ごっとさんのブログ

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夏バテ防止にマグネシウムの必要性

2023-09-06 10:35:46 | 健康・医療
記録的といわれる暑さが続いていますが、引退した私はそれほど外に出る必要性もないため、涼しい家の中でぶらぶらしています。

この夏バテ防止や睡眠の質の改善に大事な物質として「マグネシウム」があります。マグネシウムは必須ミネラルのひとつで、体内の600種類以上の酵素を活性化させ、糖代謝に関わり、エネルギー源となるATP産生過程に不可欠なミネラルです。

不足するとATP産生が滞り、エネルギー不足で疲れやすくなります。現代人は海水から製塩した天然塩の使用頻度の低下、全粒穀物・野菜・果物の消費量の減少に伴い、食事からの十分なマグネシウムの摂取が難しくなっているようです。

さらにマグネシウムは汗で体外にも出されるので、夏は排出される量が多く、不足状態になっている可能性があります。マグネシウム不足で誘発されたり悪化したりする病気には、糖尿病や心筋梗塞、高血圧などがありますが、ここでは夏場の日常生活で起こりやすいリスクです。

まずマグネシウムは細胞膜内外のミネラルのバランスをコントロールしているので、不足すると神経伝達に異常が起こりやすく、筋肉の痙攣、こむら返りなどが起こりやすくなるとされています。

次にマグネシウムは精神を安定させるホルモン「セロトニン」の合成にも関わっているため、不足すれば同ホルモンの合成が阻害される可能性が示唆されています。多く摂取している人は少ない人よりも抑うつ症状は低いというデータもあります。

最後がATP産生不足によりエネルギー不足状態に陥り、夏バテのリスクが高くなります。これが不足する原因としては、寒冷ストレスや精神的なストレスが加わった状態では、尿中のマグネシウム排出量が増加するそうです。

この夏の高い気温の中で過ごすとストレス感情が高まり、マグネシウム不足が起きるリスクが高いと言えるでしょう。アルコール摂取も尿からの排出を増加させます。夏場の冷たいビールは美味しいですが、飲酒によりマグネシウム不足を起こしてしまいます。

アルコールを分解する時にもマグネシウムが使われるので、酒を飲むときは豆や豆腐、海産物などで補給した方がよいようです。その他塩分の多い加工食品中心の食生活や、乳製品の食べ過ぎもマグネシウム不足を起こす原因になるようです。

マグネシウムは普段健診などで検査する機会がないため、不足が見逃されやすいミネラルです。調査によると食事摂取基準に対する充足率は30〜49歳の男性で69%と著しく低下しています。

これを解消するためには、海水から作られた粗塩、ノリひじきなどの海藻類、ナッツ類、豆腐納豆などの大豆製品、玄米、緑が濃い野菜類の摂取が推奨されています。

私は「夏バテ」という感じがほとんどありませんので、普通の食事でマグネシウムが摂取できているのかもしれません。