里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水墨画「ほうれん草」

2023年03月04日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

ホウレンソウを水墨画で描いてみました。
我が家で冬場のメインの葉物というと、やはりホウレンソウ。
これまでにも描いていますが、描きにくい題材です。
ホウレンソウは4回に播いて、11月早々から穫り始め春まで長期の連続収穫を目指します。
その間、ホウレンソウの姿も大きく変化します。
秋のホウレンソウは葉が立っており、滑らかでつるっとした感じです。
それが厳寒期に向かうと葉は次第に広がり肉厚になってきます。
先月穫っていたホウレンソウは「寒締めホウレンソウ」。大寒以降の酷寒にも覆いはせず敢えて厳しい寒さに当てます。
葉脈はしっかりと太く、ゴツゴツとした皺が出てきます。
今穫っているホウレンソウは不織布をべた掛けしていたものの厳寒期が長く一層ゴツゴツ感が出ています。
収穫する時は根は抜き抜かず根元で切るのが普通ですが、引き抜いたものをモチーフにしてみました。
根元は赤みを帯び太く長くしっかりとした根が伸びています。
かつての冬場のホウレンソウと言えば所謂「日本ほうれんそう」。根の赤みが濃く香りも強かったと思います。
今はほとんどが交配種になり、万人が好む癖のないホウレンソウが年中出回ります。
寒締めホウレンソウ並に少々乱れた姿になってしまいましたか。


水墨画「葱と椎茸」

2023年01月26日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙   

我が家の長ネギと原木シイタケをモチーフに水墨で描いてみました。
少々変わった組み合わせですが、ともに今穫れています。
ネギは今が一番美味しく、ごく普通に穫れる時期です。
しかし、当地でシイタケがこの時期穫れることは稀。過去に暖冬の時にわずか穫った程度です。
実はこの二つに加え、シュンギクも一緒に描こうかと思ったのですが、さすがにうるさくなるので止めました。
今年はシュンギクもこの時期になっても穫れているのです。
小生、ネギ、シイタケ、シュンギクを三種の神器と呼んでいます。すき焼きには欠かせぬ青果三種です。
すき焼きの具は個々人でオリジナルがあるとは思いますが、まず外すことのないのがこの三種。
我が家では厳寒期でもネギが無くなることはまずありませんが、シイタケ、シュンギクのいずれかはすでに終りを告げているのが普通。
この時期まで揃うことは滅多にないことです。
しかし、さすがに大寒波襲来で我が家のすき焼きも夕べが今冬最後でしょう。





水墨画「聖護院大根」

2023年01月10日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

今、我が家で美味しい漬物と言えば小カブです。漬物と言っても浅漬けですが。
蕪の画は、何度も描いています。小生のプロフィール画像も蕪。
今回は蕪は蕪でも「聖護院大根」を水墨画で描いてみました。
蕪でもダイコンとは紛らわしいですが、丸型のダイコンです。丸型のダイコンの在来種は各地にあるようで、特に大型の桜島大根は有名。
ところが聖護院にはダイコンだけでなくカブもあるのでややこしい。
実は小生、昔は、通常「聖護院かぶ」と言われているものも「聖護院大根」が正しいと誤解していました。
大分前になりますが、偶然テレビを見ていて「聖護院大根」と「聖護院かぶ」は別物であることを知りました。
ともに千枚漬けに用いられるものの、蕪の滑らかさなら多分「聖護院かぶ」なのでしょう。
ダイコンは生態的にも根ですが、カブは生態的には茎で蕪の大部分が地上に出ています。
ダイコンとカブでは葉の形も全く異なります。
ダイコンは太い葉柄に切れ込みのあるギザギザの葉が付いていますが、カブは葉に切れ込みはなく葉柄に比較的滑らかな1枚葉が付いています。
水墨で表現するのは難しい。どんなものでしょう。







水墨画「苺」 イチゴの旬はいつ?

