里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

長ネギと曲がりネギを同時に穫る

2025年03月14日 | 畑:葉菜類

ネギは 長ネギと曲がりネギを同時に収穫しています。
こちらが長ネギ。


厳寒期でも特別な防寒対策や冬囲いなどは何もしていません。自然の成り行きに任せています。
品種はホワイトスター。
立春以降、しばしば寒波の襲来があり、さすがに枯れ葉は目立ちますが、特に問題はありません。


厳寒期でも長ネギは僅かずつながら成長し、太っています。
出だしは若干遅れたものの9月中に抜き取り収穫を開始、11月早々からは本格的な収穫が出来ているのでほぼ想定に近い。
畝間を広くし、通常の土寄せは4回ながら11月半ばに鍬で追加の土寄せを行い軟白の充実を図っています。
小生としては伸び、太り、揃いとも良好で作柄は上々の部類です。


湿害防止を最優先に植え溝を浅くしていますが、その分畝間を広くしているので十分な土寄せが可能です。
たっぷりの敷き藁も昨年の日照りには奏功したと思われ、近年の作柄安定に繋がっているようです。
外葉は大分枯れているものの新葉はしっかりしているので気にしません。


数本穫ってみます。


寒さに晒され続けているため甘味、旨味が乗り軟らかく美味しくなっています。
まだかなり残っているので、助っ人にはねぎ坊主が出る前に出来るだけ消費するよう促しています。
こちらが曲がりネギ。


本来の曲がりネギは軟白を始める時にいわゆる「ヤトイ」の作業をするので、あくまでも曲がりネギ風です
「ヤトイ」とは軟白するため一旦堀上げ、斜めに寝かせて植え替える作業のことです。


寝かせて植え替えるため分岐部までの土寄せが容易で、しっかりと軟白ができるのです。
当初寝ていたネギは生長するにつれて葉が垂直に伸び立ってきます。その時に曲がりが生じます。
こちら手前が寝かせた側。曲がりの内側になります。


こちらが反対側。曲がりの外側になります。


真横から見ると、今はほぼ垂直に立っています。。


数本穫ってみます。寝かせられ土が浅いため簡単に抜けます。


先月はまだ曲がりが不十分でしたが、ほぼ想定した曲がりネギの姿になってきました。
但し、長ネギに比べると一回り小振り、特に太さに違いがあります。
これは「ヤトイ」の時期が遅く根が切られることで生長が止まり、さらに曲がる時にストレスが掛かかるためです。
しかし、それにより柔らかく甘味、旨味を増すと言われています。
穫った長ネギと曲がりネギを比べてみます。違いが分かります。


さらに泥皮を剥いで長ネギと曲がりネギを比べてみます。


より違いが分ります。
スケールが見にくいですが、ともに長さはほぼ40㎝。軟白もこの程度なら十分。
ボリュームではやはり長ネギ、食べ応えがあります。「ホワイトスター」は軟らかく美味しい。
軟白は曲がりネギが分岐部までよく出来ています。
当地方では曲りネギは軟らかく旨いネギとして知られており、価格もやや高値で取引されることが多い。
因みに手間暇を掛けた割には助っ人や郎党に反応はありません。






㊗一力遼棋聖大逆転で4連覇を達成し4冠堅持

2025年03月13日 | 暮らし

囲碁の一力遼4冠が3月12、13日行われた棋聖戦最終第7局に勝利し棋聖4連覇を達成、4冠を堅持しました。
一力遼4冠は本県出身で、ヘボ碁をたしなむ小生は10代の頃から応援してきました。
棋聖は囲碁界最高位のタイトル。この度の棋聖戦は正に大逆転での勝利となりました。
1勝1敗の出だしでしたが、第3局は出身地の地元仙台の県知事公館で行われましたが敗戦。第4局も敗戦で1勝3敗の瀬戸際に追い込まれました。
さすがに井山裕太3冠が相手では正直非常に苦しいと思ったことでした。
そこから3連勝での防衛は奇跡的。かつて井山3冠に挑戦し何度も跳ね返された頃を思うと隔世の逞しさです。
今回の第7局も1日目から激戦。
 
