はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

秋を探しに

2011-10-26 21:35:48 | はがき随筆
 冗談大好きな私。妹宅に行きつい冗談言葉。真剣に聞いた義弟が連休で家族旅行に行き、休み明け出勤したら、同僚に「連休はどちらへ」。「僕は秋を探しに行きました」と返事。すると、皆がどっと笑ったらしい。
 何でか不思議な気がしたと。
 私が思うに、義弟には、その言葉が似合わなかったのだ。
 弟いわく「姉さんは気軽に秋を見つけにと言葉が出るが、僕が言うとおかしいのかね」。
 言葉には使って似合う人、似合わない人がある。悪口を言っても真剣にされず、少しのことで激怒される場合も。人の持ち味で面白い結果になる。
  肝付町 鳥取部京子 2011/10/22 毎日新聞鹿児島版掲載

お母さんコーラス

2011-10-25 01:20:33 | アカショウビンのつぶやき


鹿児島県お母さんコーラスが終わりました。
参加団体58。
宝山ホールに美しいハーモニーが響き渡りました。




ママと一緒に歌う坊や



ペン友は、はるばる種子島からも参加

 

歌うだけでなく、聴くことも大切。
年に一度のチャンスですから、耳を澄ませて…

5月にかかった風邪の後遺症が癒えず、
喉の違和感に苦しみながらの発表は
辛いものでしたが、友に助けられながら頑張りました。
 曲は
「ふろしき」
「星の美しい村」
の2曲。
歌詞ももメロディも素敵な、寺島陸也さんの曲でした。

「初 秋」

2011-10-24 09:26:51 | 岩国エッセイサロンより
2011年10月24日 (月)

   岩国市  会 員   山下 治子

もうじき運動会。「パパが速く走れる靴を買ってくれた」と孫が大喜びで見せに来た。今人気のスーパーシューズだとか。「本当に速くなるの」と言うと「競争しようや」。孫は自信たっぷりに両手をスタートに構えた。

息子の合図で走ったが、あっさり負けた。スニーカーに履き替えた。ソックスを履いた。靴ひもを締め直したが、全部負けた。

息子は「その年で大したもんや」と肩をたたいた。5歳の孫が「運動会、絶対来てね」とVサインで帰った後、宵闇に自分の秋をしみじみ感じた。

(2011.10.24 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩國エッセイサロンより転載

「台風一過の通学」

2011-10-21 21:31:42 | 岩国エッセイサロンより
   岩国市  会 員   片山 清勝

台風で錦帯橋が流失した翌年、その下流の橋も流れた。橋の代わりは渡し舟。小学生は集団登校。初めのころは、舟が沈まぬかと恐れ、黙って身動きもせず、じっと座ったまま。舟は弧を描いて向こう岸に着く。6年生が先に降り、下級生の手を取って降ろした。

 後に仮橋が完成。船頭さんにみんなで「ありがとう」と言った。あれから60年余。増水した流れを見ると思い出す。その乗り場への道筋は宅地に変わり、当時をしのぶものは消えた。変わらぬのは、錦帯橋の下を通り抜け、流域に恵みをもたらす清流。永遠に続いてと願う。
  (2011.10.21 毎日新聞「はがき随筆」掲載)
岩國エッセイサロンより転載

五十にして走る

2011-10-20 15:22:07 | はがき随筆
 運動会が近づいてきた9月、親子リレーに備えて練習のため小学校に出かけた。初日は軽くランニング程度で終了。2日目はキッチンペーパーの芯でバトン練習しながら全力で走ったらめまいで芝生のフィールドに倒れ込む始末。先が思いやられる。昨年は雨天プログラムのため小2の次男は今年が初体験。かけっこが得意な子どもの手前うかうかできないと、3日目は中3の長男も誘って練習した。スキンシップと練習の目的達成は3人の笑い声が証明した。
 本番は快晴。息子の快走を引き継ぎ、無事にゴールした。今後4年、課題と楽しみが続く。
  垂水市 川畑千歳 2011/10/20 毎日新聞鹿児島版掲載

