生きるしくみ・當瀬規嗣札医大医学部長解説引用・・・気温が高い と、昼も夜も汗がちになって、不快です。暑くなると、汗をかくのは 当たり前ですが、なぜ汗をかくのでしょうか。それは体温調整のた めです。人は生きていくためエネルギ-を消費し、必ず熱が生じま す。ですから、体温を一定にするためには、生じる熱を体から放散 しなければなりません。体内で生じた熱は、血液を温め、血液は 皮下に来たときにその熱を皮膚に伝えます。皮膚に伝わった熱は、 そのまま外気や衣服に放散されます。皮膚は体温を調節するため の重要な器官なのです。しかし、気温が上がったりすると、この熱 の放散がしにくくなります。そこで、汗をかき、その汗が皮膚の上 で蒸発する際に皮膚の熱を奪っていく現象を利用するのです。この 奪われる熱を気化熱といいます。ろた゜試しに、手のひらをペロっと なめて、その手を振ってみてください。なめたとこだけがス-ス-し ます。ついた唾液が蒸発して気化熱を奪うからです。汗のしくみも 同じなのです。ですから汗は、かいて蒸発させて初めて効果的と いえるのです。汗がだらだら流れる状態は、熱を放散させる効率が 落ちている状態です。とくにぬれた衣服は、蒸発を妨げてしまいま すから、取り換えたほうがいいのです。でも、そんなことは皆さんも とっくにご存知のことでしょう。乾いた衣服に取り換えたらすっきりさ わやか、涼しい気分になるからです。その理由は、皮膚からの熱の 放散が進んだからなのです。生活の知恵の裏に科学ありですね。
暑さに対応して、素早く汗をかく方とそうでない人がいます。発汗 作用の適応力はサラッとした汗とベトツとした汗で選別できます。 所謂いい汗、悪い汗で表現できるようです。悪い汗体質の人は、 気温が上昇してもなかなか発汗せず、少々時間が経過した後、 突然汗が吹き出るタイプです。その為に体内の塩分の調整が巧く 働かず、必要以上に排出され、皮膚上がベトツクようです。このよ うな状態が続くと、必要以上に塩分の放出を来たし、内蔵機能へ の悪影響が起ります。暑さ対策で水分補給だけだと、塩分濃度が 基準以下になり、内臓機能不全を起こし死にいたることもあるよう です。充分気をつけたいものです。悪い汗体質タイプは、筋肉が 減少したために起る現象です。このような人は、岩盤浴やサウナ などで発汗作用を促進しても、リラクゼ-ションは得られても、根 本解決には至らないようです。継続的なジョギングやウォ-キン グ、ストレッチなどで筋肉の構築を図らないと解決しないようです。 1日30分程度のジョキングを一週間も継続するとよい汗体質に 変身できるようです。体内に必要な筋肉が再構築されると、心身 ともに活力がみなぎってきます。その中の一つにアクアポリンとい う細胞の働きが正常化することです。膀胱に溜まった水分を浄化 して、不足気味の水分の再利用を促進する、水の穴というべきも のです。体内に不純物を取り除く機能を有する細胞で、これを利 用して、脱水状態を緩和する機能とのことです。このような機能の 他に、まだまだ解明されていない、また解明されていても一般に 認知されていないことが多々あるようです。 最近NHKで放送の解体新ショ-は必見です。 どの機能も筋肉が低下すると機能不全に陥るが筋肉の構築は、 年齢に関係なく継続する軽運動で維持することが可能で、日常の 行動に意識的に取り入れることで充分効果が得られるようです。 例えば十分位の買い物や他の用足し等は、歩行で済ませるなど です。現代文明での、楽する道具の使用は体力向上や維持には 対敵と心得るべきのようです。