埼玉県教育局が10月1日現在の「中学校等卒業予定者の進路希望状況調査」を発表しました。
受験生の皆さんは個々の学校の倍率が気になるところだと思いますが、
倍率はこれからまだまだ変わると思いますので、今回のこの記事ではあえて触れません。
その代わり、今回のこの統計を見て全体として気になったこと
つまりは、
「進路の選び方が少しずつではあるが、確実に変わってきている」
ということについて、書いていきたいと思います。
昨年度、進学希望者全体に占める公立高校の割合が70%を初めて切ったことが話題になりました。
今年度は公立高校が7割に戻すのかどうか、そのあたりも1つの注目ポイントでしたが、結果としては68.6%と、昨年よりもさらに1%減らす結果となりました。
1%と聞くと、たいして大きい数字ではないように思います。
実際、今年は全体の人数が増えたこともあり、公立希望者の実数は増加はしています。
しかし、進路の選択先としての公立高校のを選ぶ割合は、前年よりも減ってきているのは確かです。
では、その分はどこに吸収されたのかということになります。
いくつか候補がありますが、その1つは私立高校になると思います。
昨年度に比べると+0.3%の増加になっています。
就学支援金や父母負担軽減措置などで学費の面でのハードルが低くなってきていること、
進学実績や部活の面などでPRできる項目が多いこと、
そういったことが理由の1つかなと思います。
それに加えて近年は「個別相談」が浸透したことも大きな要因たと思います。
個別相談で高校の先生がどんな対応をするか、それによって志望校が決まっていく、その風潮がより強くなってきていると思います。
生徒さんからすれば、個別相談はこれから受ける高校での授業が連想できますし、
保護者の皆様からすれば、大切なわが子をこの先生に任せられるかどうかの判断の材料にもなっていると思います。
思いのほか個別相談のあとで志望校が変わることも多く、
親身になって相談にのってくれたかどうか、
いろんな可能性を示してくれたどうか、
質問にきちんと答えてくれたかどうか、
などがその学校への印象として残り、その後の志望校選びへの大きな要因になっていると思います。
↑こういった個別相談で、その学校の先生と直接話せることも、
志望校を決定する際の大きな要因になってきている
公立高校第一志望で、私立は併願校としてしか考えていなかったという人が、
個別相談後に今まで知らなかった私立高校の新たな魅力を感じて…
ということが多分にあると思います。
そういった経緯を経ることもあり、「私立高校のほうに人が流れていく」というのは、1つの事実としてあるのかなと思います。
そういった経緯を経ることもあり、「私立高校のほうに人が流れていく」というのは、1つの事実としてあるのかなと思います。
ただ、公立高校志望者が減った理由はこれだけでないと思います。
そのあたりは次回また記していきたいと思います。