菅首相が脱原発の方向に一歩を踏み出すために不可欠な「電力買い取り法案」の成立に頑張り始めました。
200人を越す国会議員の署名を受け取ったり、院内で行われた集会に出席して「闘争宣言」を発したりしたようです。官房長官もこの法案の成立を最優先すると述べたといいます。
原発利権に巣食う電力会社・電器会社・経団連・自民党などはこの期に及んでも性懲りもなく悪あがきを続け、法案の成立を阻もうとしています。自民党の幹事長を務める石原伸晃に至っては世界的な脱原発のうねりを「集団ヒステリー」だと貶める始末です。この連中の策謀に鉄槌を加え、何としてもこの国の行く方向を「脱原発」に定めなければなりません。
次の首相を目指す国会議員の誰もが「脱原発」を明言せず、姑息な権力闘争に明け暮れているのには呆れるばかりです。
今は科学技術信仰に酔いしれてきた近代文明のあり方自体が深く問われ、人類をはじめとする生きとし生けるものの生存が危うくなっているときです。福島で起きた原発事故のもたらした災厄は人間の手で収束させることのできない類のものです。
事態の本質に気づいた人が恐れおののくのは当然です。ドイツやスイスやイタリアの指導者や国民が素早い方針転換「脱原発」を決めたのは生物として極めて自然な選択です。 我が国民とリーダーの多くは今なお目前の利害に惑わされて、自らが直面させられている危機の本質に気づいていないように見えます。
菅さんは非常時の首相です。追い詰められてあとはありません。ご自分の全てを賭けてそのリダーシップを発揮してください。心ある国民は支持し、共に立ち上がります。
“電力買い取り法案 成立を”
6月14日 23時14分菅総理大臣は、14日夜、「脱原発」などエネルギー政策の転換を目指す超党派の議員と面会し、自然エネルギーによる電力を電力会社が買い取る仕組みなどを定める法案を、今の国会で成立させたいという考えを伝えました。
エネルギー政策の転換を目指す超党派の有志議員9人は、14日夜、総理大臣官邸を訪れ、菅総理大臣と面会しました。そして、国会に提出されている、自然エネルギーによる電力を電力会社が買い取る仕組みなどを定める法案について、与野党の200人余りの国会議員の署名を提出し、今の国会で成立させるよう申し入れました。これに対して、菅総理大臣は「経済団体は、この法案が成立すると電気料金が高くなると主張して慎重だが、太陽光発電などが広がればコストは下がり、経済団体の主張に根拠はない。自然エネルギーの割合を大きくすることが重要であり、何としても今の国会で成立させるよう頑張りたい」と述べ、今の国会で成立させたいという考えを伝えました。 ●http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110614/k10013527521
参考資料「大連立騒動の裏で電力買い取り法案は廃案へ(日刊ゲンダイ2011/6/11)」●http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-3248.html