ボケる年齢はさまざまで、早い人は六十代からボケはじめてしま っています。しかし一方で、町を歩けば八十代でもまったくボケる ことなく、元気なお年寄りも多くいらっしゃいます。そうした人たち が毎日どんな生活を送っているか、調べてみたとの事です。 その結果、ボケていない八十代のお年寄りには共通して以下の 十の生活習慣があります。
- 天気のよい日には散歩をする。
- 魚が好き。
- 生活習慣病の治療をしている。
- 心ときめく人がいる。
- 栄養状態がよい。
- よく外に出かける。
- 好きな趣味がある。
- 寝たきりになっていない。
- 自分なりのストレス発散法を持っている。
- 心身だけでなく、経済的にも自立している。
この十項目のうち、九つ実践できれば、ボケることはないということ になります。これらは、医学的にも理にかなっていて、散歩すれば 足腰が丈夫になりますし、魚を食べることによって、いい脂肪を摂 取するこしができます。外出は社会と交わることによって脳の活性 化をうながしますし、また、趣味があることで、友だちもできます。経 済的自立も大切です。
ボケがその人の性格だけでなく、それまでやってきた仕事と深い 関係があることもわかってきたといます。つまり、職業によって、 将来ボケやすい仕事と、ボケにくい仕事があるということです。 同じサラリ-マンでも、経理や総務の仕事が長かった人にボケた 人が多く、営業マンや商品の企画・開発に携わってきた人には比 較的少ないとのことです。ボケて入院する人で一番多いのは、元 公務員、続いて元学校の先生。おばあちゃんは、圧倒的に専業 主婦とのことです。彼らに共通していることは、「決められた通りに 仕事をきちんとこなす」ことを長い間、要求されてきたということの ようです。失業の心配も少なく、安定した給料をもらっていれば、 定年後もまさに安泰。人生も堅く、頭も堅く生きてきた。しかし、 それが、ボケの「原因」だったということのようです。きまじめな公 務員、きちょうめんな経理マン、融通のきかない先生などは「ボケ やすい人」たと言えるのかもしれない。逆に「創造性のある仕事」を して来た人は長い間、柔軟に頭を使ってきたのでボケにくい。高齢 の芸術家、音楽家などにボケている人が少ないのは、常にクリエ- ティブだからです。よく「手や頭を使うとボケない」などと言われま すが、そんなことはない。職人さんもボケますし、学者もそうです。 つまり、手だけ使っていてもボケるし、頭だけ使っていてもボケる。 それを言うなら、「手と頭が連動する職業」はボケにくいということで はないでしょうか。実は、慣れで惰性で手を動かしても、テレビ放送 等をただ眺めているだけだと、脳は全く反応しません。所謂脳に 血流が回らず、活性化しないために新たな脳細胞の構築が起きな いためと考えられます。最近の研究で、年齢に関係なく新たに脳細 胞も再生することが分かってきました。ただ長年の習慣から脱皮する ことは大変ですが、変えられるのは自分だけです。 あなたならどうしますか?