夜来の秋雨が今朝も静かに降っている。
夏を謳歌しきった百日紅は真紅の花を落とし、黄ばんだ葉はやっと枝にしがみついている。松葉ボタンも真っ赤な色があせ、茎は固く薄緑になっている。サルビアも力無くやせ細り、百日草もうなだれてきた。菜園場のミニトマトの茎はだらしなく垂れ下がり、ナスも小さく固くへの字に曲がり、必死でぶら下がっている。ところが、時節を間違えたのか、小ぶりの朝顔が一輪、木立から恥ずかしげに顔をのぞかせている。
秋風を感じ始めだしたころ、69回目の誕生日を迎えた。
鹿屋市 吉井三男 2010/11/20 毎日新聞鹿児島版掲載
夏を謳歌しきった百日紅は真紅の花を落とし、黄ばんだ葉はやっと枝にしがみついている。松葉ボタンも真っ赤な色があせ、茎は固く薄緑になっている。サルビアも力無くやせ細り、百日草もうなだれてきた。菜園場のミニトマトの茎はだらしなく垂れ下がり、ナスも小さく固くへの字に曲がり、必死でぶら下がっている。ところが、時節を間違えたのか、小ぶりの朝顔が一輪、木立から恥ずかしげに顔をのぞかせている。
秋風を感じ始めだしたころ、69回目の誕生日を迎えた。
鹿屋市 吉井三男 2010/11/20 毎日新聞鹿児島版掲載