見上げると、今日の空は眩しいほど真っ青です。
ブラインドを下ろしてパソコンの前に
座っているのがもったいないくらいに。
最近なんだか疲れ気味で
(朝練も休みで、疲れることはしてないのに)、
テンションも下がり気味
気にならないくらいのちょっとした不満が、
澱のように心の底に沈殿してココロが重い。
ココロが重くて身動きがとれない、みたいな・・・。
こんなとき、軽やかに走り出せたらいいなあ。
と、いうことで。
『風が強く吹いている』
三浦しをん
私の陸上ブームはまだ続いています(笑)。
短距離から、今度は駅伝。
箱根駅伝を目指す大学生の話です。
箱根駅伝。
お正月になると、うちのおとーさんは
お節を食べたあと毎年必ずおこたにもぐって
箱根駅伝を見ています。
それを横目で(ニラ)見ながら、
主婦はお正月といえど食事の後片付けに山ほどの洗濯。
なんでわざわざお正月から走らなければあかんのやろ。
まわりも迷惑やろな~。
私の箱根駅伝に対するイメージといえばこんなものでした。
ところが、そんな私の偏見を見事打ち砕いてくれた作品です。
『一瞬の風になれ』では主人公は素質を持った高校生でした。
短距離というのは、やはり練習だけで記録を出すのは限界があり、
天性の素質といったものが大きく左右するようです。
しかし、長距離では比較的練習さえ積めば、
ある程度走れるようになるものらしいですね。
もちろん体格や体力といったものもありますが、
どちらかというと性格が大きな影響を与えるらしいのです。
長距離で求められるのは、「速さ」ではなく、
むしろ「強さ」なのだということに改めて気づきました。
それぞれの理由で陸上部から遠ざかっていた灰二(ハイジさん)と走(かける)。
ふたりの偶然の出会いから、アパートの住人を巻き込んで
箱根駅伝に挑みます。
そのアパートの住人たちがなんとも個性的。
(本の表紙に彼らの絵が描かれています)
クイズ狂の大学生、漫画オタク、黒人の留学生などなど。
走ることにほとんど素人の彼らが、
ハイジさんにうまく言いくるめられ、あるいは脅迫されながらも(?)
走ることに目覚めていきます。
才能もあり、走ることを愛するハイジさんと走だけではなく、
巻き込まれた彼らも含めて、それぞれの「走る」ということに
対する思いが描かれ、とてもおもしろく感じました。
そう簡単に箱根駅伝に出場できるわけないよね~、
なんだか嘘っぽいよね~、
なんて半信半疑で読んでいたのに、
ひとつずつ問題をクリアしていく過程で読者も納得させ、
気がつけばすっかり私たちまで巻き込まれているような・・・。
最後箱根駅伝の場面ではもう心から応援したくなっています(笑)
補欠メンバーもなく、10人ちょうどしかいない彼らは、
熱が出ようが、足に故障があろうが、走らなくてはいけません。
風邪で熱がありながら、第五区の上り坂を走る「神童」。
朦朧とした意識の中で、ひたすら前へ進もうとする彼の姿には
本当に胸が熱くなります。
10人でつなぐ襷の重さ。
いえ、彼を前に駆り立てているのは、それだけではないでしょう。
自分自身への挑戦。
そんな彼の姿に、走は強さを感じます。
そして2日目。
もう手に汗握る展開に、すっかり私たちも沿道で応援している気分。
そして、結果は・・・。
走ることに取り憑かれた彼らを通して、
走るということの魅力を、素晴らしさを、
余すところなく描いた作品といえるでしょう。
物理的に同じ道を走っていても、たどりつく場所はそれぞれちがう。
どこかにある自分のためのゴール地点を、探して走る。
考え、迷い、まちがえてはやり直す。
もしも答えが、到達するところが、ひとつだったなら。
長距離に、これほどまでに魅惑されはしなかっただろう。
走るって、人生そのもの。
走り出す前から疲れてるようでは、まだまだですね~。
