我が街・札幌が誇るオーケストラ札幌交響楽団のコンサートマスターを務める大平まゆみさんが
難病ALSの可能性が高いと診断告知され、今月末で退団するとのニュースに驚いています。
ALSは筋委縮性側索硬化症と呼ばれ、徐々に全身の筋肉が衰えていく病気で
現代の医学をもってしても未だ原因や治療法が解明されていない難病のひとつです。
大平さんは治療をしながら今後も演奏活動を続けたいとしており
「病気に遭遇して人生の意義を考えさせられています。自分に出来る小さなことを
一つ一つ確実に形にしていきたいと思い病名を公表しました。音楽には大きな力があると信じています」
とのコメントを発表しました。さすが大平さん、音楽家としての覚悟のようなものが伝わってきます。
偶然にも Kimitsuku 数日前から『札幌交響楽団50年史』を読んでいました。
1961年に発足し今年58年目を迎えた『札響』は、北海道唯一のプロオーケストラとして
その透明感あるサウンドとパワフルな表現力は、雄大な北海道に相応しい魅力を放つオケとして
常に人気を集めています。大平さんは21年余を『札響』と共に過ごし、現在は「札響の顔」と
親しまれているヴァイオリニストなのです。
以前ある銀行ロビーで行われたソロコンサートを聴いたことがありますが
大平さん曰く、本当は大きな会場よりも此の日のような直接お客さんと触れ合える
小さなステージが好きと話しておられました。
多分これからは体調と相談しながらの小さな演奏会が多くなることでしょう。
どうぞ病気に負けず、あの素敵なヴァイオリンを聴かせて下さいね。
エッセイ『100歳まで弾くからね!』を実現されるよう、祈っております。