はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

マッサージ

2009-02-08 17:34:07 | はがき随筆
 昼過ぎ、テレビの「朱蒙(チュモン)」を見ながら座敷犬ハナの肩をもむ。天女のようなハン・ヘジンに見とれていると、ハナがいびきを止めた。促されて指圧再開。
 その後、福祉施設の母を見舞う。95歳に近い母は鼻からの管で命をつないでいる。やせ細った手足や背中をさすると「気持ちがいい……ありがとう」と礼を言う。その声がうれしい。
 夜は妻をマッサージ。右手が不自由な妻の左肩や腕が、使いすぎて硬くこっている。もむこと30分。軽くなった腕を回して
 「上手!」と私を褒めた。
 マッサージは、心と心を結ぶメッセージになっている。
出水市 清田文雄(69) 2009/2/8 毎日新聞鹿児島版掲載