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味方なのになぜか攻撃「免疫の落とし穴」

2023-12-02 10:32:33 | 健康・医療
免疫システムは病原体や異物から身体を守る重要な砦ですが、これが暴走すると起こるのがアレルギー疾患です。

免疫が起こす病気として身近なのは、花粉症や食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患です。現在3人に1人は何らかのアレルギー疾患を持ち、患者数は増加し続けています。

免役が反応すべきものは本来、病原体など体に有害なものに限られます。花粉や食物といった異物であっても、身体に有益もしくは無害なものには、普通免役は反応しません。免役が応答しない状態のことを「免疫寛容」といいます。

免疫機構は本来、病原体を排除して病気にならないために発達したものです。しかし免疫寛容が破綻すると、同じ免疫機構が自分自身や無害なものに反応してしまい、病気になるのが「免疫疾患」です。

花粉やダニ、食物など本来反応してはいけない外来の異物に反応してしまった場合は「アレルギー疾患」、自分自身の分子に反応してしまった場合は「自己免疫疾患」と呼んでいます。

本来反応しない外来物質や自己の分子などに対して起きるアレルギー反応は4つあり、Ⅰ型からⅣ型に分類されています。一般的な花粉症はⅠ型アレルギー反応によって引き起こされます。

その原因はIgEという種類の抗体で、B細胞が作りますが、その指令を出すのはヘルパーT細胞となっています。IgEは作られた後に肥満細胞や好酸球の表面にある高親和性IgE受容体に結合した状態で存在しています。

IgEがアレルゲンを認識すると、肥満細胞や好酸球の中にある顆粒から、ヒスタミンやプロテアーゼなどの炎症や血管拡張、かゆみを引き起こす物質が細胞外に放出されます。

肥満細胞はアレルゲンを感知してから素早く反応してアレルギー物質を放出するので、Ⅰ型は「即時型アレルギー反応」とも呼ばれます。炎症物質が放出されると血管が拡張し、浮腫が起き、かゆみを感じます。

即時型アレルギー反応が全身で一斉に起きると、血圧や体温の低下、呼吸困難、意識障害がみられ、アナフィラキシーショックとなり、場合によっては生命を脅かす危険な状態になることもあります。

即時型アレルギー反応を引き起こすIgEが作られやすいというタイプの人もおり、いわゆるアレルギー体質です。アレルギー体質の原因は解明されていませんが、環境や腸内細菌の影響、遺伝的な背景の違いなどによって、IgEができやすくなると考えられています。

その他Ⅱ型やⅢ型では、自分の血液や血管、腎臓などの臓器が攻撃されるとしています。こういった免疫システムを考えると、ワクチンの多重接種も問題があるのかもしれません。

私はコロナワクチンは5回接種で止めていますが、多重接種によりアナフィラキシーショックの可能性が出てくるのかもしれません。