このあいだ、長女が自転車で転んだと言って帰ってきた。
見ると大きな外傷もなく、笑っていたので大したことなかったんやと思って
いたら、その転び方は、誰もが一度は経験してる前輪のスポークの間に
なにかしらが挟まって前へ吹っ飛ぶという最も危険で派手な転び方やった
らしく、地面であごを強打したらしい。でも、もう一度よく見ても幸い内出
血はしてるものの裂傷はなく、顔に傷が残るという女性にとって最悪の事
態になることは免れてそう。あと、足にかなりの内出血があるけど、たぶん
これ以外の後遺症がでるような心配もまずなさそうや。ただ、頬骨の辺り
が痛いらしいので、念のため整形外科にかかっておくように言って、ひとま
ず胸をなで下ろした。
こういう「顔に怪我をする」という事態が起こった時、女の子の場合と男の
子の場合では間違いなく対応が違うと思う。男の子やったらビジュアル系
の職業にでも就かん限りは、少々顔に傷があったって何の問題もない。
だから今回自分の子供が男やったら俺はたぶん「ふーん」の一言で済ませ
たと思うねんな。ところが女の子の場合はやっぱり、顔は命と言ってもいい
部分が間違いなくあり、それが人生を左右しかねん問題になる場合もあ
るので、簡単にふーんでは済ませられへん。
例えばウチの長女の場合はある程度の器量が要求される職種への内定
が決まっているので、もし顔に傷がつくようなことになっていたらそっちへの影
響も十分考えられた訳やから。
男女均等雇用がどうだの、差別がどうだの、やれセクハラだパワハラだの、
いくらガタガタ騒いだところで、男らしさを生かした男に向いた仕事があり、
女らしさを生かした女に向いた仕事があることに変わりなんかない。その
女らしさを生かすということの中には当然、見た目の美しさを生かすという
ことがあり、女優を始めとして、テレビ局の女性アナウンサーにあまりいただ
けない顔をした人を起用する局がないように、女性の顔というのは必要
な場所では必ず必要になるものであることは、周知の事実。
それを、女性を顔で判断するなんて何事か、というおバカがいるけど、顔
の美しさが必要でない仕事はもちろんいくらでもある訳で、そういう人は、
顔の判断というのは、単に適正の判断であって女性の魅力や価値を決
めるものやなく、差別ではなく区別やということを全く理解できない人なん
やろね。
また、こういう人に心が貧しいですね、なんて言おうもんなら貧しいは差
別用語だとかなんとか堰を切ったように言うてくるんやろう。
まぁ、何にしても娘の大切な顔に傷が残るようなことにならなかったのは
何よりよかったけど、男の俺からしたら、もしこんなバカバカしい会話の事
故に合うくらいなら、まだ自転車で転んで怪我するほうがましやと思うの
であります。