2022年12月25日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

今日はクリスマス、昨夜はイブ。今や特別なこともなく普通の日常と変わりません。
それでもクリスマスと言えばケーキ、ケーキと言えば付きものなのがイチゴ。
ところで、イチゴの旬はいつ?。
そもそも作物の旬とは何でしょう。
一番美味しく食べられる時期、穫れ始めの頃、収穫のピークに達する頃、自然(露地)栽培での穫れ時、店に本格的に出回る頃、等々。
かなり概念的で地域差もあり、個人差もあって、絶対これと定義づけるのは難しそうです。
小生のイメージでは「露地栽培で、穫れ始めから収穫の最盛期に向かう頃の最も美味しさを味わえる時期」と言ったところでしょうか。
では、イチゴの旬はどうでしょう。
今時なら、クリスマスの頃と感じる方がかなりおられても不思議ありません。
価格の高いこの時期に合わせてピークにもっていこうとする生産者の方も多いはず。
実は露地栽培での収穫期は当地では5月下旬から6月半ば、関東以西なら5月でしょうか
昔は我が家でもイチゴを少し作っていました。品種が東のダナー、西の宝交早生と言われた時代です。
イチゴは低温に遭うと休眠に入るという生理現象があります。
一旦休眠に入ると必要な低温量を経過しないとまともに生育してくれません。
露地では冬を越すので過剰なほどの低温に遭うことになります。そうすると春には休眠はすっかり覚め、株は旺盛に茂ります。
そして前の年の秋に出来ていた花芽が伸び実を結びます。
ただし、花房はこの1本だけしか出ません。ですから穫れるのは僅か2、3週間といったところ。
画に描いたように赤い実が成っている時に次の花房の花が咲き出すことはありません。
ですから、この画のモチーフはハウスのイチゴということになります。
もっとも大分省略し描いてしまいましたが。
今のハウスのイチゴはごく早い方は11月中から、大概は12月から穫り始め春まで、花房も次々と伸び出します。
露地とは品種も違いますが、イチゴを眠らせないよう環境をコントロールして働かせ続けます。春は露地のイチゴよりも遅くまで成っています。
店には5、6月になっても露地のイチゴが出回ることはなくハウスのイチゴだけです。
露地のイチゴは趣味的なもの以外は皆無と言っていいでしょう。
さて、イチゴの旬はいつということになりましょうか。
現代ではハウスイチゴのいわゆる1番果、12~1月あるいはクリスマスの頃と言っても間違いではないでしょう。
結論はなかなか出ないかもしれません。ただ、5、6月と言うのは現実的でなさそうです。
大分前、どなたのブログだったか、イチゴは1月から5月まで穫れるからイチゴと言うとありましたが、うまいことを言うなあと感心したことでした。







墨彩画「花梨(かりん)」

2022年12月19日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

カリンを墨彩画で描いてみました。
カリンは我が家にはないのですが、親戚の家にあるため見る機会があります。
庭の外れにあって毎年果実を幾つか着けていました。
例年、葉は落ち果実だけが残っていたようです。独特の姿で風情が感じられました。
過日、歳暮に行った折りには、もう無くなっていました。駐車スペースを広げるため撤去したらしい。
カリン酒や砂糖漬けなどにし、薬用として利用していたらしく残念なことでした。
小生もかつてカリン入りののど飴を愛用していたことがあります。
果実がカリンと似ているのが同科のマルメロ。現在果樹として栽培されているものの多くはマルメロと聞きます。
よく見ると形も違うようなのですが、小生は全く不案内。ただ。親戚のは庭木として植えられていたのでカリンに間違いないだろうと思います。
実は、この画はネット画像をモチーフにイメージしたものなので、自信はありません。




