この時点では、翌日の天気は芳しくないような予報でした。「朝から雨が降っているようなら、登山は諦めよう。」こんなことを考えながら眠りにつきました。

※おまけです。徳沢園の夕食です。



2016夏山 蝶ヶ岳のんびり登山(上高地:自然研究路)

2016-08-08 18:00:00 | 山歩き
大正池をあとに、河童橋までの自然研究路をすすんで行きます。
焼岳もすっかり明るくなりました。


のんびり山旅なので、足下ばかりでなく、まわりを観察しながら歩くことができます。(若い頃はひたすら歩くだけでした)これまで見過ごしていたものを見つけては、カメラを向けながら歩きます。
朝の森では光が主役です。


なんでもない葉っぱにも朝日が当たって、輝いています。


蜘蛛の巣も輝いて不思議な世界を見せてくれます。(まわりの玉ボケもいいね!自画自賛です)


アジサイ科のノリウツギです。


田代池のあたりまでやって来ました。穂高岳は、大正池から河童橋、そして明神から徳沢へといろいろな表情を見せてくれます。


湿原の中に作られた木道を歩いていきます。まわりの木々から小鳥たちのさえずりが聞こえます。気持ちいい!です。


今日は朝から天気がいいからでしょうか、荷揚げのヘリが忙しそうに何度も山小屋を往復していました。


河童橋が見えてきました。あいかわらず賑わっていますね。下を流れる梓川も、いつものように清らかに流れています。


「河童橋と穂高岳」お約束の写真です。私のブログのプロフィールの写真もこれなんですよ。(季節は違いますが)いつも見ている「上高地河童橋ライブカメラ」もこの構図ですね。


穂高のてっぺんに雲がかかってきたようです。この日は、雲が多いものの、まあまあの天気が続きました。


いつまでも眺めていたい景色ですが、そうもいかないので徳沢めざして歩いていきましょう。時間もたっぷりあるので、ぼちぼち行くことにします。

2016夏山 蝶ヶ岳のんびり登山(上高地:大正池)

2016-08-07 16:31:11 | 山歩き
8月4日~6日と北アルプス蝶ヶ岳(2677m)に登ってきました。蝶ヶ岳は、槍・穂高の大展望が楽しめる山として人気があります。上高地からも近いので、その日に山頂に立つこともできます。安曇野市側からも登山道があり、日帰り登山をする人もいます。
私も2回登っているのですが、あくまでも通過点としての山でした。しかし、今回は蝶ヶ岳に登るのを目的に、2泊3日の「のんびりプラン」で山の旅を楽しみました。これから何回に分けて、山旅のお話をしようと思います。

今回は、山旅の序章としての上高地:大正池です。1日目の宿泊地は徳沢なので、のんびりと上高地を楽しみました。(大正池から徳沢までは、ほとんど平坦な道を歩いて3時間たらずの距離です)



沢渡バスターミナルを5時40分発のバスで上高地をめざします。終点まで乗らずに、途中の大正池で下車です。この時点では、穂高はまだ霧の中に隠れていました。稜線がうっすらと見えています。(6:10)


焼岳が姿を見せてくれました。みなさんご存知と思いますが、大正池はこの焼岳の爆発(大正時代)で出来たんですよ。焼岳は御嶽山同様、今も活火山なんですよ。


早朝にもかかわらず、湖畔にはカメラを構えた人がたくさんいました。絶景ポイントを、みなさんよくご存知のようです。霧が晴れて徐々に穂高が姿をあらわしはじめました。(6:50)


大正池もはじめて来た頃は、もう少し立木があったような気がしますが、ちょっとさみしい風景になりました。


去年もそうだったと思うのですが、今年の夏も天候が不順で、毎日天気予報とにらめっこをしていました。実は、7月の末にも蝶ヶ岳をめざして信州まで来たのですが、天気が悪くて登山を諦めた経緯があります。


結局、大正池には7時半まで居ました。これも、のんびり山旅のいいところです。散策路をゆっくり歩いて、河童橋をめざすことにしましょう。



※今回の山旅のカメラはFUJIFILM X-T10、レンズはFUJINON XF18-135mmとXF14mmです。これまでは、コンデジしか持って行ったことがなかったので、はじめて本格的なカメラを持って行きました。といってもミラーレスなので軽量なんですが。実は、小型の三脚も持っていたのですが…。