言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「ある地方商店街の小さな一歩」<その13>

2012-02-01 09:11:55 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「ある地方商店街の小さな一歩」<その13>


「なんだか、私が新しい理事長になりたくって発言したように思われそうですが、決してそんなことはありません」と米田新理事長が話し始めた。

「でも、私はやはりこの商店街で生まれ育って、みんなが繁盛しているところもつぶさに見てきました。
その頃の人出と言ったらもう、年末なんか、今のアメ横と同じようなにぎわいがありました。
でも、………今あの頃のことを思うと、ほんとにあったのか、なんて思うこともあります。あの頃のことは夢だったんだろうって………」

会場はたまにあちこちから出る咳の声以外、声が聞こえなくなった。

「でもこれは現実です。あの頃のことを知ってる人ほど、今これは現実ではない、と思っている人が多いのではないでしょうか。
まず、一番に認識してほしいのは、この現状が現実だということです。
この閑散としたゴーストタウンなんて言われることもある街が現実なんです。
ほんとはそんなこと思いたくないでしょう、みなさん。
私だって、そんなこと言う人に、違うって大きな声で叫びたいけど、実際そうなんだから、仕方ないですよね。
もう私だって、ここから離れていこうとは思いませんが、私らの代で終わろうと最近じゃ考えていたし、主人とも話してました」

米田新理事長はここで話しやめ、視線を天井に向けた。

なんだか本田には、その目に悔し涙があったように思った。

「でも、今日、ここにいる本田さんの話を聞いているうちに、むらむらと血が頭に上り、腹が立ってきました。なんてこと言う人なんだ、って。ごめんなさいね、本田さん」

米田新理事長は、本田のほうを見てちょっと頭を下げた。

本田は微笑でそれに応えた。

「でも本田さんの言ってることは全部ほんとなんだから、怒るのもどうかなって。
それよりももう一度この満天通り商店街を復活させなけりゃ、死んでも死に切れないなってまで思うようになりました」

「そうだ!」という声が場内から上がった。

本田がその声を方を見ると、それはさっき帰ろうとした村上さんだった。

「そうでしょ! みなさんもそう思うでしょ! やりましょうよ。
満天通り商店街の商人は死なないんだって、この街のみんなに見せてやりましょうよ」

「賛成!」

大勢の声が米田新理事長を取り巻いた。

本田はそれを見ながら、ここが出発点だなと、冷静に感じていた。

しかし、本当はこれからがたいへんなんだ。

新しい満天通り商店街の復活作戦は、それから数日に渡り、人選から始まり、実施しなければならない事項を論じ合うために、寄り合いが持たれ、アウトラインが決まった。

その内容はまたの話にして、話を最初に戻そう。


<14>へつづく。

(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)


それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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個店の存在感なしっ!

2012-02-01 08:58:15 | 商店街の再生
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

今朝起きて、2階から下におりながら、いつものように踊り場で北西の空を見たら、そこには夏の夕立雲のような黒い雲が空一面を覆っていました。榛名山の上空が真っ黒なんです。
これは雪でも降るのかなあ、昨夜の降雪確率20%は当たっていたなあと思いました。
しかし時間が経つにつれ、その雲もだんだんと薄れていき、今現在は薄曇りという状況になっています。
今日は南風が少し入って昨日よりも少し温度が上がるそうですが、その反動で今夜からまたものすごく寒くなるという予報です。


さて、2日ものびのびになっていた、先日の土曜日に朝日新聞の記者さんと行った商店街のことですね。

ひととおり歩いた後、中央通りからちょっと外れたところにあった、ちょっと風変わりなお店に入りました。
「カフェ フリーダ」というお店です。
店名はフリーダ・カーロ(メキシコの画家)からつけたということらしいです。

ウィークデーにはランチもあるというカフェですが、土曜日はあまり食べ物系のものはありませんが、ピタがあったので、そのセットを頼みました。

その食事中に聞いたところでは、オープンが昨年の11月ということで、まだ開店してから2ヶ月足らずという店です。
商店街のチャレンジショップ制を利用しての開店というところですね。
前職は建築関係だということで、内装は、お金をかけないでうまく凝ったものにしていました。


さて、食事を終えてからまたもう一度、今度は私がこここそは一番淋しいところだろうと案内しました。
その商店街オリオン通り(ブラビ通り)です。

ブラビ? ブラピじゃなくて?

そうなんです。ブラビです。
ブラビとは、ブラック・ビスケッツの略ですね。

10年以上も前になりますか、日テレの番組であった「ウッチャン・ナンチャンのウリ・ナリ」というそんな番組がありましたが、その中で結成されたウッチャン(内村光良)とウド鈴木、それに千秋の3人のグループ名がポケット・ビスケッツでしたが、そのグループをつぶすためにという名目でナンチャン(南原清隆)と天野クン、ビビアンの3人で結成されたグループです。

その中で作られたブラビ人形(確か300体だったかなあ)を飾ってくれるところを探していた中で、このオリオン通り商店街が手を上げました。
その人形が通りの中心にあった映画館オリオン座の前に飾られていました。

その頃はまだ、商店街そのものも人通りがたくさんあり、さらにその人形の効果もあって、けっこう有名にはなりましたが、そのオリオン座も閉館し、いつの間に個店もどんどんシャッターらしていった商店街です。

昨年でしたか、ある雨降りの日曜日、基点にあるスズラン(百貨店)のシューズ館からそのオリオン通りを眺めたことがありました。
そのときは、アーケードのせいもあって薄暗く、営業している店も少なく、もちろん人通りもほとんどなく、まるでゴーストタウンの雰囲気でした。

そして、数日前、久しぶりにその中を歩いてみたのです。

やはり人通りがなく(実際その時歩いていたのは私たち二人だけでした)、店も閉めていたところがありましたが、案外思っていた数よりは多くの店がまだ営業しているんですね。
でもそれが、通りの入り口あたりから見ても分からないんです。

やはり店を開けている、ちゃんと営業している、というアピールがもっと必要じゃないでしょうか。

通りのなかほどに、すごく明るい感じのところがあったのは、オリオン座があった場所で、いまでは更地になり、駐車場と化していました。

まだ営業しているというアピールをしていないということは、ただ今までの顧客だけをあてにしながら、細々と営業しているに過ぎないのではと思う以外ないですね。

何とかもっと外に向かって存在感をアピールしましょうよ。



それでは今日はこれで。
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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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