最近は何かとよろしくないことで話題にのぼるボクシング。
でも、本来「殴り合う」というスタイルは「戦う」というスポーツ精神の究極の
姿やから、勝負がついたあとは、ほんとにお互いを認めて称えあえるという
気持ちが一番強くでるスポーツやと思うねんな。
このあいだテレビでそれを裏付けるような話があった。
話をしていたのは元世界チャンピォンの薬師寺さん。
ボクシングをちょっとでも興味を持って見た人なら薬師寺といえばあの死闘、
というくらい、辰吉との名勝負が記憶に新しいとこやと思う。
その薬師寺があの死闘を終えたあと、
「辰吉は今まで戦った相手の中で一番強かった」といえば、
辰吉は、
「試合前に色々(悪口を)言ったことを謝りたい」といったらしい。
やっぱり、スポーツはこれでしょ!?勝っておごらず負けて潔く。もっともスポ
ーツやだけやなく、殺伐とした競争社会での人間関係をうまく保つためにも
この心構えは最も大切なもののひとつやと思うし。
社会生活を営む上では、外向きか内向きかだけの差でありとあらゆることに
戦いがある。自分に負けることもあれば他人に負けることもある。
その時、いかにいさぎよく負けを認められるか、また勝った時にいかに奢らず
にいられるかは、自分の心とどれだけ真剣に殴り合ったかで決まってくるもん
やと思う。体の戦いは心の戦いであって、逆もまた同じ。
まだまだボクシングから学ぶことは多い。