言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「手もみ専門店の販売促進」(その2)

2012-02-29 10:17:41 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)



「手もみ専門店の販売促進」(その2)



本田は位置関係を確かめてから、柴田の店に向かった。

柴田は本田が訪ねても浮かない顔つきででてきた。

「はじめまして、今日は遠いところをありがとうございます。メールを差し上げた柴田です」

「本田です。よろしくお願いします」

お互いぎこちなく挨拶を交わした。

「何かたいへんそうですね」

「ええ、メールにも書きましたが、今のままでしたら何とかやっていけそうなことはいけそうなんですが、なにぶんねえ、隣りにもうすぐ銭湯がオープンしますので、何かそこにお客さんをとられちゃいそうで」

「でも手もみと銭湯というのはちょっと違うと思いますけどねえ」

「まあ素人のあなたから見ればそうなんでしょうけど、こちらから見れば、同じリラクゼーションということで考えれば、まったくの競合店なんです」

「へえ、そんなもんですかねえ」

「ええ」

本田は、この柴田の考え方にはどうも同意しかねるところがあったが、それは今のところ口にはしないでおこうと思った。

それよりもまず柴田の本音を聞きださなくてはならない。

どこかにもっと違う、根本的に店の運営でおかしなところとか、そうでなくても、どこかに柴田の本音が隠されているように感じている。

銭湯はなんだかその理由に利用しているだけのような、奥歯に物が挟まったような感じが気になった。


「じゃあこの店のお客さんは素人ではなく、プロ、なんですか?」

「え、素人さんですよ」

なんでそんな馬鹿なことを聞くんだという顔で柴田は言った。

「へえ、私も素人ですよね、さっき柴田さんがおっしゃいましたけど」

「え、あ、そういうこと?」

「ええそういうことですよ。それが一番肝心ですよね」

「………」

「なんで素人とか、玄人とか区別をつけたがるんでしょうかねえみなさんは? 
いかにも自分はこの道のプロなんだから、お前たちには分からないんだっていうような――」

「え、いや何、怒らしちゃった、ですか?」

「いやべつに。どこに行っても聞く言葉ですからね。気にしていたら、この商売、やっていけません」

「はあ………」

「本当に銭湯が競合店になるんですか? 何度もしつこいようですが」

「ええ、その中には岩盤浴やマッサージなどもありますからねえ」

「なるほど。でもマッサージって、こちらと競合しますか」

「そりゃしますよ。同じですから」

「同じ? 同じなんですか、こちらの手もみって、結局マッサージなんですね」

「え、いや違いますよ!」

「だって今おんなじ、だと」

「まあ言葉のあやですよ。また言うのもなんですが、素人さんにしてみたら、マッサージも、手もみも一緒でしょ?」

「そう、なんですか?」

「ちがい、わかりますか?」

「いや、分からないから聞いてるんです」

「詳しく言えば歴然とした差はありますが、ひとつ言えるのは、手もみとは」

「手もみ、とは?」


                                つづく


<3>へつづく。

(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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面接に条件を出そう

2012-02-29 09:32:22 | 販売促進コンサルタントの日記
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

昨夜遅く、というよりも今朝早くから本格的な雪が降っています。
湿った牡丹雪で、車にはもうすでに10cm以上の雪が積もっています。
お昼頃まで降るという予報です。
これじゃちょっと車で出かけるのはしんどいですね。
幸い今日は一日予定も入っていないし、なんといっても“4年に一度のおまけの日”ですので、ゆっくりと雪でも眺めながら、お酒でも、じゃなかったーーーそんなに飲めませんーーーこたつに入ってコーヒーでもすすっていますか。
明日は太田まで行かなくてはいけないので、明日まで降り続いたら、ヤバいですけど。まあ午後には止むということですから。後は明日朝凍らないことを祈るだけです。
それにしてもこんな日の店の営業はたいへんですね。水曜日ですので、けっこう定休日の店が多いと思いますが。


昨日の「ガイアの夜明け」を見ていて感心したことがありました。

それは、最近就活生(こんな言葉があるかどうかは不問で)を見るたびに思っていたことと関係があります。
このところといっても、もうこの傾向は20年近くになるでしょうか、いわゆる大卒予定者の就活生のファッションです。

いやファッションとは言えないか。
何だかドイツ第三帝国、日本の戦中時代、中国の紅衛兵の台頭時代などの、全体主義的画一スタイルを彷彿とさせる、あの黒いスーツの軍団。
就活にはあのスタイルでなければダメなんだという思い込みと、スーツメーカーの宣伝戦略にまんまと乗せられた黒服の集団のことです。

いつ頃からあんなことになったのでしょうか。

普段着スタイルではいけないというのは、それは一般的な社会常識としての問題で、何もあそこまでブラックにしなくてもいいと思うのに、全員画一的に、まさに就活生の制服として決められているかのように錯覚している状況が、とてもいやでした。

そういうところがすごく日本人的ですね。
他人と違う服装をするのが恐いとでもいいますか。
自分はあいつとは違う!と言いながら、スタイルはまったく同じ。

スーツを着るというよりは、ネクタイをするという感覚で、上着はジャケットでも、ブレザーでもいいんじゃないかと私は思います。
違う服装をしていたという理由で落とされるなんてことはほとんどないと思いますし、もしそういう理由で落とすような会社には、初めから入らなくて正解です。
きっと面接担当者もうんざりしているのではないでしょうか。

自分を主張するなら、やはりファッションだって主張しなくちゃ。
かといって奇抜な服装をしろというのではないですが。

昨日見ていた「ガイアの夜明け」はLLC(ロー コスト キャリア=格安航空界社)の特集で、日本で初めてできたLLCであるPEARCHという会社の面接のシーンで感じたことでした。

もともとこの会社は応募条件は一切なしということで、社長自らが街頭に立ち、道行く人たちに募集チラシを渡すという面白いパフォーマンスもあって、そのユニークさからいろいろな人が集まってきていました。

しかしたったひとつだけ、条件があることはありました。

それはPEARCHという会社名なので、PEARCHに関連したカラーを何かひとつ身につけて来るようにというものです。
そしてその中にはブルーの浴衣に、ピンクの帯をした女性がいました。
ブルーは青い空を、それをピンクの帯を添えることで、この会社の未来をイメージしたという意味合いのことを言ってましたが、わたしは「あ、この人絶対に採用だ」と思いましたら、案の定採用されていました。

個性と主張がバランスよく案配されていましたから。

企業側ももちろんですが、応募側にもこうしたことが問われる、就職の面接というものはそうであってほしいと思います。

最近岩波書店では、作家の紹介がなければ採用試験を受けさせないという面白い条件を出して話題になりました。

これからは採用側もこのように、その人の学力、知識ではなく、ある条件を課した方がその会社にふさわしい人財が集まるのではないでしょうか。

「うちは中小企業だから、それでさえ来てくれないのに、そんな条件なんか出したらもっと来てくれなくなるよ」と、きっとほとんどの経営者の方は尻込みするでしょうが、何をしてさえ来ないのなら、いっそのこと面白い条件をつけてみたらいいんですよ。
そのことが話題になり、今まで社名もその存在さえ知られていなかった就活生にもアピールできるのではないでしょうか。

やってみましょうよ。


それでは今日はこれで。
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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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