はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

年の瀬に

2006-12-29 09:10:55 | はがき随筆
 いつものように4時起床。闇を濡らして冬の雨が音をたてて降っている。戦中派の老に無関係にクリスマスも終わって、いよいよ年の瀬。1年が短くなる。今年も友人、知人が旅立ち、取り残されたような寂しさを感じる。癌を二つも手術して、ちょうど2年。元気にまだ現役の田舎医者。先日、白内障を手術していただいて視野が明るく開けてきた。傘寿を過ぎたが、生涯現役を目指して頑張りたい。そんなことを考えているうちに雨音が消えて、窓が明るくなってきた。生きていることは素晴らしいから、それに応えて努力してゆきたい。
   志布志市 小村豊一郎(80) 2006/12/29 掲載
写真はT.ARさんよりお借りしました。