テスト対策などで、少し間があいてしまいましたが、11月3日の「小さな数字が示す大きな変化・1」の続きです。
公立高校全日制への希望者が、2年連続70%を切った要因の1つとして、
前回は私立高校への希望者が増えたことについて書いてみました。
今回はもう1つの要因となりえるもの、それについて書いていこうと思います。
公立高校全日制が減った分の受け皿、それはどこになるのか。
その1つは前回にも記した通り私立高校です。
もう1つの受け皿として、統計上から考えられるのは「通信制高校」です。
通信制高校への希望者は前年比0.6%増。
こうやって聞くと、それほど多い人数ではないように思えますが、
実数にして考えると、昨年比+442人となっており、
通信制高校への進学希望者が増えてきていることが分かります。
通信制の高校の特徴は、比較的自由な時間を取りやすいということです。
そのため、芸能活動をする人などにも利用されてきた通信制高校ですが、
ここにきて、全日制とは違うその特徴に注目が集まっているように思います。
つい最近も、このような記事をネット上で見かけました。
本物のエリート育成、N高に続き「N中等部」の狙い | 東洋経済オンライン
以前にはちょっとネガティブなイメージがあった通信制ですが、
「新しい学びのカタチ」としてここにきて注目されてきているように思います。
こういった新しい学びのカタチを求めて積極的に通信制を選ぶ人もいるとは思いますが、全体としてはまだ少数だと思います。
残念ながら、不登校などの長欠で既存の全日制では受け入れが難しい人たちが選んでいるということもあると思います。
また、以前よりも自由な時間を持ち、その時間を自分のために使いたい、そんな風潮も濃くなってきていて、
そういった人たちの受け皿ともなっているように思います。
高校といえば全日制が主体であることは変わりはありませんが、
だんだんと「自分なりの生き方」を模索するうえで通信制という方法を選ぶ人も増えてきているように思います。
15歳の門出でどのような進路を選ぶか。
どんな進路をとってもメリットだけがあるわけではなく、デメリットも確実に存在します。
そういったことを勘案しながら、「真に自分らしい進路」
それを選んでいってほしいと思います。