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「カズオ・イシグロの世界」 ユリイカ特集号

2018-01-10 | 読書

昨秋、ノーベル賞に決まって以来、日本出版界はイシグロ特需が少しはあったのでしょうか。

主な小説はハヤカワ文庫で読めるし、文芸誌もこぞって特集を組んでいた。

これはその一冊。年末に読了。イシグロ作品の表現方法など、いろいろと参考になった。

日本の作家と違うのは作品ごとにテーマがうんと違うこと、長編がほとんど、数年に一度の発表と寡作であることなどかな。

英語で書く強みは、とりあえず多くの読者を得られること。で、ここからは私が思ったことですが、翻訳もとても読みやすいことから振り返って、英語もきっと母国語でない人にも読みやすい、わかりやすい表現ではないだろうかと。

今はほとんど日本語が話せない、というか、五歳で止まっている日本語の語彙力と、ご本人がどこかで言っていたけど、どこかよそ者であるという感覚が作り出した文体、表現ではないだろうか。

難しい表現をするから深いことが言えるのではなく、難しいことをやさしく、やさしい言葉で深く表現する。これは文学の要諦であります。

イシグロを読んでしまうと、巷にあふれるハウツー本やその他、お金と時間を使って読む気がしなくなった。

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