8月下旬、大学時代の友人に会いに徳島県の日和佐地域を訪問しました。
日和佐地域(旧日和佐町)は徳島県南部に位置する地域で、合併により美波町に属しています。
この友人とは年賀状のやり取りはあったものの、顔を合わせるのはなんと30数年ぶりでした。
滋賀県在住のもう一人の友人S君とも連絡が取れ、二人での訪問となりました。
前日大阪で用事のあったS君は、大阪からJR徳島駅まで高速バスで移動し、徳島駅で私の車に乗ることになりました。
私の自宅から徳島駅までは高速道路を使って約2時間半かかります。
徳島駅前の高速バス降り場で待っていると、直ぐに向こうから手が上がりました。
恐ろしいもので30数年ぶりに出会ったS君とお互いがすぐ分かりました。
会って話を始めると、互いに30数年の空白などないかのような話しぶり。驚きました。
徳島駅から日和佐地域までが1時間。距離は50キロありますが、途中バイパスもできていて早く着きました。
片道の移動距離は約250キロ。明石大橋から淡路島を抜けるまでが車の台数も多く、荒っぽい運転をする車もあって緊張しました。
日和佐地域に着くとちょうどお昼時で、薬王寺そばの手打ちうどんの店「やすらぎ」で昼食を取りました。
偶然に入った店でしたが、それが大当たり。注文した肉うどんは手のかかった味でたいへん美味でした。
薬王寺は四国第23番霊場のお寺で、厄除けのお寺として有名だそうです。後で知りました・・・・。
昼食後、小雨が降っていましたが、薬王寺にお参りしようと二人の意見が一致し傘をさしてお参りしました。
堂々と迎える立派な仁王門をくぐると石段が続きます。
石段には1円玉や5円玉(確か10円玉も)が散らばっていて、何もわかっていない私たちは「?」と思いつつ急な石段を滑らないように上るのに精一杯でした。
あとで友人の奥さんに聞くと、薬王寺には、33段の女厄坂、42段の男厄坂、61段の男女厄坂があり、段数はそれぞれ男女の厄年にちなんでいるそうです。
階段を上るときに一段ずつ1円玉や5円玉などを供え、厄除けを祈念しながらのぼるのが「厄流し」の作法だそうです。
一番上にある「瑜祇塔(ゆぎとう)」の手前にある石段では「厄坂」の文字を見つけたのですが、二人ともとうに還暦を過ぎているので、「もう手遅れや!」と大笑い。
罰があたらないといいのですが・・・。
赤くそびえる「瑜祇塔(ゆぎとう)」の内部もお参りしました。
暗い中を壁伝いに歩くのですが、暗所恐怖症(高所もダメ)の私は友人のS君について歩きました。
内部の展示物
「瑜祇塔(ゆぎとう)」のある高台からの眺めは抜群でした。
海岸にある立島(たつしま)、山の中腹にある日和佐城、その向こうに広がる海。絶景でした。
薬王寺で心に残ったものがもうひとつ。美しい観音像です。どういうわけか魚かごを持っておられます。
何とも言えない美しいたたずまいに心が動き何枚も写真を撮りましたが、いわれを確認するのを忘れてしまいました。
後で調べると魚藍(ぎょらん)観音と呼ばれる有名な観音菩薩とか。
翌日、海の上から「瑜祇塔(ゆぎとう)」を眺めました。遠くからでもよく目立っています。
「百聞は一見にしかず」です。ぜひ一度訪れてください。(続く)