韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

パルダン有機農業と官民協議会

2012-09-13 01:30:17 | 環境問題&有機農業

 今週の金曜日、トゥムルモリでオーストラリアのセレス環境公園のメンバーとの懇談会が行われます。じつは、国土海洋部との和解の文書のなかに、この公園の名前が入っていて、このような<生態学習の場>をつくると合意してあるのですが、この環境公園には有機農業の農地やレストランなどもあるので、これからの協議のなかで具体的な話のときに参考になるわけです。

 もちろん、国土海洋部は4大河川事業の原則の一つである<河川敷での営農の禁止>については譲歩していません。となると、<生態学習の場>が営農ではない農業を実践する場になるわけで、まあ、この辺はこれからの協議によって決まっていくでしょうね。

 僕としては、2つ案があり、1つは水田を作り、ジャンボタニシにかわる有機農業の研究・実践の場になること。2つ目は牛とか豚とかの家畜を飼って、その糞尿の処理を人口湿地などで行い、モデルケースをつくること(ただ、これは周りが上水道源なので難しいでしょうか)

 とにかく、これから始まる官民協議会で独立した予算を持っていないと、何も決まらないでしょう。予算があれば、予算の執行をしなければいけない責任が生まれるわけですから、これは大切です。先日、シファ湖に行ったとき、<シファ地区持続可能発展協議会>のメンバーが、この点を強調していました。

 また、有機農業地を残したほうが、経済的にも潤うのだというシステムを作ることが必要ですね。これは、スンチョン湾の実践がとても参考になりました。湿地公園の中にある喫茶店は、スンチョン市で収穫したものだけでメニューを作っています。ですので、コーヒー、紅茶はありません。あるのは、果物ジュース、果物や穀物などのラッテ(さつまいもラッテは美味!)、ヨーグルトいろいろ(やわらかい柿にヨーグルトをかけたもの、これも美味!!)などしかありませんが、いまや1年で7億ウォンの売り上げがある<優良企業>になりました。回りの食堂も以前よりもっと繁盛していますから(年間200万人以上の訪問!)、湿地を守ったことが発展につながったと、肌身で感じているわけです。このようなビジネスモデルをトゥムルモリで行うことになるでしょう。

 最後に、この前の部ログで紹介できなかった最後のミサの様子をご覧に入れましょう。

スウォン教区の責任者の神父。ここで合計930回のミサが行われたことを報告しています。ぼくも10回ほど参加しています。

この日は、多くの神父が参加しました。やはり、カトリック教会の力はとても大きかったと実感します。

ちょっと離れて1枚とりました。この建物、ビニールハウスです。

この日は300名ほどが参加、座る場所も足りないぐらいでした。

上の2枚に写っている人が、ここで農業を続けていた4名のうちの3名です。

彼女たちは支援の人たち、だと思います。

毎週土曜日のミサで会ったチョ・ヘブン(ヨセフ)神父。カトリック環境委員会の責任者です。

4名の農民の一人、ソ・ギュソップさん。彼も測量のときに逮捕され罰金の判決が出ていますが、和解になると、この罰金はどうなるのでしょうか?

神父さんたちの記念写真。これだけの神父さんが930回のミサを支えてきました。

最後に農民と対策委員会のユン代表、スウォン教区の代表神父と記念写真。

この十字架、実は生木です。近くの修道院に移植します。ということで、最後のミサも終わりました。クリスチャンでない僕が何回か参加したのも、この十字架に感動したということも事実です。また、トゥムルモリの場所自体が、2つの川が合流するせいか、とても心が静まるところだからです。これからも、トゥムルモリの有機農地は多くの生命を育みながら、私たちに命の糧を与えてくれるとおもいます。