追悼 伊集院静さん
まだ読んでない本を少しずつ読んで見ることにした。
大人の流儀シリーズは全部読んだ。
冬の花びら 短編集
6つのものがたり
無二の友のために人生を遠回りした若者のせつなく、美しい時間を描いた。
舞台は鎌倉と五島列島の小さな島 小さな島に教会を建てる希望に燃えた
青年 ふとした事故で亡くなり、そのあとを友が引き継いだ・・
美しい情景が思い浮かぶ作品、タイトル作の冬の花びら
鎌倉で経師職人を志す若者と彼を見守る大人たちの話 「雨上がり」
踏み出せない老年の恋情が、あざやかに俳句の中に込められていた・・・
「春泥」など
逆境でもひたむきに生きる人々の6つの短編集
解説で・・・
バブル経済以降
目立たない片隅でこつこつと小さな努力を積み重ねている人間を、抜け目ない
商才と器用な生き方で大きな成功と栄光を手にする人間がせせら笑うように
追い抜いていく、そういう風景に抵抗を覚えながらも、いつもまにか
慣れてしまううちに、日本人はなにか大切なものを決定的に喪失してしまった
のではないだろうか。
本書はそういう時代にひつそりと置かれたレジスタンスのような短編集である。