フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

「キミノウタ」ロケ地探訪の旅その1

2011年08月01日 | お出かけ

 7月24日日曜日。私と友人Yは新幹線で熱海へ。「腹減った・・・」と購入した弁当を11時には食い尽くすワタクシ。熱海駅からは西武バスに乗り換え、約15分で熱海港に着いた。どうやらその日は花火大会があるらしく、熱海港周辺はすでに駐車場が満車だったり、道路が混んでいたり、なんとなくざわついた雰囲気だった。
 東海汽船の窓口で、ネット予約していた高速船の切符を引き換える。ネット予約だと、15%も割引があるのだ。その代わり即キャンセル料が発生するんだけど。
 我々の目的地は新島。サーファーのメッカらしい。8月にはサーフィン大会も催される。だが、我々・・・つーか私の目的はそんなことではない。目的はただひとつ、「abingdon boys school」の「キミノウタ」のビデオクリップの撮影場所を探す!ただそれだけなのだ。
 タカノリのビデオクリップは凝っているだけにスタジオ撮影が多くて、ロケはあまりない。あってもどこぞの港だとか(「HIGH PRESSURE」あれ、お台場かね?)海岸だとか(「HOT LIMIT」フロリダだったっけな・・・)、あんまり特徴ねえ~とか、行く意味があんまねえ(おい)ところばっかだしな・・・。「THUNDER BIRD」は廃墟になった教会(と聞いたけど)で、行きたかったけど、場所がわからん・・・のと、わかっても友人をつき合わせて行くところじゃないし、「Nephilim」も全く同じ理由。唯一、「キミノウタ」ははっきり場所がわかるし(メイキング内に地名が映ってる)、観光地っぽい・・・。
 そこで上海が却下された(7/26の記事参照)ところで恐る恐る「新島に行きたいんだけど・・・」とメールしたら、「興味ある」と返って来たので(そもそもYが興味あると言った理由がいまだ不明。どうやら一度サーフィンをやってみたいらしかったが、「泳げりゃいい」とも言っていたので、「上海よりは興味ある」という意味だったのか?)、大慌てでネットで新島の情報を探した。つーか、上海を却下されて初めて、「じゃあこの機会に「キミノウタ」ロケ地に行ってみようかな?」とビデオに出てきた地名(間々下海岸)をネットで検索し、新島らしいとわかったという・・・本当にお前はファンなのか?!
 さて、新島というのは伊豆七島の1つで、東京からだと飛行機、または竹芝桟橋から出る船で行くが、名古屋からだと東京まで行くか、下田からの高速船となる。下田まで行くのは面倒くさい・・・。しかし夏の一時期約2週間のみ、熱海港から船が出るのだ!というわけで、そうなると互いのスケジュールや休暇を考え合わせると、日程に選択の余地はなく、7/24~26に決定。宿も新島観光協会のHPから探して電話して予約。
 13:20熱海港発の高速船は14:30に新島着。港には、連絡しておいた宿の車が迎えに来ていた。港から海沿いに走り出してすぐ、
「あれあれあれ!」
 小声で叫ぶワタクシ。
「あそこ、例の場所だよっ」
 コーフンしてテンションアゲアゲな私に対し、Yは「私見てないから知らないよ」と冷静にスルー。「ああ~、こんな近くに・・・あっ、あれも!タカノリの後ろに映ってた!あれ、露天風呂なんだよ。あとで入りに来るからね!」「はいはい、好きにして」
 宿は港から車で10分(ちと距離があるが徒歩でも行ける)の新島村温泉ロッジ。トイレ付きの定員6人の和室だ。部屋は廊下をはさんで独立したコテージ風になっている。宿に着き、荷物を置いて早速我々はロケ地めぐりを開始した。地図は一応ダウンロードしてきたが、フロントにもっと大きくプリントしたものが置いてあったので、それをいただいた。この日は徒歩。天気予報は1週間先まで晴れだったが、なぜかどんより曇っている・・・。ふたりとも雨具など持参していない。旅行には常に折り畳み傘持参のワタクシだが、さすがに1週間先まで晴れマークだったので、荷物を少なくしたかったこともあって、今回は持ってきていないのだ。
「天気、熱海に近づいたときから悪くなったよね」
「すまん、雨女で・・・。でも天気予報はずーっと晴れだったんだもん。おかしいよねえ」
 温泉ロッジから山の方へ徒歩約15分、まずは親水公園へ。「は、腹が減った・・・。まず何か食わせてくれ」とワタクシ。空腹になると低血糖に陥り、食うことしか考えられなくなるのだ。公園に軽食が出るレストハウスがあることはチェック済だ。中で地元のおばちゃんたちがお茶しながらおしゃべりしているのを横目に、シフォンケーキとジンジャーエールを注文。蒸し暑い中歩いて来たので、喉も渇いていたのだ。やっと生き返ったところで写真撮影開始。
 ところで「キミノウタ」のビデオクリップがどういうものか、説明しよう。タカノリら4人は、意識を失っていて、それぞれ別の場所で目を覚ます。タカノリは水の流れる遺跡のようなところ、1人が林の中、2人が白い砂浜(海は映らないので、砂漠という設定かも)。ここはどこなのか、何があったのかといぶかしみ、歩き始めると大きな地震が。怯え、必死に仲間を探し、ようやく再会した彼らがほっとしたのもつかの間、さまよう彼らの前に開けた光景は・・・燃え上がり、崩れ落ちゆく見慣れた都市の姿だった・・・という近未来SF仕立ての話だ。私が探したかったのはタカノリが目覚めた遺跡っぽいところ、2人組が地震によろめいたコンクリート階段、タカノリが地震に遭ったときにいた遺跡っぽい螺旋階段、バンドが演奏する塔のようなところ、最後に都市の遠景を眺めるコンクリートの建造物、メイキングでタカノリの背後に映っていたギリシャ神殿のような建物、同じく「すごいところに連れてこられたなあ」と歩き回っていた白い崖。以上の場所だ。
 この親水公園は、タカノリが目覚めた遺跡のようなところのロケ地だ。ビデオではスモークがたかれ、神秘的な遺跡に映っているのだが、「公園」である。この僅かな人口しかいない島に、村の中心地からもはずれた観光客も(←うちらみたいな特殊な目的を除いて)来ない場所に、なぜこんな立派なっつーか、どういう意図で設計されたのかわからん公園が造られたのだろう・・・。
  
