【得点王はトヨタ車体のダニエルソン、東レ荒木ブロックなど3部門独占】
バレーボールV・プレミアリーグ女子は24日レギュラーラウンドの最終戦が行われ、新外国人や若手の活躍が光ったNECが首位の座を守った。以下、2位久光製薬、3位東レ、4位岡山シーガルズ。この4チームで4月5日から始まる決勝ラウンドを戦う。7位デンソーと8位パイオニアはチャレンジリーグ上位チームとの入れ替え戦に回る。
レギュラーラウンドの順位と得失セット数
1位 NEC 23勝5敗(得74、失40)
2位 久光製薬 21勝7敗(得73、失43)
3位 東 レ 20勝8敗(得68、失47)
4位 岡 山 15勝13敗(得64、失51)
5位 トヨタ車体 12勝16敗(得49、失65)
6位 J T 9勝19敗(得47、失63)
7位 デンソー 7勝21敗(得39、失73)
8位 パイオニア 5勝23敗(得42、失74)
総得点ランキング
①カナニ・ダニエルソン(トヨタ車体)550点②迫田さおり(東レ)491点③浅津ゆうこ(パイオニア)459点④イエリズ・バシャ(NEC)434点⑤福田舞(岡山)428点⑥長岡望悠(久光製薬)426点⑦荒木絵里香(東レ)393点⑧近江あかり(NEC)380点⑨新鍋理沙(久光製薬)373点⑩吉澤智恵(JT)364点
【岡山、新エース栗原の負傷が響き後半息切れ】
前半の4強がそのまま決勝ラウンドに回ることになった。ただ前半10勝4敗で3位につけていた岡山は、後半5勝9敗と大きく負け越した。前半、得点ランキングでカナニ・ダニエルソン(トヨタ車体)に次いで2位だった栗原恵が、2月後半に右膝の靱帯を痛めベンチから外れたことが響いた。岡山はフルセットになった10試合のうち7試合を落としており、点が欲しいここ一番での弱さも目立った。NECは最下位だった前季とは見違える試合巧者ぶりで、第2レグから首位をキープした。新加入のイエリズ・バシャ(トルコリーグから移籍)が期待通りの活躍を見せ、近江あかりをはじめ若手の成長もチームに活力を与えた。
元日本代表セッターの中田久美が新監督に就任した久光はアタック決定率、アタック決定本数(1セット当たり)、サーブ効果率、サーブ成功率がいずれもリーグ1位と、攻守のバランスの良さが光った。とりわけ活躍が目立ったのがサウスポー長岡望悠。得点ランキングで5位になり、新鍋理沙や石井優希とともにチームを牽引した。チームの要だった木村さおりが抜けた東レは前半波に乗れなかったが、尻上がりに調子を上げた。中でも迫田さおりはリーグ2位の得点を上げ、荒木絵里香はブロック、アタック決定率、サーブ効果率の3部門でリーグトップの活躍を見せた。
下位チームでは前半5勝9敗と低迷していたトヨタ車体が、カナニ・ダニエルソンの活躍などで後半は7勝7敗とイーブンに盛り返した。一方、前半6勝8敗の5位で折り返したデンソーは後半、攻守とも精彩を欠いて14戦で僅か1勝にとどまり、入れ替え戦に回ることになった。
【4月5~7日に4強によるセミファイナル】
4強による決勝ラウンドは4月5~7日に千葉県船橋市で1回戦総当たりのセミファイナル、同13日に東京で優勝戦と3位決定戦を行う。レギュラーラウンドの対戦を振り返ると、1位NECは2位久光に4戦全勝したものの、3位東レには1勝3敗と負け越し。NECに全敗の久光は東レには4戦全勝。4位岡山はNECに2勝2敗のタイだが、久光には1勝3敗、東レには4戦全敗している。上位3チームの激しい戦いが予想されるが、岡山の奮起も期待したい。