風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

ワーキングはホリデー 486号

2009年03月16日 08時37分53秒 | ワーキングホリデー飯田
本日は65歳の誕生日である。そして労働協約の65歳定年条項は無条件の円満退職であり、日本国民の労働者の定年でもある。退職者扱いで失業率にカウントされない。団塊の世代の高齢化は、大不況でも失業率を上昇させない。

間もなく定年退職するおいらは、就業規則の有給休暇条項を行使して、飯田市の援農ボランティアに去る10日から13日まで参加した。過去3年間延べ16回目の座光寺・篠田農園である。2009年春は援農の始発駅で、今年もしばしば通う予感がする。

三菱ふそう製の名鉄新型高速バスが中央道を、高森バス停目指してひた走る。備え付けの小冊子のC.W.ニコルのエッセイに目が留まる。

生物の多様性あふれる森は、人の心も豊かにする。

梨の古木も先代主人から80年間、果実を提供すると老齢化が目立つようである。自然には倒木更新されるが、果実生産農場では人がチェーンソウで切り倒す。そして細切れにする。

今回の手伝項目は、古木の薪割り作業である。農夫に転職した松沢君との共同作業である。彼が切り倒した20本の大樹の物量は小山である。アメリカ製の油圧式ウッドカッターの動力はHONDAの160ccガソリンエンジンで、幹を割いてしまう。そして積み上げ小山を造る。

山を崩して、山を造る。ドストエフスキーの言う人が自殺する無駄な作業に該当しない、人間の有用価値論に適合した労働である。そして労働は人の生き甲斐である。

日の出から日没まで、上天気の太陽の下の天竜川の河岸段丘の南アルプスの白峰の環境で、4日間没頭する。近くの高森温泉「御大の湯」で入浴、農家の晩御飯を共に頂き、談笑して、8時には就寝、10時間爆睡する。テレビは天気予報、パソコンのブログ記述は休載、読書も無し、メールは梨の飛礫のシンプルライフ。

毎日が日曜日、サンデー毎日の退職者は、毎月4日の過酷な労働を、おいらがおいらに課すことがホリデーになるパラドックスが成立する。ワーキングホリデーはネーミングの勝利である。

比叡山千日回峰行者は、700日の堂入りを目標に過酷な修行の毎日を送る。おいらも過酷な農作業の4日間の為に、節制した毎日を送る事が仕事になる。

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