喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

石鎚山への歌  ~歌人 田中章義 氏~

2011-10-14 | ブログ
ものづくり生命文明シンポジウム in 松山
新しい「幸福のかたち」をさぐるべくパネルディスカッションが始まった。

 静岡市の歌人、田中章義さんがとてもすてきな詩を紹介したい。
西日本最高峰、愛媛県の霊峰石鎚山を歌った「石鎚山への歌」。
この石鎚山をふるさと三崎地域の伽藍山(がらんやま)に置きかえてみたいと思う。



『 「伽藍山への歌」
 星も創りたまえる神々の創り給える山ありて
大地に二つとあらざれば 水をたたえて 森ゆたか
朝に太陽 夜に月 天(そら)に星々 地には花

 伽藍山(やま)にあまたのいのちあり 伽藍山(やま)に豊かな希望あり
春夏秋冬めぐれるも恵みならんや いつの世も
時代も人も移ろえど 変わらぬものは
豊かなる自然の中にこめられた御親(みおや)のまごころなりぬらん

 父母ありて 祖父母ありて
父に父母、祖父母にあり 母に父母、祖父母あり
祖父母にさらなる祖父母あり
つながりおらぬいのちなし ご先祖様なきいのちなし

 世界にあまたの国あれど
和をば尊ぶ国ありて 自然を尊ぶ民ありて
天地(あめつち)の願い いざ知らん 天地の心 学ばんや
宇宙よりも広きものあらば それはまごころかもしれず
一人に一つの「こころ」をさずけ 天地(あめつち)われらに何願う

 伽藍山から語らんや
山への想い 風の詩歌(うた) 天地(あめつち)の祈り この伽藍山(やま)から
父なり 母なり 祖父母なり 生物種(いのち)を讃えた御社(おやしろ)なり
虫の声(ね)響き 鳥響み(とよみ) 花々咲きて 木々繁り
水をたたえて 風ひかり 土に憩いて 日を拝(おが)む

 姿は見えても 見えねども 伽藍山(やま)は伽藍山(やま)なり 変わらざる
晴れても雨でも曇りても 伽藍山(やま)は伽藍山(やま)なり 変わらざる
マグマの色は人の血と同じ色なり この伽藍山(やま)も
血肉を持ちて 生きており
この天地(あめつち)に 伽藍山(やま)も生きており

 朝焼けに照らされている伽藍山 にんげんのみの祖(おや)にはあらず 』

 ふるさと平礒の尾根に上がると、伽藍山が正面にそびえている。
伽藍山は、昔も今も変わらず、伽藍山なのだ。

 そんな気づきをさせてくれた田中さんの歌。
背筋がスーッと伸びた。

                       岬人(はなんちゅう)

地球版・奥の細道

2011-10-14 | ブログ
 ものづくり生命文明シンポジウム in 松山
新しい「幸福のかたち」をさぐるべくパネルディスカッションが始まった。

 ここでもすばらしい出会いがあった。
 静岡市の歌人、田中章義さん。
大学1年生のときに第36回角川短歌賞を受賞。
「地球版・奥の細道」づくりをめざし、世界を旅しながら、
ルポルタージュ、紀行文、絵本などさまざまなジャンルをも執筆されている。
 
 とてもおだやかな包みこまれるような雰囲気を持たれている。
しかし、松尾芭蕉を慕い、世界を旅して回られるような方なので、
強い信念があると思われる。

 懇親会でも気さくに話をしていただき、その魅力にひかれた。
 



ものづくり生命文明シンポジウム in 松山市

2011-10-14 | ブログ
 10月8日(土)におもしろいシンポジウムが開かれた。
「幸福のかたち」を語り合うもの。
今までのような幸福ではなく。

 NPO法人ものづくり生命文明機構はそれを模索している集団。
 エネルギーと地下資源の大量消費にたよりきっている現代文明は、
限界に達している。
「確かな未来は懐かしい過去にある」をキーワードに、
日本が縄文以来培ってきた文明の精神、「ものづくり」の心と技が、
21世紀の人類が生き残るために貢献すると考えている集団。
「資源生産性」「場所文化」「精神欲」
といった考え方の大切さを訴えている。



 何やら分かったようで、分からないような、
そんなあいまいな思い。
でもそこには足を向かわせた大きな魅力があった。 
 それは、双海町の若松進一さんに誘われたということと、
「森は海の恋人」運動で有名な宮城県気仙沼市の畠山重篤さんのお話を聞けるという
とても大きな魅力。

 昼下がりの午後、私にとって数々のすばらしい出会いが始まった。