時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

脳男Ⅲ ~ブックキーパー~(上)

2023-12-12 | 読書
警察庁から
警視庁に出向している
捜査一課与件記録統計分析係・第二分室
鵜飼縣(うかいあがた)警視が
懸命の捜査をするも
真相は見えない
署長をはじめ悪徳警察官が吹き溜まる警察署
代々フィクサー的な役割を務めてきたと思われる
能判官家(のうじょうけ)をめぐる謎が入り乱れ
物語は善悪が絡み合いながら疾走する
鍵を握る「ブックキーパー」は何者か?
神出鬼没の脳男こと
鈴木一郎が戻ってきた理由とは?
ラストに戦慄するサスペンス巨編



能判官家は
平安の頃より
代々フィクサー的な役割を
務めてたので
人脈が太い
そして
権力者の表も裏も
全て掌握していた訳です
本来なら
長男である古代が
能判官当主として
そのデータを
引き継ぐ訳ですが
ところが
古代は
子供の頃から
サイコパス的な
異常者だったようで
それが どんどん どんどん どんどん
エスカレート
14歳で
小学女子を性的暴行
襁褓もとれない
妹・惟百(いお)にも
手を出そうとする → 未遂
秋柾(あきまさ)は
1歳にも満たない
惟百を
養子に出し
古代は15歳にして勘当
秋柾は
自分の代で
廃絶を決意していました
ところが
古代は
自分が勘当され
当主に成れたなかったのが
妹・惟百のせいだと
見当違いの逆恨み
長きに渡り
妹の消息を探していました
そして
2年前
鈴木一郎絡みの事件で
世間に顔が知られ
古代に見つけられ
拉致監禁!

そうなんです!
鷲谷真梨子は
能判官秋柾の
ひとり娘・惟百
古代とは血の繋がった兄妹
と言う事が判明
ヒエェ~~

同時進行で

能判官家が
代々集めてきた
記録の保管場所が
氷室邸の地下にあると突き止めた
鵜飼縣ですが
能判官家に仕えていた
頭師こと
頭師倫太郎が
地下の保管場所に現れ
縣に
能判官家の出来事
秋柾・古代・惟百の現在に至る
成り行きを語り
そして
莫大な記録と共に
火に巻かれます
データは
完全にこの世から
消え去ります

同時進行

絶体絶命の
鷲谷真梨子を助けたのは
鈴木一郎~~
散々人殺してますけど
鈴木一郎
完全に
ヒーロー
正義の味方

後日
鷲谷真梨子は
自分を拉致監禁した
能判官古代と自分の関係を
縣に質問しますが
2年以上も
先生をストーキングしていたような
男だもの
先生に対する
歪んだ愛情が
そんな突飛な妄想を生んだのよ
 … (第11章13 404頁 4行目以降一部抜粋) 
と一掃

その場は
やり過ごせたけど
ど~なりますかねぇ~

能判官家が
代々集めてきた記録は
頭師倫太郎の手により
完全に消滅しました

鈴木一郎は
一度見たモノ目にしたモノを
スーパーコンピューター以上の能力で
無限に記録する才能の持ち主です

図書館を跡形もなく破壊しただけじゃない
あそこに保管されていた本を灰にする前に
あなたはすべて記録したはずです
頭師さんに頼まれてね
頭師さんから頼まれたのは
それだけじゃない
指名手配犯になっても
あなたがどうして
愛宕市から離れないのか
ずっと不思議に思ってたんだけど
やっと答えがわかった
それは
鷲谷真梨子を
古代から守るため
あなたは真梨子先生の
ガーディアンエンジェルだった
そうなんでしょ?
 … (第11章13 411頁 14行目以降一部抜粋)
         
この409頁 第11章13で
鵜飼縣と
鈴木一郎が
対峙するシーン
良きです

鈴木一郎は
入陶家の莫大な遺産を
相続していますが
恐らく
氷室家の財産(=遺産)も
引きついていると思われ
で今回
能判官家の財産(=遺産)
しかも平安の頃から続く
歴史的財産も
引き継いじゃいました
そんな
鈴木一郎は
今回
鷲谷真梨子を助けるため
能判官古代を
取り逃がしております
警察も
追ってはいるようです…

当然
『脳男Ⅳ』で
鈴木一郎 vs 能判官古代
語って頂かないことにはね~
いつ発売されるか
分からないけど