あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

生物として

2007-11-21 23:58:57 | つれづれ
以前参加した勉強会で、同席した方に紹介された一冊の本。福岡伸一さんの「生物の無生物のあいだ」を、ようやく読み終えた。といっても、読み始めてすぐ、土砂降りの雨の中、カバンの中でたっぷり水を吸ってしまったため、乾かすのにずいぶんと時間をとってしまったのが、読了が遅れた原因である。

生物学の歴史を彩る華やかな業績の影で、スポットライトを浴びることなく研究を続けた人たちのことや、自らが日々研究を進めていく様子が、美しい文章で綴られている。それは、「この人、本当に生物学者?」っていうくらいに、引き込まれる魅力的な文章である。おかげで、今まで開くことのなかった扉の内側に入り、その魅力の一端を知ることができた。

僕自身、たまに自分が「生かされている」ということを思う。
誰もが、それぞれの役割を演じるために生きているのだと…そう、『青い鳥』の天使たちのように…

あの時、再会を誓っただろう相手には、もう出会えたのだろうか?
生物学の神秘は、そんな出会いのように偶然であり、また必然でもある。

ここにいる僕は、誰とも違う僕であるということを噛み締めながら思う。
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