はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

小さな助っ人たち

2006-12-03 23:01:43 | はがき随筆
 暇をみて、愛宕山に登る。ふと、世間の煩を忘れるのがいい。410段、曲がり具合にも親しみを覚える。
 前年は、初参加した陸上マスターズでは見事、ビリだった。もう止めようかと迷いながらも登り始める。
 頂上付近でホーと声を出す。すると不思議なことによく野鳥が現れる。彼らは歌がうまい。間を張りを主張するらしいのは一話で声を四方に響かせる。小さくたえず囀っているのはアベックで来た雄であろう。
 私はとても嬉しくなる。知らず知らずに応援をもらっている。紫尾の連山を南に眺め、西へ不知火の海を望む。
   出水市 松尾 繁(71) 2006/12/3 掲載
写真はBird Watchingさんよりお借りした「カシラダカ」です。冬鳥として渡来し大きな群れで冬を越す、ホオジロの仲間です。