ブラインドを下ろしてパソコンの前に
座っているのがもったいないくらいに。
最近なんだか疲れ気味で
(朝練も休みで、疲れることはしてないのに)、
テンションも下がり気味
気にならないくらいのちょっとした不満が、
澱のように心の底に沈殿してココロが重い。
ココロが重くて身動きがとれない、みたいな・・・。
こんなとき、軽やかに走り出せたらいいなあ。
と、いうことで。
『風が強く吹いている』
三浦しをん
私の陸上ブームはまだ続いています(笑)。
短距離から、今度は駅伝。
箱根駅伝を目指す大学生の話です。
箱根駅伝。
お正月になると、うちのおとーさんは
お節を食べたあと毎年必ずおこたにもぐって
箱根駅伝を見ています。
それを横目で(ニラ)見ながら、
主婦はお正月といえど食事の後片付けに山ほどの洗濯。
なんでわざわざお正月から走らなければあかんのやろ。
まわりも迷惑やろな~。
私の箱根駅伝に対するイメージといえばこんなものでした。
ところが、そんな私の偏見を見事打ち砕いてくれた作品です。
『一瞬の風になれ』では主人公は素質を持った高校生でした。
短距離というのは、やはり練習だけで記録を出すのは限界があり、
天性の素質といったものが大きく左右するようです。
しかし、長距離では比較的練習さえ積めば、
ある程度走れるようになるものらしいですね。
もちろん体格や体力といったものもありますが、
どちらかというと性格が大きな影響を与えるらしいのです。
長距離で求められるのは、「速さ」ではなく、
むしろ「強さ」なのだということに改めて気づきました。
それぞれの理由で陸上部から遠ざかっていた灰二(ハイジさん)と走(かける)。
ふたりの偶然の出会いから、アパートの住人を巻き込んで
箱根駅伝に挑みます。
そのアパートの住人たちがなんとも個性的。
(本の表紙に彼らの絵が描かれています)
クイズ狂の大学生、漫画オタク、黒人の留学生などなど。
走ることにほとんど素人の彼らが、
ハイジさんにうまく言いくるめられ、あるいは脅迫されながらも(?)
走ることに目覚めていきます。
才能もあり、走ることを愛するハイジさんと走だけではなく、
巻き込まれた彼らも含めて、それぞれの「走る」ということに
対する思いが描かれ、とてもおもしろく感じました。
そう簡単に箱根駅伝に出場できるわけないよね~、
なんだか嘘っぽいよね~、
なんて半信半疑で読んでいたのに、
ひとつずつ問題をクリアしていく過程で読者も納得させ、
気がつけばすっかり私たちまで巻き込まれているような・・・。
最後箱根駅伝の場面ではもう心から応援したくなっています(笑)
補欠メンバーもなく、10人ちょうどしかいない彼らは、
熱が出ようが、足に故障があろうが、走らなくてはいけません。
風邪で熱がありながら、第五区の上り坂を走る「神童」。
朦朧とした意識の中で、ひたすら前へ進もうとする彼の姿には
本当に胸が熱くなります。
10人でつなぐ襷の重さ。
いえ、彼を前に駆り立てているのは、それだけではないでしょう。
自分自身への挑戦。
そんな彼の姿に、走は強さを感じます。
そして2日目。
もう手に汗握る展開に、すっかり私たちも沿道で応援している気分。
そして、結果は・・・。
走ることに取り憑かれた彼らを通して、
走るということの魅力を、素晴らしさを、
余すところなく描いた作品といえるでしょう。
物理的に同じ道を走っていても、たどりつく場所はそれぞれちがう。
どこかにある自分のためのゴール地点を、探して走る。
考え、迷い、まちがえてはやり直す。
もしも答えが、到達するところが、ひとつだったなら。
長距離に、これほどまでに魅惑されはしなかっただろう。
走るって、人生そのもの。
走り出す前から疲れてるようでは、まだまだですね~。