 どうですか・・・わざと崩れた遺跡っぽく造ってあるでしょう・・・。この水が流れ落ちてくる上のところへ回りこんでみると、今度はモダンなデザインで下にカラフルなタイルを敷きつめた水路が作ってあって、湧き水を流しているのだ。子どもが靴脱いで入って水遊びができるようにということと思われる。だから親水なのかね~。
 さらにこの公園で、思いもかけない場所を発見。私は螺旋階段は最後に歌う塔の中にあると思っていたら違った!この公園内にあったのだ!
               
 
 モデルがワタクシな上に、上からの角度でわかりにくいかもしれないが・・・。タカノリが登っていく最中に揺れて、驚いて見回すシーンの階段。この階段・・・こうしてみると遺跡の一部みたいでかっこいいが、何かといえば実は・・・





  
 
 こども用の滑り台でございます・・・。ははは右の入口のところに階段がちらっと見えております。ここですな。
 噴水(?)といい、この滑り台といい、古びたいい感じの石造りだが、これはこの島特産のコーガ石(抗火石)。島中にこの石で造られた彫刻が置いてある・・・。この石は熱すると溶けてガラスになる。なので「ガラスアートセンター」だの「ガラスミュージアム」があるんですな。
 これで2ポイントクリアした我々は、そのガラスミュージアムへ向かった。ミュージアムは海岸沿いにある。海岸、と言っても海岸は道路が走っている崖の下なので、海岸沿いの崖の上にあるというべきか。
 ミュージアムに来たというのに中に入らず、まず外観やら海やらの写真(正確には建物の端っこ)を撮りまくるワタクシを、中から係りのおねーさんがいぶかしげに見ていた・・・。そんな私を見捨て、Yはさっさと中へ入り、友人に頼まれたというガラスのりんごのペーパーウェイトを物色。満足して入ってきた私にYは、「そういえばどの大きさのがほしいのか、聞いていない・・・」「一番小さいのでいいじゃん。なんならメールして訊いたら?」「彼女、今海外・・・」「・・・じゃ、知らん」
 結局彼女は一番小さいりんごと、自分用にブローチを購入。私はイルカのペンダントを購入した。(ガラスのペンダントは港の待合室の売店にも売っております)ワタクシ的にはさざえのペーパーウェイトが可愛かったので、これがペンダントになっていればよかったのにな~。
 で、これ↓がそこから最後の滅び行く都市を眺めた、崩れた建物(という設定)のガラスミュージアム。実際に使われたのは、写真では切れちゃった右端の打ちっぱなしのコンクリート壁のところだと思うけど・・・。メイキングでじゃれあうタカノリとメンバーたちの背後に、この特徴的な窓の外観が映っております。
    
 さて、次はいよいよ塔へ。ミュージアム前の道路をそのまま港に向かって歩いて行くと・・・(次回に続く!)