伊予原新の本は今年の最初に月まで3キロを読んで少しじんときた感じだった。
月に3キロに続く傑作ということで本屋で買った。
短編集なのですが、作者はもともと理科系東京大学大学院理学系研究科で
地球惑星科学を専攻博士課程終了後 大学勤務を経て作家デビューという
異質の経歴。
この短編にはその科学の点がちりばめられている。
憂鬱な不採用通知、幼い娘を抱えてる母子家庭、契約社員の葛藤・・・
うまく喋れなくても否定されても、僕は耳を澄ませていたい
地球の中心に降り積もる銀色の雪に。
深海に響くザトウクジラの歌に。
磁場をみている鳩の目に。
珪藻の精微で完ぺきな美しさに。
高度一万メートルに吹き続ける偏西風の永遠に・・・・
表紙の絵は海へ還る日 母子家庭で幼い子供をかかえて、幼い娘がすきな
クジラの話・・
八月の銀の雪、海へ還る日、アルーノーとレモン、玻璃を拾う、十万年の風、
の五編の短編集。
一気に寒くなりました、一気に枯葉の季節がきました。
我が家の前のハナミズキの枯葉の掃除をして枝を剪定しました。
Keith Jarrett Trio - Autumn Leavers
キースジャレット スタンダーズの枯葉
軽快でかつエキサイティングな演奏ですね。
私は最近平野啓一郎の「ある男」を読みました。
「マチネの終わりに」に続いて2冊目ですが
日常の不安と苦悩する人への暖かな眼差しが
見事に絡みあった素敵な作品でした。
枯葉はキースジャレットが一番すきかなと思います。
おっしゃるとおり軽快でリリカルな感じがいいですね。リリカルと言えばビルエバンスの演奏もいいですね。
平野啓一郎の作品はまだ読んだことがありません
マチネの終わりにとか一度読んでみたいと思って
います。