水墨画「りんご」

2022年12月12日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

贈答にリンゴを頂いたので水墨で描いてみました。
木に成っているイメージで描きましたが、実際に見たわけではありません。
我が家ではリンゴを作ったことがないですし、近隣でも作っているお宅はありません。
ただ、市町村単位となるとりんご園はあるので見る機会はあります。
頂いたリンゴは「ふじ」。
今は早生から晩生まで様々な美味しい品種が出回っていますが、この時期になるとやはり「ふじ」の座はゆるぎないものです。
小生は果物は何でも好きで、特にリンゴはその一つ。
「ふじ」も世に出て半世紀以上経っています。昔はリンゴの品種は多くはありませんでした。
子供の頃、小学校の近くにりんご園があり、青い早生リンゴの「祝」や「旭」「紅玉」などが作られていました。
特に印象に残っているのが「旭」。何故なら、学校の帰り道にりんご園の方から1個頂いたからです。
丸かじりした「旭」は実に美味しかった。やや扁平がかった赤い丸いリンゴの印象です。紅玉ほどには真っ赤ではありません。
その後、「祝」や「紅玉」は何度も食べましたが、「旭」は食べた記憶が殆どないのです。
頂いて丸かじりしたリンゴの印象があまりに強すぎたからかもしれません。
食べるものが少なかったあの頃、本当に美味しく有り難さを感じる時代でした。





墨彩画「石榴」

2022年11月15日 | 水墨画:菜果
画仙紙 半切1/3  

我が家の庭で圧倒的な存在感を放っている古木のザクロ。
しかし、年々勢いが悪くなってきていることが分かります。
花の数も少なくなっていますし、当然実も着かなくなりました。
一昨年、昨年と2年連続で全く実を結びませんでした。これまで2年連続で1個も成らなかったのは初めてです。
そもそもザクロは実留まりが悪く、沢山花が咲いても実を着けるのは一部です。
今年も難しいだろうとほとんど諦めていました。
ところが6個、それも固まって成ったのは少々のサプライズでした。
昔なら何十個と成っていたので驚くようなことではないのですが、近年ではよく成ったと思います。
特に6個が固まって成るというのは見た記憶がありません。
老体の身で木によじ登り、枝ごと切って採りました。
ザクロの木にはトゲがあります。但し、トゲと言ってもユズのような硬く鋭いトゲではなく、多少は痛いものの我慢できる程度。
6個のうち割れた実は1個だけでしたが、真っ赤な粒が見れたのは嬉しいことでした。


水墨画「甘柿」(五十匁柿とは)

2022年11月02日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

甘柿と言えば、代表的な品種は「富有」と「次郎」でしょう。
しかし、これらの品種は寒冷地で作ることは不可能です。
当地で植えても秋の気温が足りず、全く渋は抜けません。
大分前になりますが、当地方でも栽培可能な見栄えのする甘柿だと言うので試しに植えてみたところ、半渋でやはりだめでした。
結局のところ、先人が長い年月掛けて定着させた在来種に限ります。
そして、当地で最も多く作られている甘柿が通称「五十匁(ごじゅうめ)」と言うわけです。
実は五十匁と言うのは、小生の勝手な当て字です。本来、匁はもんめ。
百目柿と言うのもあるくらいですから、五十目で良いのかもしれません。
しかし、百目柿も元は百匁柿だったはずです。何れ数字は柿の重さを表しています。
尺貫法で百匁は375g、よって五十匁は187.5g、200g弱と言うことになります。
我が家の「五十匁」の重さを量ってみると、大きめのもので五十匁なので間違いありません。
「富有」や「次郎」に比べると小さく、肌も良くないので見栄えがしない。しかし、非常に甘く食感も良いので中身では負けていません。
我が家の「五十匁」をモチーフに水墨画で描いてみました。
頭に小さな十字の条が入り、四方に肩の張った腰高の形です。
ちなみに「富有」と「次郎」もつるつるの丸型ではなく頭に条が入っています。

