はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

春を待つ

2006-01-28 11:43:04 | はがき随筆
1月28日
 シンビジウムの花芽は、たった5本。いつになく寂しい冬。鉢植えのジャスミンは、ハープに巻きついたつるをすこし切り場所を変えてみた。長い丈の添え木3本と共に。
 玄関の空間がすっきりして気持ちがいい。ハープもこれで伸び伸びと出来ることだろう。今まで物言わぬ植物に悪いことをしたと思っている。枝を揺らしただけで、いい香りを放ってくれるのに。チューリップの芽も、プランターの花々もじっと寒さに耐えて春を待っている気がする。コトコトと胸躍ることもない私だが、されでも春は待たれるもの。
   霧島市国分中央 口町 円子(66)