2日目も解説陣が難しい、分からないを連発の難戦となりました。

AIの評価値では井山90%優勢と敗色濃厚の場面もあったようです。そこからの大逆転となりました。
シリーズも大逆転なら最終局も大逆転の劇的な幕切れとなりました。
それにしても井山3冠は無理せず逃げ切りを図る道もあったと思われますが、最強手を求めるという信念を貫く姿勢に感銘を受けました。
今回の棋聖戦は後世まで名勝負と長く称えられることでしょう。
今後は、一力4冠に全7冠制覇の期待がかかりますが、残りは井山3冠が保持しています。井山3冠は全7冠を2度も達成した大棋士。まだまだ大きな壁となるはずです。
この結果は読売新聞が主催しており読売オンラインで速報されました。
そして、軌を一にして河北新報オンラインでも直ちに速報されました。
なにしろ一力4冠は当県の地方紙「河北新報」創業家の御曹司。大学卒業後は同紙記者として棋士との二刀流で活躍しています。そして、現在は取締役でもあるのです。
明日の同紙には棋聖戦の結果が大きく報じられることでしょう。


サヤエンドウに篠竹で支柱立て

2025年03月13日 | 畑:豆類

サヤエンドウに篠竹で支柱を立てました。
品種は例年作っている「赤花蔓ありえんどう」に加えかつて作ったことのある「はまかぜ」の2品種。
種播きは例年並の10月末日。12月10日過ぎに越冬対策のため不織布をべた掛けしています。


サヤエンドウは越冬中にも次第に生長するため不織布は緩くだぶだぶの状態に張っています。
べた掛けを剥ぐ時期の目安は最低気温が0℃、最高気温が10℃の頃。当地の平年の気温では3月半ば頃に当たります。
前年は暖冬で不織布が異常なほど盛り上がっておりやむを得ず早めに剥いでしまいました。
今年はそれほどにはなっていないようです。今冬は例年並みの寒さ、立春以降の気温はかなり低くなっています。
不織布をべた掛けする時点ではやや進んでいる感じでしたが、今はそれほどではなさそうです。
時期的にもほぼべた掛けを外すタイミングになっているので不織布を剥ぐことにします。
それほど茂ってはいませんでした。想定範囲内で例年並みと言ったところでしょうか。


こちらがいつも作っている「赤花蔓ありえんどう」。


こちらが大分前に作ったことのある「はまかぜ」。


「はまかぜ」は多少穫れるのが早かったような気がしますが、殆ど忘れています。
あまり違いはありませんが、「はまかぜ」の方が茎が赤みを帯び丈が少し伸びているようです。
少しハコベが伸びてきたのでざっと取りました。


前年は茂りすぎだったので追肥はせず土寄せだけしましたが、今年は通常通り両肩に速効性の化成肥料を施します。


機械は使わず茎葉を中央に寄せながら鍬で丁寧に土寄せしました。


次に篠竹で支柱を立てます。
篠竹は複数年使えます。採ったばかりの篠竹はむしろ使いにくいのであまり使ったことがありません。
前年に支柱にしたものでまだ使えるものと前年に採っておいたものを使います。
沢山作る場合はネット支柱にしますが、少ない場合は篠竹が便利。ほぼ0円で出来ます。
サヤエンドウを中心にして両側から篠竹を15㎝間隔くらいに3本ずつ立てます。計6本で1セット。


篠竹を頭上180㎝くらいで合掌に纏めテープで縛ります。


これで支柱立ては終わりです。


取り敢えずはこれだけで蔓が支柱に絡まりながら自然に伸びていきます。
しかし、このままだと何れ茎がはみ出て倒れるものが出てきます。
サヤエンドウが外に倒れるのを防ぐため立てた支柱に横竹を挟んでいきます。