水墨画「あけび」

2022年10月05日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

アケビは里山では自然にある秋の味覚の一つです。
幼少の頃は近くの山でよく採り、食したものです。この辺りではアキビと言うことが多い。
熟すと厚い皮がパックリと割れ、中の白いゼリー状の果実をそのまましゃぶります。
中には黒い種が沢山あるので、しゃぶった後にはペッと吐き出します。
甘味があるため、食べ物が少なかった時代には仲間とこんな風によくやりました。
我が家の入り口には自然のアケビがあり、毎年成っていました。蔓が邪魔になり、毎年切り倒しているうちに自然に消えてしまいました。
いざ無くなってしまうと、秋の風物詩が見られなくなり若干寂しい気もします。といって、山に行き採ろうという気力もイマイチ出ませんが。
アケビと言えばやはり隣県の山形。中身を食べるのではなく、皮を利用します。
中に味噌味の詰め物をして焼き上げるというのですが、当地では実際に料理に使っていると言う話しは殆ど聞いたことがありません。


水墨画「葡萄」

2022年09月23日 | 水墨画:菜果
画仙紙 半切1/3  

秋は果物の季節でもあります。ブドウもその代表的な果物の一つ。
今はシャインマスカットが社会現象化しているように見えます。
近年は我が家でも贈答で頂くことがあります。
ブドウの品種もその時々で象徴する品種があったような気がします。
昔、黒ブドウの代表的品種と言えばキャンベルアーリー。
中粒のブドウらしい姿で、酸味が強いものの甘味も香りもあり好きでした。
それをイメージし水墨で描いてみました。
中粒の出来が今一つ。筆の調子が良くなかったことにしておきます。
我が家ではブドウを作ったことがないのでよく分りませんが、近隣にあるブドウと言えばキャンベルアーリーでした。
今、店で見かけることは少なくなりました。
今はどんなものも、美味い=甘いが当たり前で酸味は好まれないようです。
シャインマスカットが社会現象化するのも分る気がします。実に甘い。
しかし、小生は甘味も酸味もほどほど、所謂甘酸適和が好みです。そういうことから言うと巨峰派でしょうか。
もっとも自ら買うことも殆どないのであまりなことは言えません。
それにしても、昔少しだけ味わったマスカットオブアレキサンドリア通称アレキの味は格別でした。
あの香りは忘れがたいものです。もう食する機会もないでしょうが。



水墨画「茄子」色んな形のナス

2022年09月18日 | 水墨画:菜果
さ本画仙 色紙  

今年はナスの勢いが衰えず、盛んに穫れ続けています。
我が家で作っているナスは中長なすの「くろべえ」と言う品種ですが、ナスには色んな形のナスがあります。
いくつか水墨で描いてみました。殆ど一筆か二筆、線描きをちょっと加えただけです。
最も長大な大長なすの代表的な品種が「庄屋大長」。当県でも作っているところがあります。小生は作ったことはありませんが、軟らかく美味しいという評判です。
次いで、いわゆる長なすでは、「黒陽」「 筑陽」がよく知られています。タキイ種苗では太長ナスと表現しているようです。
このタイプのナスは西日本では一般的ですが 、東日本ではあまり作られません。当地方でも店で見ることは殆どありません。
当地方で長なすという場合は「仙台長なす」で代表される小さなナスで一般には小茄子と言われています。
名産「仙台長なす漬け」は当地方伝統の漬物です。
小茄子には対照的な形の丸なすがあり、山形の「民田茄子」が有名。
「民田茄子」の辛子漬けは小生の好物です。
最も多いのが中長なすから卵形のナス。長なすと丸なすの中間と言うことになりますか。
代表的な千両ナスはタキイ種苗では長卵形と表現しています。
我が家で作っている「くろべえ」は渡辺採種場の中長なす品種。各種苗会社多くの品種があります。
水ナスも形としてはこの形に近いながらふっくらしています。
「賀茂なす」はじめ丸ナスは各地に多くの在来種が見られます。
ヘタが緑でトゲが鋭い大ぶりの「米ナス」。
以前は我が家でもよく作っていました。ボリュームがあって焼きナスに最適なのですが、穫れ方が少なく今は止めています。
色も白、赤、緑など変わったナスが多々見られます。