楽あれば苦あり

2011-10-20 14:53:22 | はがき随筆
 4月に母が亡くなり寂しくてたまらず5月と8月は娘たちの所にいた。そこから金沢や北海道などを旅行して帰ってくると家も畑も草ぼうぼうのお化け屋敷になっていた。屋敷の方はシルバーさんを頼んで初盆を済ませた。それから、せっせと畑の草取りに励んだ。腰丈まで伸びた草を山くわで起こし、燃やす草とゴミ袋にいれる草に仕分けし乾かす。この後をミニ耕耘機で耕すことの繰り返し。
 今、私の畑はよみがえり、黒々とした土に大根、ニンジン、ほうれん草などが青々と育っている。楽あれば苦あり、苦あれば楽ありの畑だ。
  霧島市 秋峯いくよ 2011/10/19 毎日新聞鹿児島版掲載

何かがプチッと

2011-10-20 14:48:07 | はがき随筆
 いつものように1日の終わりに、ゆっくりとして見る新聞。はがき随筆を見ていると体のどこかで小さくプチッと何かがはじけました。私にも書けるかも! そう思って一気に書き上げたのが6月15日掲載の「ダイエット」。初投稿で初掲載。
 そう言えば今は亡き実母がよく投稿し2回ほど掲載され、そのたび新聞の1面トップ記事みたいに器用に折りたたみ、近所の友達に見せて回っていました。今では体型ばかりでなく行動も似てきて私も初掲載の記事を拡大コピーし、子どもたちへ送りました。新聞も朝一番の仕事始めになりました。
  阿久根市 的場豊子 2011/10/18 毎日新聞鹿児島版掲載

フェイジョアの季節です

2011-10-18 20:55:00 | アカショウビンのつぶやき



切るとすぐに酸化して茶色になってしまいます。
カメラを探してる間にこんなになってしまいました。


ちょっと面倒ですが、スプーンでくり抜いて食べます。


今年は何故でしょう。
毎年、今ごろは鈴なりにぶら下かっている「フェイジョア」が
目を凝らして探さないと見つからないほど数が少ないのです。
猛暑のせいなのか、それとも30年近い老木ですから
弱ってきたのかもしれません。

収穫はいつも11月に入ってからですが、
今年は10日も早く落ちた実を拾いました。
この果物は、落果した時が食べ頃…という珍しい果樹ですが、
それにしてもたった3個は寂しい。
幹を揺すってみましたが、ただの1個も落ちる実はありませんでした。

亡夫に報告してから、朝食のデザートに頂きました。
味も香りも<いつもと変わらない美味しいフェイジョアでした。



花の季節は5月ですが、ご覧下さいね。

by アカショウビン


体験型宿泊

2011-10-18 20:18:50 | ペン&ぺん

 薩摩川内市シティセールス推進課に事務局を置く「薩摩川内スピリッツ・きやんせ博覧会」実行委員会が今月7日から11月30日の間、きゃんぱく2011秋旅を開催している。
 同市内の秋を満喫する61の体験プログラムを準備し、温泉スタンプラリーなども行っている。体験型の旅としては、パン作りやバター作り、石窯でのピザ作り、伊勢えび漁、農家への宿泊、革製品づくり、甑島で絶景を写真撮影するセミナーなど多彩なメニューが並んでいる。
 史跡や観光スポットを回って、記念撮影し次の場所へ急ぐという従来型のツアーとは違って、旅行客が自分で何かを体験するというプランだ。
 今年の春に続いての企画で、同課は「春は約1600人が参加し、イチゴ大福づくりなど食べ物関係が人気でした。きゃんぱくのホームページからも予約可能。ぜひ好みの旅をみつけてください」とPRしている。
   ◇
 体験型宿泊と言えば、南さつま市加世田本町に事務所を置く特定非営利活動法人エコ・リンク・アソシエーションに、以前お邪魔した際に、同法人がコーディネートする農家への民泊が増えていると聞いた。
 同法人は、04年に南さつま市周辺の農家への宿泊体験旅行の斡旋(あっせん)を開始。旅行代理店関係者の口コミで学校関係者へ話が広がり、中学生や高校生の修学旅行先として人気を呼んでいる。
 今では関東や関西から年約40校1万人が参加。薩摩半島の農家約620軒が宿泊先として登録し1軒あたり生徒3人ほどを1泊ないし2泊させ、農作物の収穫や陶芸などを体験させている。生徒にも好評で、4回目の農家民泊ツアーを申し込んだ学校もあるという。
   ◇
 秋の行楽シーズン。見て回る観光だけてなく、体験する観光もお勧めかもしれない。
  鹿児島支局長 馬原浩 2011/10/17 毎日新聞掲載

