忘れ物・落し物

今年はボケたのか忘れ物が多い
25年使ったお気に入りポシェット
色とりどりの皮で編んだあの著名なブランド物

和歌山に出張したときに買った
なぜなら
和歌山の地に降り立ったとき
日本の全ての県を踏破したのだもの
何か記念にと買った

よく使い込んだ
それとどこで別れたのか分からない

次は２０年前
一緒にポスターの仕事をしていた
若いデイレクター当時２８歳のイケメン

パリにカレンダーの撮影に行き
「いまパリの本店（超ブランド店）にいます
御用を承りますよ」
とパリから連絡が入った

常に彼から見せびらかされていた
其の店の小銭入れを注文

オレンジの美しい小銭入れを買ってきてくれて
しかも
「お土産だよ」
「プレゼント？嬉しい！」
とチャコちゃん先生彼に抱きついちゃったよー

それからも当然いい仕事をしたこともつけ加えて置かねばーー

これは産土の神に早朝参拝したとき
お賽銭を出して
それをバックに入れないまま
其の日
神田明神に行って
お賽銭を上げようと思ってバックに無いのに気がついた

誰かのお役に立っているだろう
タナカ「中身より外側の方が価値あるね」
デモいただいた彼も東京を離れているし
色々とご縁が薄くなったのだろうと思う

そして昨日
お召し糸で作った絹の日傘を忘れた
それも電車の中か立ち寄った喫茶店か
全く思い出せない

こうやって物と別れていくのだろう

そうそう
其の前は絹のハンカチも落としたまま

チャコちゃん先生はこういうとき
何かが身から外されて浄化していく
メデタイめでたいと思う
古くてなじんでいるものはなおさら
何かとてつもないものを外してくれのでせう