あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

息詰まる

2013-09-16 21:38:27 | 立ち止まる
せっかくの3連休だったけど、もともと予定を入れていなかったこともあり家にいる時間が長かった。まあ、予定のない休日はたいていそんな感じで、そうすると一緒に暮らす母と過ごす時間が長くなる。買い物に出掛けることもあるが、足が悪いのでたいていは家にいる。昔から口や手が出るのが早く、その傾向は父が亡くなってから一層強くなり、そんな母親の顔色を見ながら過ごしていた。

母親と暮らしていて楽をさせてもらっている部分は多い。けれども、あれこれと口を出し、手を出されると鬱陶しくなる。数年前、「たまには兄や妹のところに一週間ぐらい行ってきたら…」と本音を吐いたら、「あたしを邪魔ものにする気か!」と逆上されてしまった。こうして、だんだんと逃げ場を失っていく。それでもまだ歩けるからいいが、寝たきりにでもなってしまったらと思うと不安が募る。「早く嫁さんが来てくれたら」などと繰り返し言うが、「あんたがいるうちは結婚なんかできない」と、ここでも本音を吐いてしまう。まあ、結婚については多分に僕自身の問題もあるけれど、母親の存在が邪魔だと思っているというのも大きな理由の一つではある。

「親殺し」のニュースを見るたび、いつか自分も母親を手に掛けてしまうのではないかという不安が頭の片隅をよぎる。実際に手に掛けるところまではいかないが、人が嫌がることを平気で言うその時、蹴り倒してやりたいと思ってしまう。良くないと思いつつ、思うだけならいいだろうと思いながら… 近所の人の協力があればとも思うが、30年ほど前に地主が土地を手放す際に疑心暗鬼からご近所関係がズタズタにされてしまったので願いようもない。

介護疲れで親を殺してしまうという事例にも、そうした親子間の心の対立があるのではないかと思う。そこには、親と子の間の物理的な距離の近さが影響しているのだとも。だから、休みの日には一人で出掛けてしまいたくなる。なので、雨の週末は辛い。そんなことを考えながら連休の3日目を終えようとしている…
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日本の悲劇

2013-09-16 06:04:26 | 映画を観る
昨日は台風が迫り、朝から激しく雨が降っていて、降っていなかったら、いや、小雨だったら車で出掛けようかとも思っていたけど、諦めて近所の温泉に向かった。電車の時間を考えない分、先週の磯部温泉よりはゆっくり入っていられたけど、午後になりお客さんが増えてくると居場所がなくなり、ふと、今日観ようと思っていた映画の上映時間をスマホで検索したら、次の上映まで1時間を切っていた。空を見たら雲は少なかったので、「行こう」と決め慌ただしく温泉を後にした。

『日本の悲劇』は、小林政広監督、仲代達矢主演の作品で、同じ組み合わせでの『春との旅』が非常に印象的だったのを思い出し、前売券を買うことにした。

老親が亡くなっても届を出さず、子どもが不正に親の年金を受け取っていたという事件を受け、監督はこの作品を構想したという。物語は、勤め先からリストラされ妻子にも逃げられた息子に対し「最後にお前にしてやれること」と言い自室に閉じこもり飲まず食わずで餓死するという父親と、その父を気遣う息子との会話を中心に進んでいく。釘を打ちつけ外から開かないようにし、扉をけ破って入ってきようものならノミを使い自殺するとまで言う父に対し、息子はただ部屋の外で泣き、叫ぶことしかできない。

一人部屋の中で父は、息子の嫁が去り、妻が倒れ、心を病んだ息子とともに妻を送り、そして、震災の日に自らも病に倒れたことなどを思い出していた。その中には、息子夫妻が孫を連れて訪ねてきて、妻とともに楽しく過ごす時間もあった。全編モノクロで描かれる中、このシーンだけがカラーで描かれていた。楽しかった思い出が色鮮やかで、その後の辛い日々はモノクロでしか記憶されていなかったということか。僕はそのシーンを見ながら泣いていた。幸せそうなだけ、父親が一人妻の遺影を前に座る姿が哀しかった。そして、自分はこんな楽しい思い出も持たずにいずれこのような時を迎えるのだろうかなどと思いながら…

仲代さんのべらんめえ調の台詞は頑固な父親そのものに思えた。そして、シリアスな内容なのに思わずクスッと笑ってしまうようなチャーミングな面も交えながら。そして、息子を演じた北村一輝さんは、心優しいゆえに傷ついた息子を熱演されていた。彼が演じた『妖怪人間ベム』の夏目刑事を思い出し、余計にそう感じた。

僕は父親と酒を酌み交わすことなどもうできない。そういう意味ではこの息子を羨ましいと思った。突然リストラで職を失うというのは他人事ではない。そして、年老いた母と暮らしている今の自分をスクリーン上の息子に重ねて見ていた。日頃から母の小言を鬱陶しく思っているので、もし母が同じような選択をしたらと考えたら受け入れるかもしれない…いや、そんなことはないだろうと思う。


これを読んでから観に行っても十分に作品を味わうことができると思い、かなり細かく書いてしまったが、これを読んで観た気にさせてしまったら申し訳ない。これから消費税増税をはじめ庶民には厳しい世の中になっていく中、多くの人たちにこの作品を観て感じて欲しい。

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9月15日(日)のつぶやき

2013-09-16 03:26:13 | つぶやき

朝からこんなに雨降りだと、いろいろと諦めるしかない。それでも、買い物に行くかな…


NHKで羊羮を特集している。 たまに食べたくなるよな。季節を表現した羊羮も楽しい。和菓子には「おもてなしの心」が詰まっている。子どもたちがさまざまな羊羮を作っているのも楽しそうだ。ところで、へしこ丁稚羊羮は…?


近所の温泉に来ている。湯に浸ったり本を読んだりしながらゆっくりしようと思っている。きのことベーコンのソテーにレモンを絞ったら、レモンの香りがふわっとした。こんなことも楽しい。 pic.twitter.com/zzzEEEQ1v8


明日の午後、台風が去ってから行こうと思っていたけど上映時間を確認したら間に合いそうなので、空を少し見てから温泉を後にした。 pic.twitter.com/nmnReFStQ0


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