く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<ハクモクレン(白木蓮)> 春の日差しを浴びて大きな純白の花!

2013年03月19日 | 花の四季

【中国原産、赤紫花のモクレンより早く開花】

 モクレンというと一般的に赤紫色の花を指すが、白花と混同されることも多い。このため白花のハクモクレン(別名ハクレン)と区別するため、シモクレン(紫木蓮)と呼ばれることもある。原産地はいずれも中国。渡来時期ははっきりしないが、ハクモクレンは遅くとも江戸時代初期にはやって来ていたともいわれる。中国では古くから種から油を搾ったり、花や蕾を薬用に利用したりしており、日本にも最初は薬用として渡来したらしい。

 モクレンは花がハスに似ているため、和名には「木蓮」の字が当てられている。モクレンの漢名「辛夷」は、日本ではコブシを指す。これは江戸時代の植物学者で「大和本草」を著した貝原益軒の誤解によるそうだ。ハクモクレン、シモクレンのほか、雑種で花がピンク主体のサラサ(更紗)モクレンや、葉が細長く花がやや小型のトウモクレン(ヒメモクレン)などがある。シモクレンのうち特に色の濃いものをカラス(烏)モクレンと呼ぶ。

 ハクモクレンは幹が直立し、大きいものでは樹高が10~15mにも及ぶ。花弁は6枚だが、萼3枚も真っ白なため、花びらが合計9枚あるように見える。日差しを浴びると開花し、夕方日が落ちると閉じる。開花時期は3~4月で、桜(ソメイヨシノ)より一足早く咲く。シモクレンの開花はハクモクレンよりやや遅い。

 千葉県大網白里市や埼玉県宮代町、大阪市城東区、名古屋市東区などがモクレンを「市の木」や「町の花」「区の木」などに指定している。静岡県浜松市北区には長さ約8kmにわたり600本近いハクモクレンが並ぶ「モクレン通り」がある。兵庫県姫路市安富町の「モクレンの里」では毎年3月下旬~4月上旬にハクモクレン約500本が咲き誇る、奈良県下市町にも「木蓮の里」。「白木蓮の散るべく風にさからへる」(中村汀女)。

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