あるはなく なきは数そう 世の中に あわれいづれの 日まで歎かん -小野小町-
《 生きている人は亡くなり 亡くなった人は数を加える この世に私は いつまで生きて 歎くのでしょう 》
ついにゆく 道とはかねて ききしかど きのうけふとは 思はざりしを -在原業平-
《 最後に行く道と 以前から聞いてはいたけれど まさか今日明日とは 思ってもいなかったことです 》
…親しい人の死に接し、その死を悼む挽歌は、今も昔も切々と心を打つものが多い。
平安時代を代表する歌人、小野小町と在原業平も哀切な挽歌を残しています…。