「栗、しぶかわ煮」

2011-10-17 21:58:38 | 世の中、ちょっとやぶにらみ


季節の移ろい・出来事      

     栗飯や 病人ながら 大食らい       子規

お腹がすく。病人といえどもお腹はすく。大食漢であったという正岡子規の心情。
食欲をそそるこの時期を象徴する、簡潔にして明瞭な一句である

手間暇かけて栗の渋皮煮が出来つつある。
大粒の栗が売られているお店へ、朝からわざわざ買い出し。その中からさらに大きい粒よりを選ぶ。先ず鬼皮を剥く。これが大仕事。内側の渋皮を傷つけないよう、丁寧に、後生大事に鬼皮を取り除く。包丁持つ手がしびれる。と、言うのを黙って聞いている。
栗ご飯やお煮しめに使うのなら、鬼皮・渋皮一緒に剥いて、中の実だけを取り出せばいい。
そう簡単に行かないところに、渋皮煮の深い味わいと上品さがある。と、食べる人が言う。

火にかけて、炭酸を入れ煮込む。次々出てくる泡を、付きっきりですくっては捨てる。
これ以上はこの目で確かめてはいないが、まだまだ相当な手間がかかりそう。

出来上がったのを賞味するするのは明日の午後になるのだろう。
それにしても、あのフン詰まりになりそうな渋皮をつけたままの栗を煮込んで、姿・形をを崩さないまま、名状しがたい味に仕上げるなどを誰が考えたのだろうか。

よほど口の肥えた宮中人が、気まぐれに所望した栗の美味しい食べ方に、料理人が必死に応えようとして編み出したものか。
それとも、愛する君に格別美味しいものを食べさせようと、甲斐甲斐しく思いを巡らせるうちに編み出されたものなのだろうか。

単に、ネットからレシピを取り出してプリントしただけのこの身。
ひたすら低姿勢で有り難く頂くことにしよう。

世の中ちょっとやぶにらみブログからお借りしました。



娘に感謝

2011-10-17 18:56:31 | はがき随筆
 戦後の創意と辛抱、愛の求められる中に生を受け、不平や愚痴を言わず成長し、学業に精を出し、たくましく生きてきた50歳半ばの娘の今。
 真夏日の花の手入れや除草、隣家の猫との睦み合い、友人にいただいた洋服や靴の愛用、同窓会の幹事、多岐にわたる話題と趣味活動、介護4と透析の母へのメールと会えば安全安心の心身の支えと笑顔、82歳の父に手作り食料品の届け、それに自家の健全は家計と環境保全など枚挙に暇がない多忙な日々。
 厄介になる娘には、元気と心のお返ししかない。ただサンキューの連発で生き続けたい。
  薩摩川内市 下市良幸 2011/10/17 毎日新聞鹿児島版掲載

