カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
訳ありの中年男の詐欺師、二人。
生きることに疲れ果て、
詐欺を職業として、
日々を送る武沢とテツ。
ある日、少女が彼らの生活に入り込む。
そして少女の姉も…
なんだかこれも訳ありな姉妹二人。
それから姉の彼も…。
彼は一応マジシャン。
その男達3人と女達2人、
5人の共同生活。
悲しい過去を持つ同居人達。
悲惨で暗い過去が、
同居者達それぞれにまとわりつき、
出口を探し、もがいている。
でも突き詰めた悲壮感はなく、
温かく愉快さを感じる人達。
それぞれの今までの生活にかたを付け、
新しい人生を歩みたいと願うが…
彼らはある計画を企て、
これからの新たな人生に望みを掛ける。
それにしても怖いヤミ金。
取立て屋を相手にした詐欺の計画は
うまく遂行されるのか。
ハラハラする展開。
そしてそれぞれの過去が、
徐々に明きらかになっていきます。
二転三転、驚きの結末。
お見事です。
だまされました。
爽やか読後感。
爽やかなだまされ方でした。
阿部寛主演で映画化
ということを知りました。
楽しみです。