いますぐやる必要もないのですが、早めにやるのにこしたことはありません。
篠竹はしのるので容易に挟むことができます。これが筋交いの役目も果たし支柱が丈夫になるメリットもあります。
これで一連の作業は完了です。


伸びるにしたがいまた横竹を挟み、少しずつ上げていきます。
但し、中段から上は合掌の幅が狭くなるのでテープを用いることになります。
当地でも今はネットを使用する人が多いと思いますが、里山には篠竹が豊富にあり、小生は昔ながらのこの方法を好んでやっています。


ジャガイモを植え付けるマルチ畝を作る

2025年03月12日 | 畑:土物類

ジャガイモを植え付けるための畝を作りました。
長らくジャガイモを作っていた畑は山砂を客土したため作りやすかったのですが、近年不作が続いていました。
これは長年月の連作が影響している可能性があると考え、昨年から畑を変えました。
しかし、我が家の畑は強粘土質土壌のためジャガイモは甚だ作りにくい。条件の比較的良いところには果菜類を作ります。
簡単に土壌改良するのも難しいため昨年ポリマルチ栽培を試してみました。
早掘りが目的ではないのですが、結果は近年ではまずまず。それなりの手応えがありました。
そこで、今年も再びマルチ栽培を行うことにしました。
すでに半月余り前に元肥として緩効性肥料を散布し、ロータリー耕耘しています。
元肥はいわゆる帯状全層施肥で、畝間90㎝になるよう畝の位置に約45㎝幅で施用しています。
畝立て前に再びトラクターでロータリー耕耘。


畝の中心になる位置に目印線を付けます。


管理機の逆転ローターで畝立てします。


ローターの爪を調整し、往復して土を跳ね上げ畝が盛られるようにします。


鍬でならしかまぼこ形に整えます。


マルチを張りやすいように埋め込み部分を調整。


黒ポリマルチを掛けます。畝間が1mなら作業がしやすいのですが、スペースの関係で90㎝。


短い畝を5本作りました。


昨年、これだけでは不足し急遽別の畑を準備したので、今年は最初から元のジャガイモ畑にやはりマルチの畝を作りました。
左の1畝がジャガイモ用です。


昔、我が家にはマルチャーもあったのですが、老朽化し廃棄して以来、手作業です。
これは種芋。


2月末から欲光しています。芽が僅かに伸びてきました。
かつては自家種を使っていたので伸びすぎるほどになっていましたが、今は全て購入種にしています。
植え付けは10日後くらいを予定しています。

墨彩画「福寿草」(鎮魂の日に捧ぐ)

2025年03月11日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙

今日は鎮魂の日です。
東日本大震災で犠牲になられた方々に心より哀悼の誠を捧げます。
あれから14年の歳月が流れました。
つい先日だったような気もしますし、もうそんなに経ったかという気持ちにもなり、複雑です。
敢えて明るい心持ちになる春を告げる野草「福寿草」を墨彩で描いてみました。
東日本大震災での犠牲者は我が県だけで1万人を超えるという想像を絶するものです。
その殆どは海岸地帯の大津波による犠牲です。
小生のかつての同級生や同僚で亡くなった方がいます。また、その家族や知人にも犠牲になった方がいます。
幸いにも内陸部に位置する我が家郎党に犠牲者はおりません。
しかし、家屋やライフライン、農地など様々なダメージがあり復旧には大変に手間取りました。
さらに原発事故による放射能汚染は当地方にまで波及したのです。
今や震災を体験していないあるいは記憶に残っていない世代も確実に増えています。
未曾有の経験をしたものは知らない世代に伝えていく責務があるでしょう。
ここしばらく繰り返し寒波が襲来し厳しい寒さが続きましたが、あの日も夕方に雪が降り出す寒い日でした。
午後2時46分には改めて黙祷を捧げます。合掌。