「ムカデのヤツ」

2011-10-17 14:54:37 | 岩国エッセイサロンより
2011年10月17日 (月) 岩国市 会員  貝 良枝  田舎暮らしには害虫はつきものだ。特に夏のムカデは厄介だ。  ムシムシする梅雨のころから何度対面するやら。  寝ていてもカサカサという音を聞こうものなら、もう寝てなんかいられない。その音源を確認するまで寝られない。  防備もしている。  火ばさみにスプレーが部屋の隅に鎮座するのが夏の光景だ。  ところが彼岸花が咲く秋だというのにムカデにかまれた。  3センチほどの小さなヤツだったので痛みはすぐに治まったが、もう3日たったというのに腫れは引かずかゆい。秋になってかまれるとは・・・。  夏、あんなに注意していたのに。ヤツめ。 岩國エッセイサロンより転載

はがき随筆勉強会終わりました

2011-10-16 22:16:14 | アカショウビンのつぶやき



いつものレストランは今日も貸し切り状態です。


時には大爆笑も!


美味しい昼食を頂いてから会はスタートしました。


 大隅地区の勉強会が終わりました。

毎日新聞の投稿者仲間で作る同好会「毎日ペンクラブ鹿児島」の
初代会長・上村泉さんが、いつも言っておられた言葉。
「仲間作りで大切なことは、各地区の活動を活発にすること」。

大隅地区の勉強会では、毎回、新しい投稿者に声をかけ、
勉強会にお誘いしている。
今年は2名が新しく仲間に加わった。

今日は、講師なし… 仲間うちでの合評会。
忌憚のない意見が飛び交い、良い勉強になったと思う。

今日持ち寄った作品は、会報マイペンの原稿に頂く。
参加者は9名。参加出来なかった3名の会員からも原稿を頂いた。

さあ、明日から会報マイペンの入力作業だ。
秋の研修会は11月6日。それまでに会報を仕上げなければならない。

それまでに、連日の予定があり、週末は年に一度のコーラスフェスタ
「鹿児島県お母さんコーラス」が… 
それまでコーラスの追い込み練習。

そして姶良地区会員の随筆を、FMラジオの番組で紹介するため、
霧島市への出張取材も控えている。

わぁ どうしよう。
パソコンの前でため息をついてる、アカショウビンです。

ある夏の日に

2011-10-16 21:52:16 | はがき随筆
 ありふれた花たちを愛でて家族で育てている。多くの昆虫が寄ってくれる。チョウ、ガ、アブ、ハチなどの仲間たちだ。小さな訪問者たちは音もなく飛び回りお互いの争いはない。人に対しても恐れる様子はない。
 クロアゲハは、くもの巣いっぱいの竹林をよく飛び回り庭にも飛来する不思議なチョウだ。
 トンボは気がかりだ。アキアカネは群れで見るけれど他の種は久しく見ない。
 ある夏の日、頭上にくるりと舞うのがいる。思わず剪定の手を止めるとシオカラが親指に羽根を休めてくれた。「おお、よう来た」「夢じゃないよね」
  出水市 松尾繁 2011/10/16 毎日新聞鹿児島版掲載

良か晩な~

2011-10-16 21:41:19 | はがき随筆


 友人が今年も秋の味覚、栗を届けてくれた。秋茄子のおまけつきで。栗は定番の栗ご飯に。一族郎党11人で舌鼓を打つ。
茄子の気品ある紫色と艶にほれぼれする。早速いただこう。
まずは焼き茄。焼きたても冷たいのもカツオ節をふり、
醤油をちょいと垂らし、茄子自体の味を殺してはならぬ。
口中でとろりと溶けていく感触がたまらない。
冷酒の味も引き立つ。天ぷらは冷たいビールの格好の友だ。
そして、軽く塩もみし、数滴の醤油。焼酎に持って来いだ。
締めはこれでお茶漬けを、さらさらと。
友に感謝しつつ今宵の宴の幕を下ろす。
  肝付町 吉井三男 2011/10/15 毎日新聞鹿児島版掲載