水墨画「胡瓜とトマト」

2022年09月04日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

夏秋野菜の代表と言えばキュウリとトマトが双璧と言っていいと思います。
調べた訳ではないものの、市場での取扱金額も夏秋期の野菜ではトップ2ではないでしょうか。
令和の時代になり、小生の頭も相当古くなっていますが、昔は確かにそうだったような。
キュウリとトマトの位置付けも時代とともに変化しました。
昭和の時代にはキュウリがトップの座に君臨していました。夏場には当地方からも京浜市場にトラックが何台も連ねて出荷されたものです。
平成の時代になるとトマトがトップの座を占めるようになりました。
消費者の嗜好が変わり、漬物などの需要は減少、生食の需要が増加したからでしょう。
キュウリの漬物も多くは浅漬け、個人で塩蔵し長く漬け込むことは稀な時代となりました。
品種や生産体制も変化しましたが、キュウリとトマトが中核であることには変わりがありません。
自家菜園でも夏場ならキュウリとトマト(ミニ、中玉を含む)を外すことはまずないでしょう。
歯切れの良い穫りがけのキュウリや真っ赤に熟したトマトの味は格別。
ただし、画にするときには形が良いものより多少ヘボ気味の方が画になります。



水墨画「ブルーベリー」

2022年07月18日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

今年は2年ぶりにまともなブルーベリーが穫れました。
暑い夏には甘酸っぱいブルーベリーは心地よく感じられます。
たわわに成った枝はいかにも重たそうに垂れ下がります。
熟した実は全体が黒に近いほどの濃い青紫になるので完熟したかどうかの見極めは容易。
未熟な実は青色から次第に紫色へと変化していきます。
小さな実ながら、花落ちしたその先端は特徴的な形をしており、面白い。
ブルーベリーを水墨で描いてみました。
小さな実だけでは画になりませんが、枝葉とマッチングすると画になる作物と分ります。




水墨画「大麦」

2022年06月16日 | 水墨画:菜果
画仙紙 半切1/3 

麦秋と言う言葉が何とも良い響きに感じられます。
当地方では、まさに今です。
時折通る道筋に大麦を大規模に集団栽培しているところがあります。
バックには雄大な蔵王連峰が遠望できる絶景ポイントです。
長年、麦秋と蔵王連峰のコラボのベストショットを撮りたいと思っていますが、会心作は実現できていません。
今年もチャンスはありませんでした。
もっとも、狙ってではなく、たまたま通りかかった時にしか撮らないので無理としたものでしょう。
今年は、生産者の方々も大変だろうと思います。
収穫間近にして不良天候が続き、大雨で倒伏したところが多かったからです。
過日、通った時のもの。好天に恵まれれば蔵王連峰が望めます。


かつて、この地をモチーフに水墨の風景画を描いたことがあります。
大麦でも、正確に言えば6条大麦。粒が6列に規則正しく並んだ穂に長い芒(ノゲ)。
画になる作物です。



水墨画「そら豆」

2022年06月10日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙 

そら豆は初夏を呼ぶ食物と言えるでしょうか。
少なくとも、昔は東京ではそう呼ばれていたとうろ覚えの記憶があります。
5月の大相撲夏場所を観ながら、そら豆を摘まむのが初夏の風物詩と確か聞いたような。
もっとも、大産地の鹿児島は真冬から出荷されるので、今は通用しないのかもしれません。
今年しばらくぶりでそら豆を作りました。当地方も昔からそら豆の産地になっています。
小生はそら豆は蚕豆と教わりましたが、今は空豆の方が一般的なのでしょうか。
蚕豆は莢の形が蚕の繭に似るところから付けられた当て字ですから、知らなければ分るはずもありません。
空豆はそのまま読めるので誰でも分りやすいことは間違いない。
しかし、莢が空を向いて着くので空豆というのは、後付けにすぎないと感じますが如何でしょう。