里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

満開の藪ツバキと侘助ツバキを比べ違いを見る

2024年04月20日 | 

今年、我が家の藪ツバキと侘助ツバキがほぼ同時に満開になる姿が見られました。
我が家の周りには藪ツバキが沢山自生しています。同じ藪ツバキと言っても個体差が大きい。
これはよく年内から咲いている藪ツバキです。今年もそうでした。甚だしい年は11月から咲くこともあります。


ただし冬季のため春までだらだらと咲くことが多い。
この藪ツバキは一番の大木で、おそらくこれが元になり増えていったものと考えています。


4月10日頃が満開でした。
こちらの藪ツバキはまだ蕾も多く、これから満開を迎えるようです。


何れも近くにありながら何故咲き方に違いがあるのかが分りません。
これが我が家の入り口近くにある藪ツバキ。


勝手に自生したもの。放置していたらたちまち大きく生長しました。
いまさら切るわけにもいかず適当に剪定しています。
2月下旬からの寒さのぶり返しでだらだら咲き、4月になってから満開となりました。


条件が良いと見えて例年花数が多い。すでに終わったものもかなりあります。


藪ツバキは花びらが大きく濃い赤色です。開ききると反り返るほどになります。


こちらが近くにある侘助ツバキ。


今年はなかなか咲かないと思っていたところ、4月早々に咲き始め、気温が高かったことからあっという間に満開となりました。


日当たりの関係か上部の方が花数が多い。


このツバキのことは何度か書いています。
このツバキは伯母から生前貰い受けたと聞いています。仮に伯母が存命なら110歳を越えます。
「侘助」として貰ったらしいのですが、小生が本人から聞いたわけではないので真偽のほどは分りません。
それを知ったのはそれほど古いことではなく、確信が持てずにいました。
但し、藪ツバキとは明らかに姿が違います。


花弁の色も藪ツバキの赤とは違います。


「侘助」は侘助という人物が朝鮮から持ち帰ったことで名付けられたと言われます。
「侘助」の条件の一つはツバキの1種「有楽椿」(太郎冠者)の子孫であること、もう一つは雄しべの先端の葯が退化して花粉を作らないことの2点だと言います。
一方、ほかに講武侘助、陸奥侘び芯、紺侘助など一般的に侘助扱いされているものが多くあり、それらは藪ツバキからの選抜だと言います
それぞれ狭義の「侘助」、広義の「侘助」と考えれば分りやすいと解釈しています。
しからば改めて我が家の「侘助」の特徴を藪ツバキと比較し整理してみます。
1、藪ツバキよりも明らかに木の生長が遅い。
2、花の咲くのが藪ツバキより総じて遅い。
3、花色がやぶ椿のような濃紅ではなくややピンク(薄紅)である。
4、花全体が藪ツバキより小振りで 引き締まり、完全に開花してもやぶ椿のようには開かない。
花を採って並べ比べてみました。右が藪ツバキ、左が侘助


斜めから見ると。


立てて正面から見てみました。

「侘助」が大きく見えるのは高さがあるため遠近の関係で拡大され写っているからだと思われます。
雄しべの形にも違いのあることが分ります。ただ、花粉は出ているように見えますがどうなのでしょう。
すでに小生の独断で広義の意味での「侘助」と結論づけています。





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