



声だけで交流していた指宿市に住む、随友Aさんを訪ねた。
Aさんと交流が始まったのは9年前「毎日ペンクラブ鹿児島」の文集作成のおり、お誘いしたのがきっかけだった。
はがき随筆スタート当時から投稿していたAさんのエッセイは、巧みな文章構成と短い文に織り込まれたユーモアが魅力で、私はファンになってしまった。ある日の電話で、私の親友・Fさんが彼の幼なじみであることが判明。幼い頃の思い出を懐かしそうに話すAさんに私は、Fさんと一緒に会いに行くことを約束した。
それからまた数年を経て、やっと夢が叶いご対面となった次第。Aさんは奥様と、指宿市で「食処心作」を経営している。
予約客のみという方針を貫く彼の姿勢は多くの人に支持され、次々に訪れる常連客と和やかに言葉を交わしながら包丁を振るうAさんの姿はかっこよかった。そして彼が心を込めて作った料理は、ほんとうに美味しかった。
料理の合間にFさんと交わす47年前の思い出話はつきず、童心にかえった二人はいつまでも遠い昔を懐かしんでいた。
来て良かった! おなかも心も大満足。
「まっちょっでなぁ、またきやいなー」という彼の暖かい声に送られて今日はお別れ。
随友はいいなあ…。