私の歳(76歳)になると周りにガンの発症が増えてきていますが、本当にガンは個人差が大きいようです。
最近も大学時代の友人に肺ガンが見つかりましたが、基礎疾患があり手術が難しいという事で、遺伝子検査を行いそのガンに合った分子標的薬での治療を行いほぼ消えたようでした。
ところが別な場所への転移が見つかり、このガンは検査の結果同じ薬では効果が認められないことから、製薬会社の新薬の臨床試験に参加することになりました。この友人のように最先端技術を使った治療が受けられるというのは、運が良いと言えるのかもしれません。
さて膵ガンが悪性化する仕組みを、京都大学の研究チームがマウス実験で突き止めたと発表しました。「RECK」と呼ばれるタンパク質が膵臓で少なくなると、ガン細胞同士がくっつかずにバラバラになって広がり、肝臓などへの転移も起こりやすくなるようです。
人間でも同様の仕組みが考えられ、このタンパク質を増やす薬剤を与えることで、転移を減らせる可能性があるとしています。膵ガンは国内では年約4万4千人(2019年、国立がんセンター調べ)が診断されます。
大腸ガン胃ガン、肺ガンに比べると発症率は低いのですが、5年生存率は8%台で年約3万8千人(2020年)が亡くなり、臓器別のガン死者数では男性で4位、女性で3位を占めています。
早期発見が難しい他、ガン細胞が「塊」となって膨張するのではなく、周囲の組織に入り込む「浸潤」で広がり転移しやすくなっています。重い膵ガンでは細胞の膜にあるRECKタンパク質が少ないことが知られていたが、仕組みはよく分かっていませんでした。
研究チームは、膵臓の細胞だけRECKタンパク質を作らないように遺伝子操作したマウスを作成したところ、膵ガンの発症率が5倍程度に増え、肝臓への転移も6割以上で起きることを見出しました。
このマウスでは細胞同士の接着に必要な分子が大幅に減り、ガン細胞同士がくっつかずにバラバラになって浸潤しやすくなっており、RECKタンパク質が膵ガンの発症や転移を抑制していることが分かりました。
この研究はまだマウスでの結果ですが、ヒトでも同様の現象が起きている可能性は高く、RECKタンパク質自身が治療薬となることや、このタンパク質を増やす薬剤の開発が望まれているようです。
これは膵ガン自身を治すわけではありませんが、転移しやすいガンを抑える方法として、期待できそうな気がします。
最近も大学時代の友人に肺ガンが見つかりましたが、基礎疾患があり手術が難しいという事で、遺伝子検査を行いそのガンに合った分子標的薬での治療を行いほぼ消えたようでした。
ところが別な場所への転移が見つかり、このガンは検査の結果同じ薬では効果が認められないことから、製薬会社の新薬の臨床試験に参加することになりました。この友人のように最先端技術を使った治療が受けられるというのは、運が良いと言えるのかもしれません。
さて膵ガンが悪性化する仕組みを、京都大学の研究チームがマウス実験で突き止めたと発表しました。「RECK」と呼ばれるタンパク質が膵臓で少なくなると、ガン細胞同士がくっつかずにバラバラになって広がり、肝臓などへの転移も起こりやすくなるようです。
人間でも同様の仕組みが考えられ、このタンパク質を増やす薬剤を与えることで、転移を減らせる可能性があるとしています。膵ガンは国内では年約4万4千人(2019年、国立がんセンター調べ)が診断されます。
大腸ガン胃ガン、肺ガンに比べると発症率は低いのですが、5年生存率は8%台で年約3万8千人(2020年)が亡くなり、臓器別のガン死者数では男性で4位、女性で3位を占めています。
早期発見が難しい他、ガン細胞が「塊」となって膨張するのではなく、周囲の組織に入り込む「浸潤」で広がり転移しやすくなっています。重い膵ガンでは細胞の膜にあるRECKタンパク質が少ないことが知られていたが、仕組みはよく分かっていませんでした。
研究チームは、膵臓の細胞だけRECKタンパク質を作らないように遺伝子操作したマウスを作成したところ、膵ガンの発症率が5倍程度に増え、肝臓への転移も6割以上で起きることを見出しました。
このマウスでは細胞同士の接着に必要な分子が大幅に減り、ガン細胞同士がくっつかずにバラバラになって浸潤しやすくなっており、RECKタンパク質が膵ガンの発症や転移を抑制していることが分かりました。
この研究はまだマウスでの結果ですが、ヒトでも同様の現象が起きている可能性は高く、RECKタンパク質自身が治療薬となることや、このタンパク質を増やす薬剤の開発が望まれているようです。
これは膵ガン自身を治すわけではありませんが、転移しやすいガンを抑える方法として、期待できそうな気がします。